先天緑内障の治療はどうすればいいの?手術?治療方法・費用・期間

1. 先天緑内障とは?

眼球の内側は房水という液体で満たされており、この房水が角膜・水晶体に栄養を運びます。

房水はたえず流れており、余分な房水は角膜と虹彩のすき間「隅角」から排出されます。

隅角に先天的異常があると房水がうまく排出されず、房水がどんどん眼球の中にたまります。

そのために眼圧が上がり、視神経に異常をきたした状態を先天緑内障と呼びます。

早発型発達緑内障

先天緑内障の約80%を占めるのが、早発型発達緑内障です。

早発型は生後1年以内に発症し、中には出生時すでに発症している場合もあります。

早発型発達緑内障は進行が早く、薬物治療のみで改善することは難しいです。

そのため、レーザー治療や手術が必要になります。

遅発型発達緑内障

隅角の異常が軽度の場合、ある程度成長するまで症状がないことがあります。

10代や20代になって発症することもあり、若年緑内障とも呼ばれます。

他の先天異常の合併症

以下の先天異常の合併症として、緑内障を発症することがあります。

  • 無虹彩症
  • スタージ・ウェーバー症候群
  • ペータース異常

2. 先天緑内障の治療① 外科治療

レーザー治療

手術時間が短く、副作用が少ない治療法です。

レーザー虹彩切開術

房水を排出しやすくするため、虹彩にレーザーで小さい穴を開けます。

選択的レーザー線維柱帯形成術

特殊なレーザーで、隅角にある線維柱帯(房水を通す網目状の組織)の構造を改善します。

手術

重症の場合やレーザー治療で効果が得られない場合は、手術を行います。

手術自体は60~90分ほどで済みますが、しばらく視界が狭くなるので1~3週間入院します。

線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)・線維柱帯切開術(トラベクロトミー)

線維柱帯を切開、もしくは線維柱帯の一部を切除する方法です。

隅角切開術(ゴニオトミー)

隅角を切開する方法です。

3. 先天緑内障の治療② 薬物治療

遅発型発達緑内障で症状が比較的軽い場合、まずは点眼薬や内服薬で薬物治療を行います。

房水の排出を促す薬や、房水の生産を抑える薬が使用されます。

薬物治療だけで改善が見られなければ、レーザー治療や手術を行います。

外科治療後の薬物治療

外科治療後は、眼圧上昇や感染症を防ぐ薬を使います。

4. 外科治療後の定期検査

外科治療後にまた眼圧が上がることがあるため、定期検査が欠かせません。

月に1~2回眼圧検査や視力検査を行い、眼の状態を確認します。

また、約4ヶ月に1回の頻度で視野検査を行います。

もし眼圧上昇がみられたら、必要に応じてレーザー治療や手術を行います。

5. 先天緑内障の治療費用のめやす

健康保険が適用されるので、基本3割負担となります。

多くの自治体で実施している子ども医療費助成制度を利用すれば、さらに安くなります。

レーザー治療・手術の費用

レーザー治療なら両眼で40000円前後、手術なら60000円前後となります。

乳幼児の場合は全身麻酔や催眠剤を併用するので、その分の費用が加算されます。

さらに、日数に応じた入院費がかかります。

薬物治療および定期検査の費用

診察費+検査費+薬剤費で、ひと月あたり3000~5000円ほどかかります。