ヒルシュスプルング病は手術すれば治るの?手術の内容・費用・治療期間

1. ヒルシュスプルング病は先天性の病気

ヒルシュスプルング病は、大腸などの腸管が原因の病気です。

大腸には神経節細胞と呼ばれる神経があります。

ヒルシュスプルング病になると、神経節細胞が欠損した状態で生まれます。

神経節細胞は復活することなく、薬物療法や手術で治ることはありません。

2. ヒルシュスプルング病が起こる原因

遺伝子の異常により起きるといわれていますが、まだわからないところが多くあります。

ヒルシュスプルング病が発症する確率は?

難病に指定されている病気の1つで、5,000人に1人の確率で発症するといわれています。

とくに男の子に多く発症し、男女の比率は3:1となっています。

なぜ、男の子に多く発症するのかは、よくわかっていません。

神経節細胞の役割はどのようなものなの?

腸管はただの管ではなく、心臓と同じように動いています。

いわゆる、ぜん動運動と呼ばれ、食べた残りを小腸から大腸、そして直腸や肛門に送ります。

神経節細胞は、ぜん動運動を起こすセンサーの役割をします。

腸管に食べ物が通ると、神経節細胞が反応し、ぜん動運動をはじめます。

直腸にたくさん送られると、今度は肛門を開いて排泄を促します。

神経節細胞が欠損するとどうなるの?

正常にぜん動運動ができないため、食べたものを直腸や肛門に送ることができません。

結果として便秘を引き起こし、排泄できないため、食べても嘔吐してしまいます。

便秘になることで、腸管で腐敗が起こり、お腹が張ってガスがたまります。

神経節細胞が欠損した長さはどれくらいなの?

ヒルシュスプルング病の約80パーセントは、肛門からS状結腸くらいまでとなります。

しかし、残り20パーセントは大腸まで含み、中には小腸まで含まれるケースもあります。

神経節細胞が欠損している部分の長さにより、治療法が変わります。

3. ヒルシュスプルング病の検査方法

神経節細胞の欠損がどこまで発生しているのか、ほかの病気の可能性はないのか?

病院で精密検査を行う必要が出てきます。

おもな検査方法は下記があります。

レントゲン検査

肛門からチューブを通して造影剤を送り、腸管などの状態を確認します。

直腸粘膜生検

直腸や大腸の粘膜を取り出して、神経節細胞の有無を確認します。

4. ヒルシュスプルング病に類似する疑われる病気

検査の判断によっては、ヒルシュスプルング病でない、類似する病気や症状もあります。

おもな病気や症状は下記になります。

神経節細胞僅少症

神経節細胞が正常な人より少ない症状です。

ヒルシュスプルング病は、神経節細胞が完全に欠損している場合です。

神経節細胞未熟症

神経節細胞はあるものの、その働きが弱い症状です。

成長するとともに、神経節細胞の働きが活発化し、改善されることもあります。

ヒルシュスプルング病の場合、神経節細胞が作られることはありません。

5. ヒルシュスプルング病の治療

おもな治療方法は?

薬物療法などの対処療法ができないため、多くの場合手術となります。

重度な場合には、人工肛門を取り付ける場合があります。

また、神経節細胞のない腸管を切除して、神経節細胞のある腸管で結ぶ方法もあります。

ヒルシュスプルング病の症状が軽い場合、浣腸や下剤などで排便を促す方法もあります。

治療にかかる費用や期間は?

症状の重さにより、1ヶ月程度の入院が必要な場合もあります。

集中治療室の利用料や手術を含め、トータルの費用で100〜400万円程度かかることもあります。

しかし、健康保険や医療費助成、公費負担を利用すれば、10万円前後で収まる場合がほとんどです。

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