39歳からの不妊治療〜40代での体外受精を重ねた末の妊娠

1. なぜ40代で不妊治療をしていたのか?

はじめに

現在41歳、1年半の不妊治療を経て現在妊娠8か月です。

「アラフォーでもママになれるんだ!」と読者のみなさんが不妊治療にトライするきっかけになればと思い、私の不妊治療体験記を書いていきたいと思います。

最初の婦人科への受診

一番最初に婦人科を訪れたのは、34歳の頃でした。

当時結婚後4年が経っていたのにも関わらず、妊娠しなかったのです。

何か原因があるのかな?という素朴な疑問からの婦人科受診でした。

まずは基礎体温から

基本中の基本ですが、「基礎体温をつけてください」と言われ、基礎体温表をもらいました。

しかし、その基礎体温を毎日同じ時間に計るというのが最初はできませんでした・・・。

最初の段階からつまづく

心構えがなってないと言われればそれまでなのですが、どうにも私には基礎体温がしっかりつけられず、忘れてしまう日が多々ありました。

フェードアウトへ・・・

卵胞のチェックによるタイミングの指導、卵管通水検査まではしてもらったけれど、結局基礎体温表がきちんとつけられませんでした。

そこから先の治療は、クリニックへの足が遠のいてしまいました。

そして自然とフェードアウト・・・。

今思えば何を甘えたことを・・・と憤慨してしまいますが、当時はまだ仕事もしていて公私ともに充実していたし、まだそこまで焦っていなかったんだと思います。

2. 39歳で不妊治療専門クリニックへ

タイムリミットを意識するようになる

最初のクリニック受診から5年の月日が経ち、私は39歳になっていました。

いろいろなタイムリミットが見えてくる年齢です。

治療再開のきっかけ

既に家庭の事情で会社を退職していたこともあり、時間の余裕ができていたことも治療再開の大きなきっかけの一つでした。

不妊治療専門のクリニックへ

「今度こそ真面目に取り組もう!」とART(Assisted Reproductive Technology)対応の不妊治療専門のクリニックを受診。

このARTとはいわゆる体外受精のことです。

もうあとがないと思っていた私は、迷わず高度医療を行うことのできる不妊治療専門のクリニックを選びました。

専門クリニックの雰囲気

やはり、みなさん妊娠という目標に向かっている方ばかりなので、同志のような安心感があります。

患者さんの年代も幅広く、20代後半ぐらいから40代後半とみられる方々がいらっしゃいました。

専門クリニックならではの配慮

最初の婦人科では妊婦さんや小さなお子さん連れの方も見かけましたが、専門クリニックではそのようなことはありませんでした。

不妊治療中はメンタルの起伏が激しくなりがちなので、幸せな妊婦さんの姿を見るのはつらいです。

そのあたりの配慮があるのも助かりました。

3. まずはタイミング法とフーナーテスト

初診の前に、まずはカウンセリングと説明会の予約を取りました。

私が通った不妊治療専門クリニックの特徴

事前に勉強させられる

予め不妊治療の方法や方針などを聞く合同説明会に夫婦そろっての出席が義務づけられています。

また、不妊治療についての院長先生の著書も2冊ほどいただきました。

成功報酬制度がある

こちらのクリニックでは自然周期体外受精が特徴であったり、母体の年齢(37歳以下)で特にトラブルのない人には成功報酬制度がありました。

大変魅力的だったのですが、残念ながら当時39歳の私は対象外・・・。

やはり、「スタートは早いほうが絶対にいい!」と痛感しました。

一通りの検査からの再スタート

前回の不妊治療からかなりの年数が経っていることもあり、ひととおり全ての検査からスタートに。

ホルモン値やSTD(性病・性感染症)、子宮がん検診も併せて行いました。

また、もう一度基本的なことのおさらいをしました。

生理周期(月経周期)を理解する

女性の身体は生理開始日を0日と数え、そこから月経期→増殖期(卵胞期)→排卵→分泌期(黄体期)→月経期と繰り返し、その期それぞれに特徴的なサインが出ます。

基礎体温の低温期・高温期もそのサインのうちの一つです。

検査の結果

私の場合は、39歳という年齢にしてはホルモン値が良好で、特に子宮内のトラブルもなかったため、どの治療パターンから始めても大丈夫ですとのお言葉をいただき ました。

まずはタイミング法に取り組む

できるだけ自然な形での妊娠を希望していたので、まずは前回同様タイミングをとることからスタートしました。

そのため、基礎体温表の記録も再開しました。

タイミング療法とヒューナーテスト

タイミング療法とは

月経終了後、超音波を使って卵胞の育ち具合をチェックします。

これは個人差が結構あるものですが、私は2~3日ごとにクリニックを受診していました。

卵胞が17mmから19mm前後になったら性交をするよう指導されます。

フーナーテスト

そして性交後の翌日、フーナーテストのためにクリニックを受診。

ここで、子宮頚管の粘液から精子の状態(数や形、運動率が正常かどうか)をみます。

5年前の各検査と同様に、特に問題なしという結果。

ますます原因が何なのか疑問がわきます・・・。

4. すぐに人工授精を実施

タイミング療法を悠長に続けられるほどの時間的猶予もないので、2か月ほどタイミングをとった後、次のステップの人工授精へと切り替えました。

実は、ここからは性交する必要がなくなります。

人工授精の流れや回数などについて

人工授精の流れ

卵胞が育つのを待つところまではタイミング療法と一緒です。

まず、試験管のような容器を病院でもらいます。

指定日に旦那さんに自慰行為によって精子を容器に採精してもらい、2時間以内にクリニックへ持参します。

そして、洗浄と濃縮をかけてもらったものを子宮内に戻します。

男性だって大変です

旦那さんが自宅にいるのは朝と夜だけでしたので、朝イチで採精してもらったのですが、仕事に行く前の慌ただしい朝に大変です。

旦那さんの理解と協力が一層必要になってきます。

人工授精の回数と金額

先生によると、だいたい人工授精を5回行っても妊娠しなかったら体外受精へのステップアップを検討したほうがいいとのこと。

人工授精は、体外受精と比べると安価なので(1万2千円程度)、私は4回チャレンジしました。

1回あたり499円!!自宅で簡単に人工授精ができるシリンジ法キットとは?

5. 40代になって体外受精を決心

人工授精を4回行っている間に誕生日を迎え、40歳となった私。

一層焦りが出てきます。

「もうやるしかない!」と体外受精へのステップアップを決心しました。

そもそも体外受精とは

体外受精(IVF)とは、卵胞内の卵子を針を刺して吸出し(採卵といいます)、旦那さんから採精した精子と体外で受精させてその後また子宮内に戻す方法です。

初期胚移植

受精後2〜3日ほど体外で培養したのち子宮に戻すことを「初期胚移植」と呼びます。

体外受精・胚移植(IVF-ET)(ET=Embryo Transfer)ともいわれます。

胚盤胞移植

さらに、受精後5〜6日程度培養して胚盤胞の状態まで受精卵を成長させてから戻す方法を「胚盤胞移植」といいます。

体外受精・胚盤胞移植(IVF-BT)(BT=Blastocyst Transfer)とも呼ばれます。

凍結胚盤胞移植

私の通ったクリニックでは、すぐに子宮内に戻す初期胚移植や胚盤胞移植はしませんでした。

より着床率の高い「凍結胚盤胞移植」という受精後6日前後培養したものを一旦凍結したうえで移植する方法をとっていました。

ホルモン補充などで母体の子宮内膜を整えてから子宮に受精卵を戻すことができ、最近増えている手法です。

採卵は手術のようなもので、身体への負担があるので、少しでも確率の高い方法はありがたかったです。

1回目の体外受精

完全自然周期で臨んだ最初の体外受精では、1つしか卵が採れず・・・。

しかも変性卵でした。

変性卵とは

変性卵というのは、受精する能力のない卵子のことです。

受精には至らず、採卵したその日に廃棄処分となってしまいました。

やっぱり年齢なりの老化した卵子なのかな・・・と出鼻をくじかれる思いで帰宅。

2回目の体外受精

フェマーラという乳がんの患者さんが使う薬があります。

この薬は卵胞ホルモン(エストロゲン)を抑制し、排卵直前と同じホルモン環境を作る効果があるので、排卵誘発剤としても使用できるそうです。

そのため、自費にはなりますが、不妊治療にも使われています。

自然周期採卵

2回目の体外受精はフェマーラを使った自然周期での採卵でした。

この時の結果は成熟卵が1つ採れたので、移植までいけましたが着床せず。

せっかくの成熟卵だったのに・・・と悔しい思いをしました。

3回目の体外受精

今までの結果から、自然周期ではいい結果が見込めないので卵子の数を増やすために、クロミッドという薬とhMg注射で排卵誘発をしていくことになりました。

卵胞の数を増やすには

前回使ったフェマーラや今回のクロミッド単体でも排卵誘発の作用はありますが、卵巣に直接働きかけるわけではないので、卵胞の数は増えません。

hMg注射は指定日数の間、毎日お腹に自己注射する必要がありますが、卵胞の数自体を増やしてくれるので採卵の際に多数の卵子が採取できるのです。

自己注射の壁

この自己注射は、お腹に自分で針を刺すというなかなかの恐怖体験です。

しかし毎日やっているうちに慣れていくものですね(笑)

女性は強い生きものなんだな、と実感しました。

3回目の体外受精の結果

3回目の採卵では、成熟卵が4個採れたのですがどの受精卵も胚盤胞まで育たずに移植キャンセルに。

4回目の体外受精

月経開始前から中容量ピルを飲み、前回よりもしっかりとしたコントロールで臨むことに。

レスベラトロールやアルギニンのサプリメントも処方されました。

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レスベラトロール

レスベラトロールはアンチエイジング用のサプリメントかと思いきや、女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用をする働きがあるため、妊活にも効果的だそうです。

費用は1か月分1万円ほどでした。

アルギニン

アミノ酸でよく栄養ドリンクに入っているイメージですが、子宮内膜の血流をよくする作用があります。

1か月分2万円ほどです。

4回目の体外受精の結果

前回同様、薬と注射の併用での採卵結果は成熟卵が7個!

前回よりも成熟卵の数が増えてうれしいと思ったのもつかの間。

今回も胚盤胞まで育たずに移植キャンセルとなったのでした・・・。

6. 不妊治療のお休み

体外受精にステップアップしてから4回目まで、毎月採卵していたため何だか疲れてしまって現実逃避したい、しばらく治療を中断したい気持ちに駆られました・・・。

40代の不妊治療の休憩について

年齢には勝てないの?

採卵はできる。成熟卵にもなっている。なのに胚盤胞まで育たない・・・。

やっぱり私の卵子では無理なのかも、と思ってしまったのです。

毎月の費用もかなりの金額が飛び、心身ともに疲弊していました。

休む間も歳をとる

治療をお休みしたいと思っても既に40歳です。

長期のお休みは考えず、ちょうど年末年始バタバタする時期と重なるので、その2か月ほどお休みしたいと先生に相談しました。

先生に相談した結果

あっさりOKをいただき、いい状態で次の採卵を迎えるために調整だけはしにきてくださいとの事で、月1~2回ぐらいの診察スケジュールになりました。

少しの間ではありますが、治療から離れてリフレッシュするいい機会をいただきました。

お休み中にできることは?

治療から離れたとは言え、また年明けに再開するのでそれまでにできることはないだろうかとネットの情報をあさる日々。

今までの結果を踏まえ、母体の身体力の底上げをしたいと考えました。

新たな妊活の試み

食べるものには気をつけていましたし、サプリメントも既に取り入れていたので新たな試みとして鍼灸治療を試すことにしました。

週に2回、治療再開後も含めて半年間休まずに通いました。

冷え対策もしっかり

冬だったこともあり、身体を温めるための腹巻や靴下はマスト。

カイロも時々使うなど冷え対策もしっかりと行いました。

助産師監修!骨盤・子宮まわりを温める妊活用の湯たんぽとは?

7. 体外受精の再開と5回目での成功

年末年始をゆっくりと過ごし、初詣で参拝した神社では子授祈願をしてもらい、新たな気持ちで治療に臨みました。

方法は4回目と同様です。

5回目の結果

5回目の採卵は、なんと成熟卵が11個と私史上最高の数が採れ、しかも胚盤胞まで育ったものが3個。

そのすべてが凍結できました。

凍結胚移植に移行

凍結胚移植の準備

クリニックの方針で多胎妊娠を防ぐために、3個凍結できても一度に1個しか移植できませんが、次の周期での移植が見えてきました。

移植に備えた身体づくりが、クリニックと鍼灸院の両方で始まりました。

移植当日

移植の日には凍結していた胚盤胞を解凍しておくのですが、元気がよかったようで、膜から飛び出そうなほどの勢いのある胚盤胞でした。

痛みを伴う採卵と違い、移植はあっという間に終了し、あとは移植した胚盤胞が着床してくれるのを待つばかり。

この移植の日を境に、アルコールとカフェインの摂取を断ちました。

気は心ですが、何かあっては嫌だったからです。

移植後5日目

移植後からお尻への黄体ホルモンの筋肉注射が始まりました。

移植後5日目にβhcgホルモンの値で着床しているかどうかを診ます。

結果は・・・着床していました。

まだ安心できませんでしたが、本当にうれしかったです。

移植後9日目

その後、βhcgホルモンの値が倍々と増えていき、移植後9日目に無事妊娠判定。

嬉しいやら戸惑いやらで複雑な心境でした。旦那さんに即LINEで報告すると「すげー!」と一言(笑)

こういう時って言葉が出てこないものなんだと思い、喜びをかみしめました。

妊娠判定後の診察

移植後14日目に胎嚢確認→移植後24日目に心拍確認。

産院への紹介状を書くので病院を決めてきてくださいと言われました。

念願のクリニック卒業が間近に迫ってきます。

クリニック卒業へ

移植後44日目をもって、めでたくクリニックを卒業しました。

クリニックの卒業

これからの事

産院への紹介状をいただき、役所へ母子手帳をもらいに行ってから受診するように指示がでます。

産院への初診予約はクリニックの方が取ってくださいました。

先生方とご挨拶

クリニックでは担当医の先生と院長先生から「おめでとう」と言っていただき、思わず涙ぐんでしまいました。

つらかったこともたくさんありましたが、無事妊娠できたという満足感と高揚感のほうが大きかったです。

また、妊娠中期と出産後に経過が順調かどうかの連絡ハガキを送るように言われました。

残った2つの凍結胚

凍結した残り2つの胚盤胞については半年ごとに凍結費用がかかります。

第2子を望む場合には、この凍結したものから移植ができるという安心感は、とてもありがたいです。

長らくお世話になったクリニックの卒業は、とても感慨深いものがありました。

8. 体外受精のお金の話

ここで体外受精でかかった費用を振り返ってみたいと思います。

保険の有無でこんなに違う

体外受精を始めると同時に、全ての治療が保険対象外に切り替わります。

つまり、毎回行う採血なども自費扱い。7千円ほどかかります。

超音波での内診、診察、注射代や薬代などを含めると、通常の診察でも1回のお会計は、2万円から3万5千円くらいかかっていました。

採卵にかかる費用

採卵時には約30万円ほどの預り金を持参します(その後の状態によって払い戻しがある場合もあります)。

まとまったお金がここで初めて動きます。

培養凍結費用

採れた受精卵の状況により違いはありますが、培養・凍結費用としても約10万円ほどかかります。

移植費用

移植費用としては約20万円ほどかかります。

その他

月経開始日から採卵までを自然周期で行った場合は通常診察代が3~4回分、ピル等で月経周期を整えたりするとその分も自費でまかないます。

また、排卵誘発や黄体ホルモンなどを補充したりするとその分の注射や薬代も追加で支払います。

ざっくりですが、体外受精1クールで80万円ほどかかりました。

体外受精の助成金の確認を

各自治体で助成金なども用意されていますが、残念ながら我が家は対象になりませんでした。

年齢や治療経験だけではなく、世帯年収も条件に入ります。

事前に自治体のHPなどでよく確認しておくといいと思います。

確定申告も忘れずに

移植までたどり着けないことが多かった私の場合でも、トータルで300万円ほどの金額はかかっています。

助成金は対象外ではありましたが、確定申告での医療費控除で、少しばかりではありますが(20万円弱)還付金がありました。

9. これから不妊治療をはじめようとしている人へ

不妊治療の第一歩

まずは通いやすさ重視で病院選び

「妊娠しづらいのかも・・・?」と思ったら、まずは自宅や職場から通いやすい婦人科の病院を探し、基礎的な不妊検査をしてみることが第一歩です。

不妊検査、タイミング療法、人工授精までは、正直なところどちらのクリニックでも大差はありません。

それでも結果がでない場合は

ネットなどでよく調べた上で不妊治療専門クリニックを受診しましょう。

病院が合わないなぁと思ったら、途中で転院することだってできますから、あまり身構えずに行きましょう。

時間を確保しよう

たいていの専門クリニックはもう体外受精しか残されていなかったり、年齢が高齢であったりと、いわゆる切羽詰まった患者さんが多いものです。

完全予約制であっても混雑は避けられません。

私は、受付から会計終了までに、たいてい4~5時間はかかっていました。

ストレスをため込みすぎない

クリニック選びはとても大事なことではありますが、不妊治療はゴールの見えづらい治療です。

できるだけストレスのない通院を心がけるとよいと思います。

妊娠を望むならまずは受診を

これに尽きます。

現在の状況を把握することができれば、今後の治療方針もたてやすいですよね。

最後に

結果的に、私も旦那さんもこれといった不妊原因は見当たりませんでした。

そして、私たちのようなケースは非常によくあることでもあります。

だからこそ、いろいろな方法を試していく必要があるのです。

私は39歳からのスタートでしたが、41歳で妊娠しましたが35歳以上の高齢妊婦は、さまざまなリスクが35歳以下の妊婦さんと比べると段違いに跳ね上がります。

妊娠や出産自体が奇跡と言ってもいいかもしれません。

それでも妊娠を望むなら、しっかりと治療に向き合っていくことが重要です。

どうかすべての妊娠を望むご夫婦にいい結果が訪れますように。

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