機能性出血ってどんなもの?原因・症状・治療法・対策は?

1. 機能性出血はホルモンバランスが原因

妊娠・排卵や通常の生理時以外に女性器から出血することを、不正出血と呼びます。

不正出血は、器質性出血と機能性出血に大きく分かれます。

器質性出血は、子宮・卵巣・膣の病気(子宮筋腫・子宮がんなど)が原因で起こる出血です。

それに対して、ホルモンバランスの乱れで起こる不正出血を機能性出血と呼びます。

外傷や全身疾患が原因で起こる不正出血は、機能性出血には含まれません。

機能性出血の症状

機能性出血のおもな症状は、以下のとおりです。

  • 妊娠しておらず、かつ生理・排卵期でない時に出血が起こる
  • 生理期間が短くなり、出血回数が増える
  • 生理がダラダラと長引く、もしくは出血量が増える

ひとくちに「ホルモンバランスの乱れ」といってもさまざまな症状があり、出血の様子もばらばらです。

出血量が多いと貧血などにつながることもあるので、たかが不正出血とあなどらず、早めに対処しましょう。

2. ホルモンバランスと出血の関係

女性ホルモンのはたらき

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。

エストロゲンは卵胞を成熟させて子宮内膜を分厚くする作用を持ち、生理終了後~排卵前に多く分泌されます。

プロゲステロンは子宮内膜の厚みを保って妊娠しやすくする作用を持ち、排卵後~生理開始前に多く分泌されます。

消退出血

ホルモンの減少による出血を、消退出血と呼びます。

広義では、生理や排卵出血も消退出血に含まれます。

生理・排卵出血が起こるメカニズム

生理

排卵後妊娠が成立しないと、プロゲステロンの分泌量が減少します。

すると分厚くなった子宮内膜を維持できなくなり、子宮内膜の一部が剥がれて出血が起こります。

排卵出血

卵胞が十分成熟すると、一時的にエストロゲンの分泌量が減少します。

その結果子宮内膜がわずかにはがれ、排卵出血が起こることがあります。

また卵巣から卵子が飛び出すときにわずかに出血し、排卵出血として排出されることもあります。

不正出血としての消退出血

生理・排卵時以外にホルモンが激減すると、子宮内膜がわずかに剥がれて出血することがあります。

またホルモンの変化量が通常と異なると、生理の様子が変わることがあります。

ピルの服用によっても消退出血が起こる

消退出血は、アフターピルや低用量ピルの作用で起こることもあります。

ピルの服用後に起こる消退出血は、普通の生理に近いかやや軽いことが多いです。

普通の生理と区別するため、ピルの服用後に起こる出血のみを消退出血と呼ぶこともあります。

破綻出血

無排卵などの場合はプロゲステロンが十分分泌されず、エストロゲンばかりが増えていきます。

すると子宮内膜がどんどん分厚くなりますが、プロゲステロンが足りないので厚みを維持できなくなります。

その結果子宮内膜の一部が剥がれ、出血が起こります。

破綻出血のおもな症状

少量の出血がダラダラ続いたり、2ヶ月以上間隔が開いたりして、生理不順のような症状が起こります。

ただし出血の様子は個人差が大きく、必ずしも「少量の出血が続く=破綻出血」とは限りません。

3. ホルモンバランスが乱れやすい人

生理開始直後の若い人は子宮・卵巣が未発達なので、ホルモンバランスが乱れやすくなります。

反対に、卵巣・子宮の働きが衰えている更年期の人もホルモンバランスが不安定になります。

また、以下にあてはまる人は生活習慣を改善するか医師に相談しましょう。

  • ストレス・疲労がたまっている
  • 卵巣の機能が低下している
  • 生活リズム・食生活が乱れている
  • 過度なダイエットをしている
  • 病み上がりなどで体力が低下している
  • 薬を服用している(副作用で不正出血が起こる場合あり)

下半身の冷えにも注意!

女性の場合、下半身が冷えると子宮周辺の血行が悪化しやすくなります。

すると子宮内膜に栄養が行きわたりにくくなり、子宮内膜が剥がれて出血しやすくなります。

また冷えによって交感神経が活発になり、無意識のうちにストレスの原因になります。

寒い時期はもちろん、夏でもエアコンの使いすぎ・過度の薄着などに注意しましょう。

4. 機能性出血の検査・治療

まず基礎体温グラフをつけ、尿検査・血液検査・エコー検査などを行って排卵の有無を調べます。

これらの検査によって、子宮・卵巣の疾患や妊娠の有無も調べることができます。

症状・年齢・妊娠希望の有無によって治療法が変わるので、事前の検査や問診を慎重に行います。

経過観察

急激な環境変化などで、突発的に機能性出血が起こることも少なくありません。

症状が軽く一時的なものと見なされれば、そのまま経過観察となることが多いです。

ホルモン療法

ホルモン剤を投与して、ホルモンバランスを安定させます。

状況や症状に合わせて、内服タイプ・注射タイプなどさまざまなホルモン剤を使い分けます。

排卵誘発剤の使用

無排卵性の場合、排卵誘発剤を使って排卵を起こすこともあります。

排卵が起こると、ホルモンバランスが安定しやすくなります。

止血剤の使用

40歳以上の人や妊娠を希望しない人の場合、止血剤で出血を抑えることがあります。

また、出血量が多いときの応急処置として止血剤を使うこともあります。

貧血の治療

出血量が多く貧血の症状がある場合、増血剤・ビタミン剤などを使って貧血を治療します。

重度の出血がある場合、輸血が必要になることもあります。

子宮内膜掻爬手術

専用器具を使って、子宮内膜を掻き出します。

以下に当てはまる場合、掻爬手術を行うことがあります。

  • 止血剤を使っても、十分な効果が得られない
  • 悪性疾患の疑いがある
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