妊娠中に授乳するのはやめるべき?流産のリスクが上がる?

1. 妊娠中の授乳と流産・早産の関係

赤ちゃんに乳首を吸われると、その刺激によってオキシトシンというホルモンが分泌されます。

オキシトシンには、母乳を作る作用と子宮を収縮させる作用があります。

そのため、赤ちゃんに母乳をたくさん飲ませると産後の回復が早まると言われています。

妊娠中にオキシトシンが分泌されると…

妊娠中の授乳でオキシトシンが分泌されると、子宮収縮によってお腹に張り・痛みが起こることがあります。

そして、お腹の張り・痛みは流産・早産の兆候のひとつでもあります。

そのため「妊娠中の授乳で流産・早産のリスクが上がる」と言われるようになりました。

妊娠23週以内なら、オキシトシンで陣痛は起こらない

現在のところ、妊娠中の授乳が原因で流産したというデータはありません。

また、妊娠23週以内の妊婦にオキシトシンを投与しても陣痛は起こらないとされています。

2. 妊娠中の授乳はやめるべき?

妊娠したら授乳をやめるべきかどうかは、医師によって見解が分かれています。

しかし妊娠中に授乳していても無事に出産し、タンデム授乳(上の子と下の子に同時に授乳すること)をする例はたくさんあります。

妊婦検診の際に医師に相談し、許可がおりれば授乳を続けてもかまいません。

授乳を止めたほうがいい場合

体調が万全ではない

  • 切迫流産・早産もしくはその疑いがある
  • つわりがひどい
  • 高血圧症がある
  • お腹の張りや痛み・出血がある
  • 張り止めを処方されている

以上に当てはまる場合、医師から授乳を止めるよう指示されることが多いです。

オキシトシンの作用によって、体調が変わるリスクが高いためです。

体調が良くなり医師の許可がおりれば、授乳を再開することもできます。

ママ自身が授乳に不安を感じる

妊娠中はデリケートなので、授乳の有無にかかわらず体調が変わることがあります。

そうなった場合、人によっては「あのとき授乳していたから…」と後悔してしまうことがあります。

特に医師から指示がなくても、自分自身のストレス軽減のために授乳をやめる人もいます。

授乳そのものを不快に感じるようになった

妊娠後、乳首を吸われることに不快感・違和感を感じることがあります。

これはおなかの赤ちゃんを守ろうとする本能なので、上の子に対して罪悪感を感じる必要はありません。

無理に授乳を続けるとストレスがたまるので、少しずつ回数を減らすと良いでしょう。

3. 妊娠中に授乳するときの注意点

体調のよいときを選んで授乳し、少しでも体調に変化が起こったら授乳を中止しましょう。

しばらく休んでも体調が回復しなければ、かかりつけの産婦人科に相談しましょう。

上の子がある程度大きければ、卒乳を目指してもよい

離乳食から栄養をとれるようになったら、卒乳を目指すのもよいでしょう。

卒乳時期や母乳への依存度には個人差があるので、母子ともにできるだけストレスが少ない方法で進めましょう。

ホルモンバランスの変化で、母乳に変化が起こることも

妊娠によるホルモンバランスの変化で、母乳の分泌量が少なくなることがあります。

また、母乳の味が変わって赤ちゃんが母乳を受け付けなくなることもあります。

4. 断乳によるリスクにも注意

赤ちゃんが自然に母乳を飲まなくなる卒乳に対して、ママの意思で授乳をやめることを断乳と呼びます。

断乳にもいくつかリスクがあるので、十分注意しましょう。

乳腺炎のリスクが上がる

断乳によって母乳が生産過剰となり、余った母乳が乳腺に詰まって炎症を起こすことがあります。

乳腺炎のおもな症状は、以下のとおりです。

  • おっぱいが赤くなり、熱を持つ
  • おっぱいにしこりができる
  • おっぱいが痛む
  • 悪寒・発熱
  • 頭痛・関節炎
  • 黄色っぽい母乳が出る
  • 腕を上げるとおっぱいが痛む

乳腺炎は、大きく分けて2種類ある

断乳による乳腺炎の多くは、乳腺の詰まりによる「うっ滞性乳腺炎」です。

ただし妊娠中は抵抗力が落ちるので、乳腺に細菌が侵入して「化膿性乳腺炎」になることもあります。

乳腺炎が疑われる場合は、すぐにかかりつけの産婦人科に相談しましょう。

乳腺炎を防ぐには

乳腺炎の予防・解消には、おっぱいケアが有効です。

ただし、妊娠中に自己流でおっぱいケアをすると体調に影響することがあります。

産婦人科や母乳外来に相談し、体調にあったケアを受けましょう。

上の子が情緒不安定になる

赤ちゃんにとって、授乳は単なる栄養補給だけでなく強力な精神安定効果もあります。

断乳によるストレスで夜泣き・ぐずりがひどくなったり、体調を崩したりすることもあります。

少しでもスムーズに断乳するには

どうしても断乳しなければならない場合は、その分スキンシップをしっかりとりましょう。

妊娠の有無にかかわらず、ママ1人で断乳を進めるのは大変なものです。

赤ちゃんがおっぱいを欲しがって泣くときは、パパなどに抱っこしてもらうとよいでしょう。

離乳食がある程度進んでいるなら、離乳食やフォローアップミルクの量・回数を調節して栄養を補いましょう。

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