陣痛促進剤とは?痛みはある?通常出産と時間や費用はどう違う?

1. 陣痛促進剤とは?

子宮収縮を促す薬

陣痛促進剤とは、子宮収縮を促し、陣痛を起こすために使われる薬のことです。

出産予定日を過ぎても陣痛が起こらない、あるいは破水したのに陣痛がこないときに使われます。

陣痛誘発剤と、呼ばれることもあります。

効果には個人差がある

陣痛促進剤は、投与したことで必ず陣痛が起こるとはいえません。

中には陣痛促進剤が効かないママもいて、その場合は他の方法で陣痛を誘発したり、帝王切開に切りかえることもあります。

2. 陣痛促進剤の使い方は?

陣痛促進剤は2種類ある

陣痛促進剤には、子宮収縮を促すホルモン成分である「オキシトシン」、あるいは「プロスタグランジン」が含まれた、2種類があります。

薬剤によって使い方が変わる

陣痛促進剤は、内容成分によって、使い方や効果が変わります。

オキシトシン

オキシトシンは、点滴で投与される陣痛促進剤で、自然に近い子宮収縮を促します。

その効果には個人差が激しく、投与しても陣痛がこないママもいます。

また、ぜんそくや緑内障の持病があるママは、プロスタグランジンを使うことができないので、オキシトシンが投与されます。

プロスタグランジン

プロスタグランジンは、経口薬あるいは点滴薬を投与されます。

プロスタグランジンには子宮頚管を熟化させる働きがあるので、誰が使っても、陣痛が起こりやすいという特徴があります。

2種類を併用することはない

陣痛促進剤を使うときには、2種類を併用することはありません。

どちらかを使って効果がないと判断されると、数時間たってから別な陣痛促進剤を投与されます。

3. 陣痛促進剤の使い方とは?

使う目的は2つ

陣痛促進剤を使う目的は、2つに大別できます。

陣痛を誘発

出産予定日を2週間以上過ぎると、日ごとに胎盤機能が低下していきます。

すると、赤ちゃんの状態が悪くなる可能性が高まるので、陣痛促進剤を使うことが多いです。

また、前期破水が起こったときや、妊娠高血圧症候群でママの状態が悪く早産をさせるときにも使われます。

陣痛を後押し

陣痛は自然にきたものの、子宮口がなかなか開かない「微弱陣痛」と診断されたときに、陣痛促進剤を使うことがあります。

また、お産が長引くことで、ママやお腹の赤ちゃんが疲れているときにも、陣痛を後押しするために使われます。

4. 陣痛促進剤の投与から出産までにかかる時間は?

実際に投与してみないとわからない

陣痛促進剤が効くかどうかは、投与してみなければわかりません。

そのため、陣痛促進剤を投与して陣痛が始まるまでの時間も、そこから出産までにかかる時間も、予測ができないのです。

陣痛促進剤を投与して4時間で出産を終えるママもいれば、子宮口が開くまでに10時間以上かかるケースもあります。

個人差が激しいので、陣痛促進剤を投与する際には、経過観察が不可欠なのです

陣痛促進剤を使うと痛みが強くなることも

陣痛促進剤を使うのは、自然に子宮収縮が起こらないときです。

つまり、出産の準備が整っていない子宮を、陣痛促進剤を使って、無理に開くということです。

そのため、子宮口が開くまでの痛みが強くなるといわれています。

とはいえ個人差が激しいので、中には陣痛促進剤を使っても、さほど痛みを感じないママもいます。

5. 陣痛促進剤の費用は?

自然分娩で使われる場合は健康保険適用外

陣痛促進剤の費用については、どんな状況で投与されたかによって、かかる費用が異なります。

自然分娩を誘発することを目的に、陣痛促進剤を使用した場合には、健康保険の適用外になります。

その費用は、病院や投与された量、その内容などによって異なります。

少なく見積もっても1万円以上、投与が多かったときには数万円になることもあります。

トラブル時の使用では保険適用になることも

出産の際に、微弱陣痛などのトラブルが発生したときには、健康保険が適用されます。

その場合は、3割負担でよくなります。

医療保険の適用は契約会社による

出産の際に陣痛促進剤を使った場合、医療保険が適用されるかどうかは、保険会社と契約内容によって異なります。

入院する前に契約書を読み返すか、保険会社に問い合わせておきましょう。

6. 陣痛促進剤を使うリスクは?

陣痛促進剤にはリスクがある

陣痛は通常、母子ともに出産の準備が整ってから、始まるものです。

そのため、陣痛促進剤を使って人工的に陣痛を起こすことには、リスクが伴います。

過強陣痛のリスクが高い

過強陣痛とは、普通より陣痛が強い状態のことをいい、子宮収縮の強さと陣痛周期、陣痛の持続時間をみて、総合的に判断されます。

陣痛促進剤を継続的に投与されると、身体の準備が整わないうちに子宮収縮が強くなるので、過強陣痛が起こりやすくなります。

その結果、様々な症状があらわれる可能性が高いです。

胎児機能不全

胎児機能不全とは、子宮内にいる赤ちゃんの呼吸や循環機能が悪くなり、低酸素状態に陥ることで、弱っている状態のことをいいます。

重症になると、後遺症が残ることがあるため、状態によっては緊急帝王切開の処置が必要となります。

子宮破裂

子宮破裂とは、妊娠中の女性の子宮体部に、裂傷ができる状態をいいます。

裂傷の程度により、子宮壁の一部が残る「不全子宮破裂」と、完全に破れてしまう「全子宮破裂」に大別されます。

子宮破裂を発症すると、母体は2~5%、胎児は20~80%の割合で、死亡するといわれています。

子宮頚管裂傷

子宮頚管裂傷とは、出産のときに子宮頚管が断裂してしまう状態のことをいいます。

場合によっては、子宮頚管だけでなく、子宮体下部まで裂傷することがあり、その場合は開腹手術をして縫合しなければなりません。

弛緩出血

弛緩出血とは、出産が終わったにも関わらず、子宮内からの出血が止まらない状態のことです。

胎盤を排出すると、子宮は急速に収縮をはじめ、胎盤後の血管が縮まることで、出血が止まるというしくみになっています。

ですが、子宮がうまく収縮できず、血管が縮まらないことで、大量出血を引き起こすことがあります。

リスクを回避する方法とは

陣痛促進剤を使うことでのリスクを回避するために、投与にあたっては分娩監視装置をつけるのが一般的です。

分娩監視装置をチェックすることで、ママの子宮収縮と血圧、お腹の赤ちゃんの脈拍の状態を把握できます。

ママとお腹の赤ちゃんの状態を細かく観察し、陣痛促進剤の量を増やしていきます。

危険な予兆があった場合には、投与量を減らす、あるいは中止することもあります。

陣痛促進剤の使用にあたっては、きちんとお医者さまの説明を受け、納得してからにするようにしましょう。

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7. 先輩ママの「陣痛促進剤体験談」

あきなおさん(24歳)より

二人目を出産したときに、陣痛促進剤を使いました。

一人目のときに、病院に行ってから陣痛が弱まり、一度帰った経験があったので、「上の子がいるので、今日産みたい」と伝えたところ、陣痛促進剤を使って様子を見ることに。

すると、注射をして1時間もたたないうちに、本格的に陣痛が始まりました。

一人目は自然分娩で、陣痛の痛みは知っているつもりでしたが、痛みのレベルが違い、休んでいる暇がないほど、ずっと痛かったです。

腰が爆発しそうで意識が朦朧とし、何度も看護師さんに名前を呼ばれました。

陣痛促進剤を打ってから4時間で出産することができたのですが、注射を打っただけで、あんなに一気に陣痛がくるものなのかと…。

それでも、無事産めてよかったなと思います。

引用元:二人目の出産、陣痛が弱まってきたため使用