切迫流産の入院期間の長さは?費用はどれくらい?保険適用される?

1. 切迫流産とは?

妊娠22週未満の時点で流産になりかかった状態を、切迫流産といいます。

胎児の心拍は確認できるものの、出血や下腹部の痛み・張りなどの症状をともないます。

早い段階できちんと対処すれば、約50%の確率で妊娠を継続できます。

2. 切迫流産による入院について

症状が軽ければ、自宅安静のみで対処できます。

ある程度症状が重い場合は、入院して処置を行います。

症状が軽くても上の子がいて自宅安静が難しい場合などは、あえて入院することもあります。

どんな処置を行うの?

安静を保つ

切迫流産の場合、もっとも重要なのは安静を保つことです。

安静を保つことで、できる限り出血・痛み・子宮口の開きなどを抑えるのです。

入院中は、症状に応じて行動が制限されます。

ランクC

徒歩もしくは車椅子で、院内・病棟内を移動できます。

短時間であれば、シャワーや体拭き・シャンプー(寝た状態で洗ってもらう)が許可されます。

ランクB

ベッドを降りて病室内のトイレに行ったり、ベッドの上で起き上がったりすることができます。

医師の判断で、体拭き・シャンプー(寝た状態で洗ってもらう)が許可されることもあります。

ランクA

自分でベッドから降りることは許可されず、ベッドで寝たまま過ごします。

食事はベッドの上に起き上がって、もしくは寝たままで摂ります。

自力でトイレに行けないので、排泄には尿管カテーテル・ベッド用簡易便器などを使用します。

薬を投与する

必要に応じて、止血剤や子宮収縮抑制剤(張り止め)などを投与します。

感染症の疑いがある場合は、抗生物質を投与します。

薬によっては副作用が出ることがあるので、辛い場合は医師・看護師に相談しましょう。

子宮口を縛る手術

子宮頸管無力症の場合、成長した胎児の重みに耐え切れず子宮口が開くおそれがあります。

妊娠を維持しやすくするため、子宮口を糸で縛って固定することがあります。

子宮頸管無力症でなくても、多胎妊娠による早産予防のために手術することもあります。

多くの病院では、14週以降に手術を行います。

入院期間はどのくらい?

切迫流産の場合、「入院期間は○日」という明確な基準はありません。

症状が回復し、流産の危険がなくなったと医師が判断するまで入院を続けます。

症状が軽ければ数日~数週間で退院できますが、出産までずっと入院しなければならない人もいます。

3. 入院費用のめやす

健康保険が適用される

切迫流産による入院・処置には、健康保険が適用されます。

健康保険に加入していれば、自己負担額が3割で済みます。

1日あたりの費用のめやす

治療内容によって異なりますが、1日あたり5000~10000円前後がめやすになります。

さらに、食事代(500円前後×3食分)などが加算されます。

4. 入院費用が高額になったら…

高額療養費制度

健康保険が適用されるといっても、入院が長期間になると自己負担額が高くなります。

高額療養費制度は、その月にかかった医療費総額が自己負担限度額を超えると差額が払い戻される制度です。

自己負担限度額は世帯収入に応じて決まるので、詳しくはこちらを確認しましょう。

いつ申請するの?

切迫流産の場合は、入院後に申請することが多いです。

いったん窓口で自己負担額を全額支払ってから申請し、差額を払い戻してもらいます。

事前に医療費が高額になることがわかっていれば、先に申請することもできます。

高額療養費制度の対象外になる費用

入院中には、健康保険の対象とならない費用もかかります。

以下の費用は高額療養費制度の対象外となるので、注意しましょう。

  • 食費
  • 光熱費
  • 日用品代
  • 差額ベッド代
  • 保険適用外の診療・治療

月をまたいで入院すると、払戻額が変わる

入院日数や治療内容が同じでも、月をまたいで入院すると払戻額が変わることがあります。

例1. 入院期間11/20~25(6日間)、入院費用70000円の場合

入院費用70000円は、すべて11月分医療費として計算されます。

自己負担限度額が57600円の場合、差額の12400円が払い戻されます。

例2. 入院期間11/28~12/3(11月・12月に各3日)、入院費用70000円の場合

単純計算すると、11月分医療費35000円+12月分医療費35000円となります。

自己負担限度額が57600円の場合、11月分・12月分とも限度額に満たないので払い戻しを受けられません。

ただし、入院前後の通院などを合算すると各月の医療費が限度額を上回ることがあります。

傷病手当金

以下の条件を満たせば、傷病手当金(日給の2/3)を受け取ることができます。

  • 勤め先の健康保険に加入している
  • 連続して3日以上休んでいる
  • 休んでいる間は給料が支払われない

退院したら傷病手当金支給証明書を医師に記入してもらい、職場に提出しましょう。

連続して3日以上休んだ期間のうち、4日目以降に対して手当金が支給されます。

医師の指示による自宅安静でも、傷病手当金が支給される

医師からの指示で自宅安静になった場合、入院していなくても傷病手当金が支給されます。

傷病手当金支給申請書を医師に記入してもらい、職場に提出しましょう。

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