不正出血とは?原因は?排卵出血や生理との違いと見分け方は?

1. 不正出血とは?

妊娠しておらず、かつ生理・排卵期でない時期に女性器から起こる出血が不正出血です。

不正出血の原因はいろいろありますが、ホルモンバランスの乱れや病気のサインであることが多いです。

不正出血は、その原因によって大きく2種類に分けられます。

器質性出血

不正出血のうち、子宮や外陰部の腫瘍・炎症(器質性疾患)が原因で起こる出血です。

器質性出血は、さらに良性と悪性に分かれます。

良性

基本的にすぐ命に関わることはありませんが、放置すると不妊などにつながることがあります。

経過観察や投薬治療・簡単な手術などで治療できるものが多いです。

  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 子宮膣部びらん
  • 子宮頸管・子宮内膜ポリープ
  • 子宮内膜炎
  • 子宮付属器炎
  • 性感染症(性器クラミジア感染症など)

悪性

いわゆる「がん」であり、放射線・抗がん剤・切除手術などで治療します。

  • 卵管がん
  • 外陰がん
  • 子宮体がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮肉腫

機能性出血

不正出血のうち、器質性疾患・全身疾患・外傷が原因でないものを機能性出血と呼びます。

おもに、ホルモンバランスの乱れによって出血します。

女性ホルモンの働きと、ホルモンバランスの乱れによる出血

生理後~排卵までに多く分泌される卵胞ホルモンには、子宮内膜を分厚くする働きがあります。

排卵後~次の生理までに多く分泌される黄体ホルモンには、分厚くなった子宮内膜を維持する働きがあります。

消退出血

黄体ホルモンが急激に減ると、ぶ厚くなった子宮内膜を維持できなくなります。

すると子宮内膜が剥がれ落ち、出血が起こります。

広い意味では、正常な生理も消退出血のひとつです。

ただしホルモンバランスが乱れると、生理期間ではない時期に出血することがあります。

破綻出血

無排卵などが原因で黄体ホルモンが分泌されず、卵胞ホルモンの過剰分泌によって起こります。

たくさん分泌された卵胞ホルモンの作用で、子宮内膜がどんどんぶ厚くなります。

しかし黄体ホルモンが不十分なため分厚くなった内膜を維持できず、剥がれ落ちて出血が起こります。

ホルモンバランスが乱れやすい人

以下にあてはまると、ホルモンバランスの乱れによる機能性出血が起こりやすくなります。

  • 思春期(卵巣・子宮の働きが未発達)
  • 更年期(卵巣・子宮の働きが衰える)
  • ストレス・疲労がたまっている
  • 過度なダイエットをしている
  • 病気などで免疫力が低下している
  • 卵巣機能が低下している

そのほかの原因による出血

全身疾患が原因で、不正出血が起こることがあります。

不正出血を引き起こすおもな全身疾患は、以下のとおりです。

ビタミンC欠乏症(壊血病)

ビタミンC不足によって全身の毛細血管が弱くなり、ちょっとした刺激で出血しやすくなります。

急性伝染病

感染性胃腸炎などが原因でホルモンバランスが崩れ、出血することがあります。

敗血症

感染症などが原因で血液に細菌が侵入し、全身にまわる病気です。

おもな症状のひとつとして、出血が止まりにくくなることが挙げられます。

血液疾患

ごくまれに、血液ガンなどが原因で不正出血が起こることがあります。

2. 排卵出血とは?

排卵出血は、排卵日前後に起こるごく少量の出血です。

誰にでも必ず起こるものではなく、同じ人でも月によって出血があったりなかったりすることも多いです。

排卵出血そのものは病気ではないので、不安がる必要はありません。

排卵出血が起こるのはなぜ?

排卵するとき、卵子が卵巣の表面を突き破って卵子が飛び出します。

このとき卵巣の表面の毛細血管がわずかに傷つき、出血することがあります。

この出血が体外に出てくると、排卵出血と呼ばれます。

排卵時にできた卵巣表面の傷はすぐに治るので、心配いりません。

排卵痛をともなうことも

人によっては、排卵した側の卵巣に痛みを感じることがあります。

排卵前に卵巣が少し腫れ、周囲の臓器を圧迫するために痛みが起こります。

もしくは、卵子が卵巣の表面を突き破る衝撃で痛みが起こります。

排卵時のホルモンバランス変化によって、頭痛・腰痛などが起こることもあります。

3. 生理・排卵出血・不正出血を区別するポイント

もともと生理不順がある人や体調がよくないときは、出血の原因がわかりにくいこともあります。

生理・排卵出血・不正出血を見分けるため、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

普段から基礎体温をつけておくと、排卵・生理周期と比較しやすくなります。

通常の生理

高温期から低温期に変わるタイミングで出血が始まり、5~7日ほど続きます。

1~2日目がもっとも量が多く、それ以降はどんどん量が少なくなります。

多くの人は、1~2日目ごろに生理痛(腹痛・腰痛・頭痛など)をともないます。

排卵出血

排卵日前日~翌日ごろ(低温期から高温期に変わるころ)に起こり、1~3日でおさまります。

出血量は少ないことが多く、たいていはおりものに少し血が混じるか下着が少し汚れる程度です。

人によっては、排卵痛(腹痛など)が起こります。

不正出血

不正出血にはさまざまな原因があり、出血のタイミング・量・期間はばらばらです。

子宮膣部びらんや子宮頸管ポリープなどの場合、性交時に出血することもあります。

もし不正出血が続いたら、早めに婦人科に相談しましょう。

生理・排卵期に不正出血が起こることも

不正出血のタイミングは決まっていないので、たまたま生理・排卵期と重なることもあります。

その場合生理・排卵出血か不正出血か判断しづらいですが、落ち着いて出血の様子を確認しましょう。

出血の様子が普段の生理・排卵と違う場合、不正出血の疑いが強くなります。

また、おりものの変化や普段の生理・排卵時と違う症状がないか確認しましょう。

4. 妊娠の可能性があるときはこちらもチェック

着床出血

受精卵が子宮内膜に着床するとき、子宮内膜の表面にごく小さな傷ができます。

この傷は自然に治りますが、生理予定日1週間前~生理予定日ごろに少量の出血が起こることがあります。

たいていは生理の終わりかけのような褐色の出血や、おりものがピンク・褐色になる程度です。

子宮外妊娠

子宮外妊娠は、受精卵が子宮内膜以外の場所(卵管など)に着床して起こります。

受精卵が着床した部分の組織が傷つき、出血が起こることがあります。

子宮外妊娠の初期症状は個人差が大きく、出血が起こる時期や出血の様子はさまざまです。

ただし、以下にあてはまれば子宮外妊娠の疑いが強くなります。

  • 妊娠検査薬で陽性反応が現れる
  • エコー検査でなかなか胎嚢が確認できない
  • つわりの症状が出る
  • 出血量がどんどん多くなる
  • 下腹部痛がある

子宮外妊娠には、早めの対処が必要!

生理不順の人の場合、妊娠に気付くのが遅れることも多いです。

ただし、子宮外妊娠に気付くのが遅れると命にかかわることがあります。

子宮以外の場所で胎嚢が成長し、卵管破裂などの重篤な症状がいきなり起こることがあります。

おかしいと思ったら、すぐに産婦人科を受診しましょう。

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