妊娠初期のおりものは普段とどう違う?量・色・においは変わるの?

1. 妊娠初期のおりものは変化する?

おりものは、女性の膣から常に分泌されている粘液のことです。

子宮や卵巣などの内臓を、細菌から守るために分泌されています。

おりものの状態は月経周期によって違いがありますが、妊娠すると、いつもと違うおりものに変化します。

特に妊娠初期は、からだの変化に敏感な時期なので、おりものの状態も気になるところです。

そこで今回は、妊娠初期のおりものの変化についてまとめました。

2. そもそもおりものとは?

おりものとは、女性の膣や子宮などから分泌される粘液状の分泌液のことです。

おりものはさまざまな役割をはたします。

おりものはどこから分泌されているの?成分は?

おりものは膣からのみ分泌されていると思われがちです。

しかし、実際は子宮や卵管、子宮頸管(膣)、バルトリン腺、尿道の左右にあるスキーン腺、外陰部付近の汗腺や皮脂腺からの分泌液が混ざったものです。

おりものは、最初は子宮内膜から分泌されます。

その分泌液が、子宮頸管からの分泌液と混ざります。

その後、バルトリン腺やスキーン腺、汗腺や皮脂腺からの分泌液と混ざるのです。

子宮頸管とは?

子宮頸管とは、子宮の入り口と膣の入り口を繫いでいる器官のことです。

子宮頸管から分泌されるおりものは、月経周期によって変化します。

普段は酸性に保たれていますが、排卵日近くになると、精子と相性の良いアルカリ性の粘液を分泌し始めます。

その結果、精子が子宮まで到達しやすくなり、妊娠する確率があがります。

子宮頸管は、おりものの状態をコントロールしているのです。

バルトリン腺とは?

バルトリン腺は、膣の入り口のの左右にある分泌腺です。

バルトリン腺から分泌される分泌液を「バルトリン腺液」と呼びます。

これが膣の分泌液と混じることで、性交渉時には潤滑油のはたらきをします。

スキーン腺とは?

スキーン腺とは、尿道の左右にある分泌腺です。

主に性交渉のときに分泌され、潤滑油のはたらきをします。

おりものは色々な成分が混じっている

おりものは、さまざまな成分が混じっている分泌液です。

女性のからだにとって、おりものが出るのは生理的な現象なのです。

おりものの役割は?

おりものの役割は、主に2つあります。

子宮や卵巣などの内臓を細菌から守る

おりものには、さまざまな成分が含まれています。

子宮や卵巣、卵管が細菌に感染してしまうと、癒着などを引き起こしてしまい妊娠しにくくなってしまいます。

また、体内に細菌が入り込んでしまうと、治療が非常に困難になる場合があります。

おりものは、内臓を守るという大切な役割があるのです。

おりものの状態を調節する「デーテルライン桿菌」

おりものにはデーテルライン桿菌という乳酸菌が含まれています。

女性の膣の中には、様々な真菌や細菌が存在しており、これらの菌を存在させないことは無理だと考えられています。

全てが悪い細菌ではありませんが、妊娠中、また免疫力が低下している時は、真菌や細菌が悪い方向へ増殖してしまう可能性があります。

デーテルライン桿菌は、膣内を酸性に保って悪玉菌の増殖を抑え込んでくれます。

デーテルライン桿菌は、悪い菌が増殖しないように見張る役割があるのです。

性交渉のとき潤滑油になる

先ほども述べたように、おりものはバルトリン腺やスキーン腺からも分泌されます。

これらの分泌液が子宮頸管からの分泌液と混ざることで、ゼリー状のおりものに変化します。

潤滑油の役割をして、性交渉をスムーズにおこなえるようにします。

3. 月経周期によっておりものは変化する?

おりものは、月経周期によって変化します。

主に「月経時」「卵胞期(基礎体温の低温期)」「排卵期」「黄体期(基礎体温の高温期)」に分かれます。

月経時のおりもの

月経時は、おりものの分泌がもっとも少ない時期です。

月経が終わった直後のおりものも、サラッとしていて量が少ないです。

卵胞期のおりもの

卵胞期とは、卵巣内の卵胞が成熟する期間です。

基礎体温では低温期にあたります。

月経終了から排卵に向けて、おりものの量は徐々に増えていきます。

また、粘り気も徐々に増していきます。

排卵期のおりもの

先ほども述べたように、排卵日が近づくと、精子が通りやすいようにおりものがアルカリ性に変化します。

月経周期の中で量がもっとも多く、適度な粘り気があります。

指でとると、5~10cmほど伸びます。

このようなおりものが分泌されると、排卵が近いという目安にもなります。

黄体期のおりもの

黄体期とは、卵巣から「プロゲステロン」という子宮内膜を維持するホルモンが分泌される時期です。

基礎体温では高温期にあたります。

この時期のおりものはネバネバとしており、排卵期と比べると量は少なくなります。

生理が近づくにつれて、おりものの量は減っていきます。

しかし、生理直前になるとおりものの量が多くなり生理が始まります。

4. 妊娠初期のおりものはどんな感じ?

妊娠すると、一般的におりものの量は増えます。

特に妊娠初期と妊娠後期は、おりものの量が増える時期です。

妊娠初期におりものが変化する原因は?

妊娠初期になると、おりものの量が増えることが多いです。

これは、妊娠することでホルモンのバランスが変化するためだと言われています。

妊娠すると分泌されるホルモンは?

妊娠が成立すると、さまざまなホルモンが分泌されるようになります。

  • プロゲステロン
  • hcg(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
  • エストロゲン
  • プロラクチン
  • リラキシン

これらのホルモンの影響で、おりものの分泌が促進されると考えられています。

おりものの変化は「つわり」の一種

おりものの変化は、つわりの一種であるという医師もいます。

おりものが多くなり、それだけで不快感があるという人は、おりものシートをこまめに変えたりして清潔を保つようにしましょう。

妊娠初期のおりものはどう変化する?

妊娠初期のおりものは、通常、無色透明か白色である場合が多いです。

サラサラしているときもあれば、ドロッとしたおりものが出る場合もあります。

おりものが変化しても、特に心配する必要はありません。

しかし、妊娠してホルモンバランスが変化することでおりものの状態も変化し、細菌から守れなくなる場合もあります。

5. 病院を受診したほうがいい場合とは?

妊娠初期には、さまざまな状態のおりものが分泌されます。

妊娠初期に分泌されるおりもので、病院を受診したほうがいいおりものをあげてみましょう。

おりものに血が混じっている

おりものに血が混じっている場合、出血しているということです。

しかし、量が多くなく一時的なものであれば安静にして様子をみてもOKです。

妊娠初期の出血は意外と多い

妊娠初期の出血は、多くの妊婦さんが経験しています。

あるデータによると、約4割の妊婦さんが妊娠初期に出血したことがあると回答しています。

痛みがある場合は病院へ

おりものに血が混じる症状に加えて、下腹部痛や腰痛がある場合は、切迫流産の可能性があります。

切迫流産とは、胎児が流産しかかっている状態です。

できるだけ早く病院を受診しましょう。

ピンクや茶色のおりもの

ピンクや茶色のおりものも、出血していると考えられます。

ただし、茶色のおりものは、出血してから時間がたっているため、緊急性はそれほどないでしょう。

ピンクのおりものも、少量であれば問題のないケースがほとんどです。

しかし、このようなおりものが続いたり、痛みをともなう場合は病院を受診したほうが安心です。

塊のようなおりもの

通常、おりものは水分が混じっておりサラサラしていたり、ドロッとしています。

妊娠初期に塊のようなおりものがボロボロ出る場合は、「カンジダ膣炎」という性感染症が疑われます。

カンジダ膣炎とは?

カンジダとは、膣内にいる常在菌です。

カンジダ菌は、普段は悪さをする菌ではありません。

しかし、妊娠などホルモンのバランスが崩れたときに、カンジダ菌が増殖することでかゆみや炎症などが起こります。

妊娠中にカンジダ膣炎を放置しておくと?

妊娠中にカンジダ膣炎を放置すると、出産時に赤ちゃんが「鵞口瘡(がこうそう)」という病気に感染することがあります。

鵞口瘡になると、皮膚炎を起こしやすくなります。

カンジダ膣炎の治療は?

カンジダ膣炎は、錠剤と軟膏で治療していきます。

最初に膣内に抗真菌剤の膣錠を入れて、カンジダの増殖を抑えます。

次に塗り薬で膣のかゆみや腫れを抑え、膣内の洗浄もします。

治療は何回か続ける必要があります。

黄色や緑のおりもの

黄色や緑のおりものが出る場合は、何らかの感染症にかかっている可能性があります。

妊娠中は免疫力が低下するため、感染症にかかりやすくなります。

病院を受診し、原因を突き止めてもらい治療をしていきましょう。

おりものに悪臭がする

おりものは、色々なにおいがあります。

心配のないにおいは?

妊娠中のおりもので心配のないにおいは、「ちょっと酸っぱいにおい」です。

先ほども述べたように、膣内にはデーテルライン桿菌という乳酸菌が含まれています。

酸っぱいにおいは、このデーテルライン桿菌が原因です。

不快なにおいではないことがポイントです。

病院を受診した方がいいにおいとは?

おりものの悪臭とは、「魚が腐ったようなにおい」「思わずウッとなるにおい」です。

不快感を伴うにおいがしたら、何らかの感染症にかかっている可能性があります。

早めに病院を受診しましょう。

6. 心配のないおりものとは?

妊娠初期に分泌されるおりもので、心配のないおりものをあげてみましょう。

水っぽいおりもの

妊娠すると、おりものが水っぽくなることがあります。

これは、妊娠してのバランスが変化したためです。

量も多くなりがちなので、清潔にしておきましょう。

ドロッとした白っぽいおりもの

たまに、ドロッとした白っぽいおりものが出ることがあります。

先ほども述べたように、水分がなく塊のようなおりものだとカンジダ膣炎の可能性があります。

しかし、ドロッとしたおりものは水分が含まれているため、様子をみてもかまいません。

白っぽいおりものがあまりに多い場合や、悪臭を伴う場合は感染症にかかっている可能性があります。

早めに病院を受診するようにしましょう。

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