生理前の胃痛や下痢は妊娠超初期症状?通常の生理のときとの違いは?

1. 生理前に胃痛・下痢が起こるのはなぜ?

排卵後~生理開始前までは、胃腸の機能が低下しやすい時期です。

おもな理由は、以下のとおりです。

生理前に胃腸の機能が低下する4つの理由

プロゲステロンの作用

排卵後は、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。

プロゲステロンには、妊娠しやすい環境をととのえる作用があります。

その作用の一環として、子宮周辺の筋肉の動きを抑えるはたらきがあります。

そのため胃腸の動きが抑えられ、消化機能が低下しやすくなります。

生理前の食欲増進

生理前は身体が栄養を蓄えようとするため、食欲が増します。

また、生理前のストレスを解消しようとしてたくさん食べる人も多いでしょう。

機能が低下した消化器に普段よりたくさんの食物が送られると、ますます負担がかかります。

交感神経が活発になる

生理前のストレスが強いと、交感神経が活発になります。

交感神経が活発な状態が続くと、胃腸の働きが抑えられてしまいます。

プロスタグランジンの作用

生理直前~生理開始直後は、プロスタグランジンという物質が多く分泌されます。

プロスタグランジンには子宮収縮作用があり、生理痛の原因となります。

プロスタグランジンが胃にも作用すると、胃痛が起こります。

胃痛・下痢以外に多い消化器系症状

胃痛・下痢に限らず、生理前にはさまざまな消化器症状が起こります。

  • 便秘
  • 胸焼け・げっぷ
  • 吐き気
  • 胃もたれ
  • おならが多くなる

2. 妊娠超初期にも胃痛・下痢が起こることはある?

妊娠するとプロゲステロンが多い状態が続き、さまざまな妊娠超初期症状があらわれます。

そのひとつとして、胃痛・下痢をはじめとする消化器の不調が起こることがあります。

子宮が大きくなって、胃腸が押されることも

妊娠すると子宮に血液が集まり、わずかながら子宮が膨張しようとします。

膨張した子宮に胃腸が押され、圧迫感や不快感を感じることがあります。

生理前症状と妊娠超初期症状の見分け方

生理前症状・妊娠超初期症状のいずれも、個人差が大きいものです。

以下に当てはまると、妊娠超初期の可能性が高くなります。

生理予定日を過ぎても生理が来ず、基礎体温が下がらない

妊娠が成立すると基礎体温が高い状態が続き、生理が起こりません。

他にも妊娠超初期症状らしき症状がある

妊娠超初期は、消化器系症状に限らずさまざまな症状を感じることがあります。

ただし全ての人に妊娠超初期症状があるとは限らず、普段の生理前と変わらない場合もあります。

  • 子宮周辺(下腹部・腰)の痛みや違和感
  • 胸の張り・違和感
  • おりものの変化(白・透明でさらさらのおりものが増える)
  • 着床出血
  • ほてり・微熱
  • 風邪の初期に似た症状(鼻水・悪寒など)
  • つわりに似た症状(嗜好・味覚の変化、においに敏感になる)
  • 口内炎・肌荒れ
  • 強い眠気・集中力低下
  • のどが渇きやすくなる
  • 精神的症状(落ち込み・イライラなど)

妊娠検査薬で確認するのが確実

妊娠超初期症状だけで、妊娠の有無を断定することはできません。

予定日を1週間以上過ぎても生理が来なければ、妊娠検査薬でチェックしてみましょう。

もし陽性反応が出たら、早めに産婦人科を受診しましょう。

万が一子宮外妊娠などの異常があってもすぐ対処できるよう、産婦人科の受診は欠かせません。

3. 妊娠の可能性があるとき、市販薬で対処していい?

妊娠超初期に市販薬を使用しても、胎児への影響はほとんどないとされています。

しかし、少しでも不安要素を減らしたい人は極力市販薬の使用を控えましょう。

かかりつけの産婦人科・内科で相談すれば、妊婦でも使える薬を処方してもらえます。

便秘薬を使っている人は、特に注意が必要

便秘薬の中には、子宮収縮作用をもつものがあります。

妊娠中にこれらの便秘薬を使用すると、流産・早産の原因になることがあります。

妊娠が確定したら市販の便秘薬の使用は中止し、産婦人科で相談しましょう。

漢方薬・ハーブにも注意!

化学薬品を使った西洋薬に比べて、漢方薬やハーブは効き目がおだやかだと思われがちです。

しかし、便秘解消用の漢方薬・お茶の中にも子宮収縮作用をもつものがあります。

4. 下痢が続くときは、脱水症状に注意

下痢が続くと、体内の水分がたくさん失われます。

さらに食欲不振・つわりのような症状があると、水分の摂取量が少なくなりがちです。

つわりになると、脱水症状が悪化しやすい

多くの人は、妊娠が確定するころ(5週目以降)になると本格的なつわりが始まります。

つわりの症状は個人差が大きいですが、人によっては水も飲むのもつらいほど重くなります。

妊娠超初期の時点で脱水症状があると、つわりの症状が重症化しやすくなります。

効率よく水分補給する方法

一度にたくさん飲んでも尿として出てしまうので、少しずつこまめに飲みましょう。

冷たいものを飲みすぎると身体を冷やすので、できるだけ常温か温かいものを飲みましょう。

ノンカフェイン飲料をとる

カフェインには利尿作用があるので、水分補給にはあまり役立ちません。

また、カフェインをとりすぎると神経興奮作用で眠りの質が落ちてしまいます。

水分補給には、麦茶・ほうじ茶などのノンカフェイン飲料がおすすめです。

5. 薬を使わず、胃痛・下痢のつらさをやわらげる方法

お腹まわりをあたためる

お腹まわりが冷えると血行が悪くなり、消化器の働きが低下します。

胃痛や下痢がつらいときは、カイロやインナーなどでお腹まわりを温めましょう。

また、ぬるめ(39~40℃)のお風呂にゆっくり浸かるのも効果的です。

カイロを使うときは、低温やけどに注意しましょう。

おすすめの食べ物・控えたい食べ物

胃腸に負担をかけない食べ物

消化器に不調があるときは、栄養価が高くて消化がよいものをゆっくり食べましょう。

  • おかゆ
  • うどん(できるだけ具が少なく、うす味のもの)
  • プリン(冷たいものより常温がおすすめ)
  • 卵料理(油っこい料理や固ゆでの卵は避ける)
  • ホットミルク
  • ポタージュスープ

避けたほうがよい食べ物

以下のものは胃腸に負担がかかるので、できるだけ避けましょう。

  • 油っこいもの
  • 刺激の強いもの(香辛料・アルコール類など)
  • 冷たいもの
  • 甘いもの

腸内環境をととのえる

ストレス・生活リズムの乱れ・食生活の偏りなどがあると、腸内環境が悪くなります。

腸内環境が悪化していると、生理前の便秘・下痢が悪化しやすくなります。

腸内環境をととのえる食べ物

乳酸菌

乳酸菌は、腸内環境をよくする善玉菌の代表的存在です。

以下の食べ物には、乳酸菌が多く含まれます。

  • ヨーグルト・チーズ
  • 納豆
  • キムチ
  • 味噌
食物繊維・オリゴ糖

善玉菌のえさとなるオリゴ糖や腸内の掃除に役立つ食物繊維も、腸内環境改善に役立ちます。

ただし、食べ方を間違えると便秘・下痢の症状が悪化することがあります。

胃腸によいからと特定のものばかり食べるのは避け、いろいろな食べ物をバランスよく食べましょう。

炭酸水を飲む

炭酸水を飲むと、炭酸ガスの作用でたくさんげっぷが出ます。

げっぷが増えるのは不快ですが、炭酸水でげっぷを出すと胃が軽くなることがあります。

また、炭酸水で口をさっぱりさせて不快感をやわらげることもできます。

糖分の多いコーラやジュースは避け、無糖の炭酸水を飲みましょう。

できるだけストレス・疲労をためない

胃腸は、臓器の中でもとくにストレスに弱いことが知られています。

ストレスや疲労はできるだけ溜め込まないようにし、こまめに気分転換をはかりましょう。

しっかり睡眠をとり、胃腸を休ませることも大切です。

6. 子宮内膜症からくる胃痛に注意

子宮内膜症は、子宮以外の場所で子宮内膜組織が増殖する疾患です。

子宮内膜症が悪化すると、子宮が周辺の臓器と癒着することがあります。

癒着が起こると子宮や胃腸の働きが低下し、胃痛が起こることがあります。

子宮内膜症が不妊の原因になることもあるため、生理前の胃痛がひどい場合は産婦人科を受診しましょう。

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