産後の悪露とは?生理再開はいつ?注意すべき不正出血とは?

1. 産後の悪露について

悪露(おろ)とは?

産後子宮内に残った胎盤・卵膜などの組織が、血液などとともに排出される現象です。

妊娠によって大きく伸びた子宮は、産後少しずつ収縮して妊娠前の状態に回復します。

子宮を収縮させることで、胎盤が剥がれた跡などの傷をふさいで止血するのです。

悪露の見た目・量の変化

産後すぐ~数日はまだ子宮口が閉じきっておらず、子宮内の傷口からの出血量も多いです。

生理1~2日目のような鮮血とともに、レバー状のかたまりが少し混ざることもあります。

時間の経過とともに出血量が減っていき、1~2週間後には鮮血から茶褐色に変化します。

2~3週間経つとさらに量が減り、黄色っぽいおりもの状に変化していきます。

悪露の出方には個人差がありますが、たいていは産後1ヶ月前後でおさまります。

悪露はふつうの生理よりにおいが強い?

悪露は生理に比べて血液特有のにおいが強く、しばしば「生臭い」と言われます。

量が減るにつれて、しだいににおいは少なくなっていきます。

帝王切開の場合、悪露の量が少ない?

帝王切開の場合、手術時に胎盤などの組織もほとんど取り出されます。

そのため経膣分娩に比べて悪露の量は少なめですが、切開した傷口が治るまで分泌物が出続けます。

このことから、悪露が続く時期がいくらか長くなる傾向があります。

2. 悪露終了後に出血が起こるおもな理由

悪露が完全に止まってから再び出血したり、悪露が茶褐色・黄色になってから再び鮮血が出たりする場合があります。

いくつかの原因が考えられますが、それほど心配いらないものは以下のとおりです。

悪露の残りが排出される

子宮内に悪露が残っていると、下腹部に力を入れたときなどに少し鮮血が出ることがあります。

産後1~2ヶ月以内であり、かつ出血がすぐに止まった場合は、それほど心配いらないでしょう。

排卵出血

排卵時、卵巣から卵子が飛び出す衝撃で微量の出血が起こる現象が排卵出血です。

生理開始日と次の生理開始日のちょうど真ん中くらいに、1~3日ほど微量の出血が起こります。

排卵出血は病気ではないので、特に心配はいりません。

ホルモンバランスの乱れ

産後は、ホルモンバランスが大きく変わる時期です。

また、環境の変化や育児疲れでストレス・疲労がたまりやすい時期でもあります。

そのため、ささいなきっかけでホルモンバランスが乱れて不正出血が起こることがあります。

また、母乳を作るホルモン・プロラクチンの作用で不正出血が起こりやすくなります。

多少の不正出血は珍しくありませんが、何日も出血が続いたり体調が悪かったりする場合は医師に相談しましょう。

子宮膣部びらん

一般的な子宮膣部びらんは、子宮の下端がただれたように見える状態のことです。

びらん部分は刺激に弱くなるため、不正出血・性交痛などが起こることがあります。

特に治療がいらない場合が多いですが、出血が続く場合は抗生物質などで治療します。

3. その出血、生理再開かも?

最近の女性は昔に比べて栄養状態が良く、産後の回復も早めです。

そのため、産後1ヵ月半~2ヶ月ほどで生理が再開することも珍しくありません。

通常の生理であれば、おおむね4~7日で出血は止まります。

また、いわゆる生理痛(下腹部痛・腰痛など)をともなうことも多いです。

ただし産後すぐはホルモンバランスがまだ整っておらず、生理の様子が妊娠前と違うこともあります。

母乳育児だと生理再開が遅くなる?

一般的に、母乳育児だと生理再開が遅くなることが多いようです。

母乳をつくるホルモン・プロラクチンに、排卵を抑える効果があるためです。

ただし母乳育児でも生理再開が早い人も多いので、一概には言えません。

4. 注意すべき産後の不正出血

胎盤遺残

胎盤組織が子宮内に少し残っているだけなら、ふつうに悪露として排出されます。

しかし、組織がたくさん残っているとなかなか排出できないことがあります。

子宮内に残っている量が多ければ産後すぐに発見されますが、少ない場合は1ヶ月検診まで気付かないこともあります。

以下にあてはまれば、胎盤遺残のおそれがあります。

  • 産後1ヶ月近く経つのに悪露が減らない
  • 鮮血とともに、レバー状の大きなかたまりが出る
  • 発熱・腹痛・貧血などをともなうことがある

胎盤遺残の処置方法

特に自覚症状がなくても、1ヶ月検診時にエコー検査で発見されることもあります。

産後時間が経って発見された場合、掻爬手術などで残った胎盤をとり除きます。

感染症

出血とともに下腹部痛や発熱などの症状がある場合、感染症の疑いがあります。

細菌感染により、悪露や出血のにおいが強くなることもあります。

婦人科系疾患

子宮筋腫

不正出血のほかに重い生理痛や慢性的な腹痛・頻尿などの症状がある場合、子宮筋腫のおそれがあります。

妊娠前に子宮筋腫があった場合、産後大きくなってしまうことがあります。

子宮内膜症

不正出血のほかに強い下腹部痛・排便痛・性交痛などがあり、かつ生理期間が短い場合、子宮内膜症のサインかもしれません。

子宮内膜症の場合、生理のたびに下腹部痛がどんどん強まるのが特徴です。

産後剥がれた子宮内膜が腹膜のほうに逆流したり、帝王切開の傷から子宮内膜症になったりすることもあります。

子宮周辺のがん

不正出血の原因のひとつに、子宮周辺のがんがあります。

  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 卵管がん
  • 膣がん
  • 外陰がん
  • 子宮肉腫

がんを早期発見するためには、定期的な検診が重要です。

産後すぐはなかなか難しいですが、ある程度生活と体調が落ち着いたらぜひ検診を受けましょう。

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