赤ちゃんの血管腫とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 血管腫はこんな病気

血管腫は、皮膚の表面や下部の血管に異常が起こる先天性のあざです。

胎児期に何らかの異常が起こって生じる病気で、原因ははっきり解明されていません。

ひとくちに血管腫と言っても多くの種類があり、経過や治療法もさまざまです。

2. サーモンパッチ(平らな赤いあざ)

境界線がはっきりしない、ピンク色の平らなあざです。

新生児によく見られる血管腫で、興奮すると濃くなることもあります。

サーモンパッチができやすい部位

  • 上まぶた
  • 鼻の下など

顔の中心に沿って現れることが多いです。

おもな治療方法

多くは1歳半ごろまでに自然に消えます。

2歳を過ぎても消えない場合、レーザーで治療することもあります。

3. ウンナ母斑(平らな赤いあざ)

境目がはっきりした赤いあざです。

約半数は自然に消えますが、ずっと残るものもあります。

ウンナ母斑ができやすい部位

  • 後頭部
  • うなじ

髪の毛で隠れることが多いので、それほど心配いりません。

おもな治療方法

レーザーで治療可能ですが、悪性ではないので無理に治療する必要はありません。

うなじ付近にレーザー治療を行った場合、その部分の髪が薄くなることがあります。

お医者さんとよく相談して、治療するかどうかを決めましょう。

ウンナ母斑は幸運の印?

ウンナ母斑は、英語圏で「stork mark(コウノトリの印)」とも呼ばれます。

コウノトリが赤ちゃんを運んできたときにできた、くちばしの跡と考えられているのです。

また、ヨーロッパでは赤ちゃんの赤あざを「天使のキスマーク」と呼ぶこともあります。

4. 単純性血管腫(平らなあざ)

境界がはっきりした赤いあざで、「ポートワイン血管腫」「毛細血管奇形」とも呼ばれます。

大きくなることはありませんが、自然に消えることもありません。

思春期以降に濃い紫色になったり、静脈瘤を作ったりすることがあります。

単純性血管腫ができやすい部位

  • 四肢

スタージ・ウェーバー病

顔面の広範囲に単純性血管腫ができ、目や脳に異常が起こった状態です。

クリッペル・ウェーバー病

足の広範囲に単純性血管腫ができ、足が異常に大きくなった状態です。

おもな治療方法

単純性血管腫は、思春期以降に悪化しやすい血管腫です。

そのため、できるだけ早期のレーザー治療が推奨されます。

レーザー治療の他には、放射線療法・電気凝固法などが知られています。

ただしこれらの方法は副作用が大きく、現在はあまり行われていません。

5. いちご状血管腫(盛り上がった赤いあざ)

生後1週間~1ヶ月くらいで内出血のような斑点が現れ、その後急速に盛り上がってあざになります。

表面はいちごのように凸凹になり、ぶよぶよと柔らかいのが特徴です。

あざが大きい場合、こすれると出血することがあります。

いちご状血管腫ができやすい部位

顔によくできますが、体の表面のどこにでもできる可能性があります。

顔や肛門周辺にある場合、視力・呼吸・消化機能などに影響を及ぼすことがあります。

こすれやすい部位にあると、しばしば出血して潰瘍になることがあります。

予後

6ヶ月を超えると色が褪せ、盛り上がり方もおさまってきます。

多くは7歳ごろまでに自然に消えますが、皮膚がひきつれたような痕が残ることがあります。

おもな治療方法

圧迫療法

包帯が巻ける手足などに行います。

患部を押さえつけて、たまった血液を逃がします。

他の治療法と並行して行われることも多いです。

ドライアイス・レーザー療法

ドライアイスやレーザーを使って、血管腫の細胞を破壊します。

血管腫が盛り上がる前に行うと、素早く消すことができます。

ただし、血管腫の状態によっては十分な効果を発揮できないことがあります。

ステロイド療法

ステロイド剤を局所注射、もしくは内服します。

即効性が高いですが、副作用のリスクが高いので慎重に行う必要があります。

6. 海綿状血管腫(盛り上がったあざ)

奇形性の静脈が塊になり、ぶよぶよした腫瘤になります。

生後数週間ごろに現れ、1歳ごろまでに大きくなります。

あざの色は、皮膚と変わらないものから赤・紫・青みがかったものまでさまざまです。

表面にいちご状血管腫があり、その下に連続してできることもあります。

海綿状血管腫ができやすい部位

四肢の皮膚の下にできることが多いですが、筋肉や内臓の内部にできることもあります。

その場合、ある程度成長してから痛みが出て気付くこともあります。

おもな治療方法

海綿状血管腫は、自然に治ることはありません。

レーザーでは治療できないため、おもに以下の方法で治療します。

塞栓療法

血管腫の周囲の血管に詰め物をし、血流を止めて血管腫をしぼませます。

硬化療法

血管腫に薬剤を注入し、血管を固めます。

摘出手術

外科治療によって、血管腫を摘出します。

7. レーザー治療について

レーザー治療の原理

レーザー光線を皮膚に照射すると、レーザーの波長に合う細胞だけが壊れます。

壊れた細胞は皮膚からはがれ、そこに新しい細胞ができてあざが消えます。

痛みはある?

照射するとき、ゴムではじかれるような痛みが起こります。

麻酔無しでできることもありますが、テープや軟膏による局所麻酔を行うことが多いです。

あざが大きい場合や目元などデリケートな部位にある場合、全身麻酔を行うこともあります。

施術後のケア

施術後しばらくは軟膏で患部を保護し、保護テープで覆っておきます。

患部をしっかり保護することで、皮膚の再生が早まります。

患部に紫外線を当てると色素沈着することがあるので、衣服や帽子などでカバーしましょう。

副作用はある?

施術後、一時的に以下のような症状が出ることがあります。

  • 小さいかさぶた
  • 内出血
  • 水ぶくれ など

きちんとアフターケアすれば自然に消えるので、それほど心配いりません。

乳幼児へのレーザー治療

乳幼児の皮膚は大人より薄く、患部も小さいため、レーザー治療の効果が現れやすいです。

あざの様子にもよりますが、乳幼児ならおおむね3ヶ月に1回×3~5回の治療で高い効果が得られます。

レーザー治療はどこで受けられる?

皮膚科や形成外科で行っていますが、どこの病院にも設備があるわけではありません。

まずは近くの病院で相談し、必要に応じて紹介状を書いてもらうとよいでしょう。

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8. 先輩ママの「うちの子の血管腫体験談」

大阪府・2才8ヵ月の女の子・さやママより

娘は、右肩に異所性蒙古斑があります。

1㎝くらいの大きさで、けっこう濃い色のため気になります。

成長すると薄くなっていくものかどうか、女の子なのでかわいそうな気がしますが、今のところ様子を見ています。

引用元:肩の異所性蒙古斑が濃いので気になります

秋田県・2才8ヵ月の女の子・こっちゃんママより

生後2週間ごろに、娘の首に1㎝、背中とおしりに2㎝程度のあざがあることに気づきました。

1ヵ月健診でいちご状血管腫と言われました。

形成外科を紹介してもらって、レーザー治療を受けました。

3ヵ月に一度、4回の治療できれいに消えました。

引用元:3ヵ所にいちご状血管腫。レーザー治療しました

大分県・9ヵ月の女の子・たっくんママより

生後2週間のとき、後頭部と左足に赤いあざがあるのに気づきました。

後頭部のあざは大人の親指くらいの大きさで、足は左足の親指と人さし指の間が赤くなっています。

先生に尋ねると、「このあざは大きくなるにつれて薄くなるから心配ないよ」と言われ、とくに何もしていません。

後頭部のは髪が濃くなるにつれて見えなくなっています。

引用元:後頭部と足に赤いあざ。成長につれ薄くなるそうです