妊娠初期は便秘になる?妊婦の便秘対策はどうすればいい?

1. 妊娠初期に便秘になる妊婦は多い

妊娠をきっかけに便秘になる妊婦さんは多いものです。

「妊娠するまでは便秘とは無縁だった」「もともと便秘がちだったけれど、妊娠してからはもっとひどくなった」など症状はさまざまです。

便秘になると、便を出そうといきみたいのですが、「いきんだら流産してしまうかも…」と不安になる人も多いものです。

そもそも、妊娠するとなぜ便秘になる女性が増えるのでしょうか?

今回は、妊娠初期の便秘の原因と対策についてまとめました。

2. 妊娠初期の便秘の症状は?

妊娠初期の便秘の症状は、さまざまなものがあります。

さらに、便秘が原因でさまざまな症状があらわれることもあります。

妊娠初期の便秘、症状は?

妊娠初期の便秘の症状は、個人差が非常に大きいです。

  • 妊娠前までは毎日快便だったのに、妊娠を機に便秘になった
  • 便が出なくていきむのが怖く(流産する心配があった)、さらに便秘になってしまった
  • 便秘の症状が進んで痔になってしまった
  • もともと便秘がちだったが、妊娠してからさらにひどくなった
  • 医師から処方される薬を飲まないと、便が出なくなってしまった

妊娠を機に便秘になる女性は意外と多いです。

妊娠するまでは快便だったのに、急に便秘になると精神的にも辛いものです。

便秘が原因であらわれる症状とは?

便秘になることで、さまざまな症状があらわれることがあります。

腹痛、お腹の張り

便秘になると、古い便やガスが腸内にたまり、腹痛を起こすことがあります。

また、お腹が張るといった症状もみられます。

妊娠初期のお腹の張りは、便秘が原因の場合もあります。

吐き気

便が腸に長い間たまると、胃が食べた物を押し戻そうとします。

これにより、吐き気をともなうことがあります。

肩こり、腰痛

便秘になると血行が悪くなるため、肩こりや腰痛の症状があらわれることがあります。

便秘と痔は、切っても切れない関係にあります。

便秘の期間が長ければ長いほど、痔になる確率も高まります。

痔は何種類かありますが、妊娠初期の便秘が原因でなりやすい痔をあげてみましょう。

切れ痔

硬い便を押し出そうといきんだときに、肛門が切れて出血するタイプの痔です。

イボ痔

排便時のいきみから肛門の周りの静脈がうっ血してしまい、こぶのようにふくらんでしまう痔です。

3. 妊娠初期の便秘、原因は何?

妊娠初期の便秘の原因はさまざまなものがあります。

  • 女性ホルモン(プロゲステロン)によるもの
  • 自律神経の乱れによるもの
  • 食事の偏りによるもの
  • 水分不足

女性ホルモン(プロゲステロン)によるもの

妊娠すると、プロゲステロンが多く分泌されるようになります。

プロゲステロンのはたらきは?

プロゲステロンとは、女性ホルモンのひとつで、月経周期でいうと高温期に多く分泌されます。

子宮内膜を維持し、受精卵の着床を助けます。

妊娠が成立すると大量に分泌されるようになります。

子宮の収縮を助け、流産を予防するはたらきがあります。

腸のはたらきが抑えられる

プロゲステロンは、子宮の収縮をおさえると同時に、腸の収縮もおさえてはたらきを弱めます。

これにより、便をうまく押し出すことができずに便秘になりやすくなります。

子宮と腸は隣り合わせなので影響を受けやすいのです。

プロゲステロンは体内に水分を取り込む

プロゲステロンが多く分泌されると、胎児を守ろうと体内に水分を取り込もうとします。

これにより、大腸から水分を吸収する量が増え、便の水分量が少なくなります。

便の水分量が少なくなると固くなり、排便しにくくなります。

自律神経の乱れによるもの

妊娠すると、以下のようにさまざまなホルモンが分泌されるようになります。

  • プロゲステロン
  • エストロゲン
  • プロラクチン
  • hcg(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
  • リラキシン

妊娠初期はホルモンのバランスがくずれやすい

妊娠するとたくさんのホルモンが急激に分泌されることで、ホルモンのバランスがくずれてしまうことがあります。

ホルモンのバランスがくずれると自律神経に影響する

ホルモンのバランスがくずれると、ホルモンバランスをつかさどっている「自律神経」のバランスもくずれることがあります。

自律神経は、からだのさまざまなはたらきに関わっています。

排泄機能のバランスをとるはたらきもあるため、それがうまくはたらかずに便秘になります。

食事の偏りによるもの

妊娠初期は、つわりなどの影響で食事をとることが難しくなることがあります。

基本的に食べたいものを食べればOKですが、栄養に偏りがあると便秘の原因になることがあります。

水分不足

つわりがひどい場合は、食べ物だけでなく飲み物もとることが難しくなる場合があります。

妊娠中は多くの水分が必要になる

妊娠中は体内の血液量が増えます。

非妊娠時と比べると、およそ1.5倍になります。

また、プロゲステロンの影響でからだじゅうに水分を取り込もうとするはたらきが強くなります。

血液の循環をよくするためには、水分を多くとる必要があります。

非妊娠時の水分量は約1.5Lですが、妊娠中は2Lの水分をとる必要があります。

水分をとるとむくみの原因になる?

妊娠中は体内に水分を取り込むプロゲステロンのはたらきにより、むくみやすくなります。

「水分をとるとむくむから、あまりとりたくない」と思う妊婦さんも多いものです。

しかし、水分不足になると血液の循環が悪くなりがちです。

老廃物がたまりやすくなり、むくみやすくなります。

妊娠中は、こまめに水分補給をするとよいでしょう。

4. 妊娠初期の便秘、いきむと流産になる?

妊娠初期の便秘で「いきんで出したいけど流産になりそう…」と不安になる妊婦さんもいます。

しかし、いきむことが原因で流産になることはありません。

いきむことが怖い妊婦さんも多いですが、いきんで便を排出できるのであれば多少いきんだ方がいいでしょう。

便がたまると、腹痛や吐き気、痔などの症状があらわれることがあります。

いきむときは息を吐きながら

いきむと腹圧がかかるため、妊娠初期の妊婦さんは何かと不安でしょう。

息を吐きながらいきむことで、腹圧を抑えることができます。

適度な力を入れることができるのでおススメです。

5. 妊娠初期の便秘の対処法は?

妊娠初期の便秘の対処法をみていきましょう。

食事に気をつける

便秘を解消するには、食事に気をつけることが大切です。

以下のはたらきをもつ食べ物や飲み物をとることで、便秘の解消につながります。

  • 水溶性食物繊維が多く含まれているもの
  • 便通に効果があるマグネシウムを含むもの
  • ビタミンCを含むもの
  • 腸内の善玉菌を増やすもの

水溶性食物繊維を多く含む食べ物、飲み物は?

黒豆茶、ゴボウ茶、マテ茶、アボカド、オクラ、きのこ類、海藻類、こんにゃく、やまいも、ごぼう、納豆

マグネシウムを多く含むもの

プーアール茶、マテ茶、杜仲茶、きな粉、油揚げ、木綿豆腐、いりごま、ナッツ類、あおさ、干しエビ、桜エビ

ビタミンCを多く含むもの

ローズヒップティー、ハイビスカスティー、緑茶、赤ピーマン、黄ピーマン、キウイ、さつまいも、ブロッコリー

腸内の善玉菌を増やすもの

オリゴ糖(純正)、ヨーグルト、牛乳

妊娠初期はつわりで食事をとることが難しい場合もありますが、便秘の症状がある人はこれらの食べ物や飲み物を意識してとるようにしましょう。

水分補給

先ほども述べたように、体内の水分量が減ると、便に送られる水分も減ります。

すると、便が固くなり排泄が困難になるのです。

妊娠中は必要な水分量が増加するため、意識してこまめに水分補給をしましょう。

適度な運動をする

妊娠初期はからだが辛いこともありますが、可能であれば適度な運動をしましょう。

運動すると便秘が解消される理由は?

運動をすると、腸が刺激されて腸のはたらきが高まります。

また、適度な運動は自律神経を整えることで、腸を活性化させる効果があるのです。

どんな運動をすればいいの?

妊娠初期は不安定な時期です。

自分でできる簡単な運動でじゅうぶんでしょう。

軽めのウォーキングやストレッチをするだけでも効果があります。

6. 妊娠初期の便秘の病院を受診する目安は?

頑固な便秘は、食事や適度な運動をしてもなかなか効果がみられないことがあります。

特に妊娠初期は、ホルモンの影響や食事をとることができないなど、さまざまな要因がからみあって便秘になってしまうものです。

食事などに気をつけても、便秘が解消されない場合は我慢せず、主治医に相談して薬を処方してもらいましょう。

妊娠中に便秘になる妊婦さんは非常に多いものです。

産婦人科には、妊娠中に飲んでも問題ない便秘薬があります。

軽い便秘には「酸化マグネシウム」が処方される

便秘の症状が比較的軽い場合は、酸化マグネシウム(マグミット)を処方されることが多いでしょう。

酸化マグネシウムは、便をやわらかくするはたらきがあります。

マグネシウムを飲んだ後に排出された便は、少し黒っぽくなることがありますが問題はありません。

出産するまで便秘が続く場合があるため、少し多めに処方されることが多いです。

「ラキソベロン」が処方されることも

ラキソベロンは、マグミットと同様、妊娠中に飲んでも問題のない便秘薬です。

腸だけに作用し、効果も比較的緩やかです。

錠剤と液体タイプがあります。

下剤や浣腸をする場合もある?

便秘の症状がひどい場合、下剤を使用することもあります。

また、場合によっては浣腸することもあります。

下剤はどんなものが使用される?

下剤はさまざまな種類がありますが、妊娠初期には肛門から挿入するタイプの下剤が使用されます。

体への負担が少なく、効果がゆるやかで副作用も少ないため、妊娠中でも安心して使用できます。

浣腸する場合は?

浣腸は、よほど重症の便秘ではない限り使用されることは少ないです。

メーカーから「流産・早産の危険性がある」と記載があるためです。

特に、不安的な時期である妊娠初期に使用されることはあまりないです。

便秘の症状がひどいからと、自己判断で浣腸をするのは絶対にやめましょう。

便秘の症状がひどい場合は、必ず主治医の指示に従って治療を進めて下さい。

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