産褥熱とは?どんな症状が出る?原因・対策・治療法・ホームケア

1. 産褥熱とは

「産褥熱」とは出産してから24時間以降、10日以内に熱が出ることです。

38℃以上の熱が、2日以上続く場合を産褥熱といいます。

産褥熱は危険な熱だった

まだ抗生物質などがなく、きちんとした治療ができなかった時は、産褥熱が重症化してしまうこともありました。

ひどくなると、産褥熱が死亡の原因にすらなることがありました。

産後、まだ体力がないお母さんにとって、産褥熱は危険なのです。

しかし、医学が進歩したことで、今は産褥熱によって死亡する確率はかなり低くなっています。

産褥熱は帝王切開した人に起こりやすい

産褥熱は、自然分娩をした人でも起こることがあります。

しかし、一般的には、前期破水や早期破水が起こった人、帝王切開した人に起こりやすいと言われています。

当てはまる人は、産後に熱が出ないかを特に意識しておくようにしましょう。

2. 産褥熱の症状ってどんなの?

産褥熱の症状はさまざま

産褥熱の症状もいろいろあるのですが、主な症状は発熱、頭痛、倦怠感です。

ひどくなると、多臓器不全やショック状態などの症状が起こることもあります。

産褥熱の症状はたくさんあるので、じっくり症状を観察することが大切です。

症状を診ることで、問題となっている部分を見極めやすくなります。

悪露の停滞

出産すると、子宮から胎盤や血液を含む「悪露」という分泌物が出るようになります。

この悪露が体の中に停滞すると、細菌感染が起こってしまうようになります。

弱毒菌によって細菌感染すると、悪露の停滞が起こり、熱が出る可能性があります。

悪露が停滞していると、においのきつい悪露が出ます。

産褥潰瘍

陰部や膣にできた傷に細菌が感染することで、潰瘍が起こります。

産褥潰瘍になると、強い痛みが起こるようになったり、膣組織の一部が腫れあがったりすることがあります。

尿路感染

尿路感染に多いのは、排尿するときに痛みが出る、残尿感がある、頻尿というような症状です。

長時間の分娩後は尿意の自覚がないこともありますが、尿路感染になると高熱が出たりするようになります。

産褥子宮内膜炎

産褥子宮内膜炎になると、発熱だけでなく倦怠感、悪寒、食欲不振などが起こるようになります。

悪露のにおいがきつくなるというのも特徴の1つです。

きちんとした治療をせずに放っておくと、感染が進んで子宮筋層炎などになってしまう可能性もあります。

早めの治療が大切です。

産褥骨盤腹膜炎

骨盤に細菌が感染することで起こる症状です。

継承であれば、下腹部に痛み、悪心、嘔吐などの症状だけですみますが、重症化すると悪寒を伴う39~40℃以上の高熱が出るようになります。

さらに下腹部に強い痛みが出てかなりつらい症状が出るようになってしまいます。

産褥子宮付属器炎

子宮内膜炎として発症するのですが、感染が広がることで卵管炎や卵巣炎などになることもあります。

産褥子宮付属器炎になる可能性は低いと言われていますが、症状が悪化する前に防ぐことが大切です。

3. 産褥熱になる原因って何?

産褥熱が出ると考えられる原因

産褥熱になる原因は、一体何なのでしょうか。

出産したことによって、子宮や膣などにできた傷に細菌が感染し、産褥熱を引き起こすといわれています。

子宮口が開いたかどうかを確認する診察・会陰切開のときにできる傷によって、引き起こされるのです。

はっきりした原因の解明は難しい

先ほど、産褥熱は子宮や膣の傷が感染することによって起こると説明しました。

しかし、感染経路をはっきりさせることは難しいとされています。

器具や指などによって外部から感染することもあれば、他の臓器から感染する内部感染もあります。

その他、子宮の中に胎盤の一部が残ることが原因で、産褥熱が発症するケースもあります。

4. 産褥熱になったときの対処法

出産後の熱は珍しくない

出産後の1週間以内に熱が出ることは、珍しいことではありません。

悪露の停滞や軽い乳腺炎が、熱の原因になっていることも多いです。

しかし、2日以上経っても熱が治らないときは産褥熱である可能性があります。

2日以上高熱が下がらないときは、医師に診てもらうようにしましょう。

放置せずにすぐに病院へ

入院中であれば、すぐに医師に伝えて対処してもらうことができます。 

しかし、入院中ではなく退院したあとに熱が出ることもあります。

子育てなどで忙しく、ただの熱だと放っておくママも少なくありませんが、産後の熱を放置するのはやめてください。

もしも、産褥熱だった場合に放置すると、命に関わるようなこともあります。

体に異変を感じたら、早期治療を行うようにしてください。

産褥熱の基本的な治療は内服薬

悪露停滞や胎盤遺残の場合は違ってきますが、基本的な治療方法は抗生剤による内服薬です。

内服薬に加えて点滴を行うことで、数日すれば熱が下がり、その他の症状も治ることが多いです。

5. 産褥熱は早期に治療することが大切

産褥熱は早期治療が重要

産褥熱は産後よく起こる病気ではありませんが、なってしまった場合は、早めの治療が何より大切です。

医学の進歩によって、今はきちんと治療をすれば数日で治すことができます。

出産後に発熱を感じたら、すぐに看護師や医師にそのことを伝えるようにしましょう。

異変があったら早めの治療を

かなりまれではありますが、産褥熱は、症状がひどく悪化すると命に危険が出ることもあります。

産後は思っている以上に体力も消耗しているので、体調が優れない場合、無理はしないようにしてください。

赤ちゃんのためにも、まずはママが元気でいることが何より大切になります。

退院してから熱が出た場合は、自己判断で薬を飲むのではなくて、病院に行くようにしましょう。

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