赤ちゃんの犬・猫アレルギーとは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 犬・猫アレルギーはこんな病気

犬や猫から出る、毛、フケ、糞尿、唾液など、排泄物や分泌物が原因で起こる、アレルギー症状です。

直接的、間接的に触れることで、かゆみ、鼻水、くしゃみ、じんましんなどのアレルギー症状があらわれます。

犬や猫以外の、うさぎやハムスター、インコといった小動物でも、犬・猫アレルギーと同様の症状があらわれることもあります。

昔に比べ室内で飼うことも増え、それに伴いダニなどのハウスダストも増えています。

ハウスダストアレルギーが原因になっていることもあります。

2. 犬・猫アレルギーの原因

犬・猫アレルギーの原因となる物質は?

犬や猫に含まれるタンパク質が、犬・猫アレルギーの原因です。

犬・猫アレルギーの原因となる、おもな物質は、以下になります。

  • フケ
  • 糞尿
  • 唾液

現在、犬アレルギーを引き起こす、タンパク質の種類は大きく7種類あります。

猫の場合には、大きく8種類あります。

Canf1〜Canf7について

犬アレルギーの原因となるタンパク質を、Canf1〜Canf7の7種類にわけています。

おもに犬アレルギーの分類です。

猫や他の小動物のアレルギーの物質も、Can1〜Can7の類似物質に反応する可能性があります。

Canf1

体の皮脂腺から分泌される、リポカリンと呼ばれる物質が犬・猫アレルギーを引き起こします。

犬・猫アレルギーを持っている人のうち、50パーセント近くが、Canf1によるものです。

毛、フケ、唾液中に多く含まれています。

また、毛やフケは空気中に舞いやすい物質です。

犬や猫に直接触れなくても、犬・猫アレルギーを発症する恐れがあります。

Canf2

Canf1のリポカリンによるものです。

Canf2は、猫、ネズミ、ゴキブリなどに含まれる、アレルギーを引き起こす物質に類似しています。

Canf2に反応する人は、猫、ネズミ、ゴキブリの排泄物や分泌物が原因で、アレルギーが出る可能性があります。

Canf3

血液中に含まれるアルブミンが原因です。

犬・猫アレルギーに反応する人は、Canf3に反応する割合が高くなっています。

Canf4

おもに犬のフケに多く含まれるタンパク質です

Canf5

尿中に多く含まれるタンパク質である、アルギニンエステラーゼになります。

Canf6

Canf1とCanf2とは異なる、リポカリンになります。

Canf7

2016年に発見された物質で、NPCと呼ばれるタンパク質になります。

Feld1〜Feld8について

猫アレルギーの原因となるタンパク質を、Feld1〜Feld8の8種類にわけています。

Feld1のセクレトグロビンは、猫アレルギーの90パーセントが反応するタンパク質です。

犬と同様にアルブミンやリポカリンがあります。

2011年に発見された、猫の舌から分泌される、Feld7のリポカリンにも注意が必要です。

同じネコ科のライオンやトラに反応する人、タンパク質の構造が似ている馬に反応する人もいます。

犬・猫アレルギーは増えているの?

昔に比べて犬・猫アレルギーは増えています。

理由は下記になります。

住環境の変化

昔の家は風通しがよく、ハウスダストアレルギーなども、部屋の中に溜まりにくい特徴がありました。

現在の家は高気密高断熱で、密閉されるようになりました。

ハウスダストアレルギーになる物質も、部屋の中に溜まりやすくなりました。

犬や猫の排泄物や分泌物も部屋の中に漂いやすくなり、犬・猫アレルギーを引き起こす原因が高くなります。

室内で飼うことが多くなった

犬の場合、昔は外で飼うことが多く、部屋の中にアレルギー物質が入ることはありませんでした。

しかし、室内犬が増えたことから、アレルギー物質が室内に溜まりやすくなります。

先に書いた住環境の変化も含め、犬・猫アレルギーを引き起こす原因が高くなります。

自宅では犬や猫を飼っていなくても、犬・猫アレルギーが出ることもあります。

たとえば、犬や猫を室内で飼っている人の衣服についた、毛やフケが原因で犬・猫アレルギーが出ることもあります。

多頭飼いが多くなった

犬や猫だけでなく、うさぎやモルモットなど、多頭飼いや多くの種類の動物を飼っている場合、注意が必要です。

接触する回数や動物が多くなると、必然的に犬・猫アレルギーが出る確率は高くなります。

3. 犬・猫アレルギーの症状

おもな症状としては、以下になります。

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 目のかゆみ
  • 湿疹やじんましん

アナフィラキシー症状に要注意

犬・猫アレルギーの症状が重いと、以下の症状が出ます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • ぜんそく
  • 呼吸困難
  • 目の白目部分がゼリー状になる

アナフィラキシー症状が出ると、命にかかわることもあります。

犬と猫でアレルギー症状が強いのは

猫のほうがアレルギー症状は強く出ます。

アメリカの統計では、猫のアナフィラキシー症状により、年間50人死亡例があると言われています。

犬・猫アレルギーの症状は急にあらわれるの?

花粉症のように、あとから急に犬・猫アレルギーが出ることもあります。

犬や猫を飼うようになってから、5〜6年後に発症するのが多いと言われています。

赤ちゃんの頃に飼うと犬・猫アレルギーの耐性はつくの?

犬・猫アレルギーの耐性がつく、逆に発症しやすくなる、と意見が分かれています。

赤ちゃんの体質や、住環境の状態により、個人差が出ます。

犬・猫アレルギーがあっても症状が出ないことはあるの?

飼われている犬や猫の種類、住環境、犬や猫の体質やケアにより変わります。

自宅で飼っている犬や猫では問題ないのに、実家や他の家にいる犬や猫では犬・猫アレルギーが出る、という人もいます。

オスとメスによる症状の違いはあるの?

オスとメスの違いにより、アレルギーの原因となる物質に違いが出ることもあります。

発情期を迎えると、異性を引き付ける物質が皮膚や尿に分泌されます。

その分泌された中に、犬・猫アレルギーを引き起こすタンパク質が含まれます。

犬・猫アレルギーの出にくい種類なら大丈夫なの?

ペットショップでアレルギー持ちであることを伝えれば、犬・猫アレルギーでも飼いやすい犬や猫を紹介してもらうことがます。

抜け毛やフケが少ない、アレルギーの原因となる分泌物が少ない、といった基準で紹介されています。

実際に飼われて、犬・猫アレルギーが出ない人もいます。

しかし、ある調査によると、どの犬や猫を飼っても違いはない、という情報もあります。

体質や犬・猫アレルギーの症状により変わるため、飼う前にしっかり調べることが大切です。

4. 犬・猫アレルギーは完治するの?

体質や反応するアレルギーの種類により、症状が落ち着く人、逆にひどくなる人がいます。

現時点において、犬・猫アレルギーを完治する方法は、見つかっていません。

抗アレルギー薬を服用する、なるべく接触を控えるなど、対処療法しか今のところありません。

5. 犬・猫アレルギーの検査

犬・猫アレルギーの検査ができるところ

アレルギー科、またはアレルギーの検査ができる病院や医院で検査ができます。

アレルギー検査の多くは、食べ物や花粉、ハウスダストが中心です。

犬・猫アレルギーの検査ができるかどうかは、病院で確認することをおすすめします。

検査にかかる費用

保険が適用できるかどうかは、症状や病院の判断により変わります。

たとえば、犬・猫アレルギーの症状が出ている、その可能性が高いと判断されると、保険が適用されることもあります。

検査方法により費用も変わるため、5,000円程度見ておきましょう。

検査の方法

血液を採取する血液検査と、アレルギーの原因となる物質を肌に接触する皮膚検査の2種類があります。

多くの場合には数値で判断できる、RASTと呼ばれる血液検査で行われます。

6. 犬・猫アレルギーの治療や対処法

犬・猫アレルギーを根本的に治す方法はありません。

抗アレルギー薬を服用するといった対処療法となります。

他にも接触を控えるのも有効な方法です。

アナフィラキシー症状が出た場合

猫アレルギーを持っている人は、犬と比べてアレルギー症状が強く出る傾向があります。

呼吸困難など重篤なアナフィラキシー症状が出ることもあります。

命にもかかわるため、アナフィラキシー症状が出た場合には、早めに病院に行って治療する必要があります。

7. 犬・猫アレルギーのホームケア

犬や猫など、ペットは家族と同じくらい大切なパートナーです。

一緒に生活しながら、犬・猫アレルギーの症状を軽くするには、日々のホームケアが大切です。

具体的なホームケアは下記になります。

こまめに掃除をする

毛やフケ、唾液には、犬・猫アレルギーになる物質がたくさん含まれます。

また、空気中に漂いやすいため、間接的に触れて発症することもあります。

こまめに掃除をすることで、原因となる物質を除去することが大切です。

赤ちゃんは、いろんなものに触れて、口の中に入れるため、掃除が重要となります。

部屋の中での糞尿もアレルギーの原因となるため、気づいたらこまめに掃除しましょう。

換気を行う

今の住宅は高気密高断熱のため、ハウスダストが溜まりやすくなります。

掃除とともに換気を行うことが大切です。

また、空気清浄機を使うことで、空気中に漂うアレルギー物質を取り除くことができます。

ブラッシングやシャンプーをこまめに行う

ブラッシングやシャンプーをこまめに行うことで、アレルギー物質を取り除くことができます。

アレルギー物質が付着しにくい衣服や家具にする

犬や猫の毛やフケが付着しやすい、衣服を避けるのも重要です。

カーペットにはハウスダストがたまりやすいため、注意が必要です。

汚れがすぐに拭き取れる家具にするのも、有効な方法です。

過度な接触を少なくする

犬や猫との接触回数が増えれば、それだけ犬・猫アレルギーを発症しやすくなります。

犬の唾液や猫の舌には、アレルギーを引き起こす物質が多く含まれます。

口移しをしない、食器を共有しない、といった対処が大切です。

赤ちゃんが知らずのうちに、過度に接触しないように注意しましょう。

居住空間をしっかりわける

犬や猫と接触できる部屋と、立ち入り禁止にする部屋をしっかりわけましょう。

赤ちゃんがいる部屋、寝室は、入らないようにすることが大切です。

室外で飼う

犬の場合なら、室外で飼うことで、犬・猫アレルギーの発症を下げることもできます。

室外で飼うのが難しい場合、日中だけ外の庭に出してあげるだけでも有効です。

8. 先輩ママの「うちの子の犬・猫アレルギー体験談」

3才3ヵ月の男の子を持つNさんより

息子は猫アレルギーがあります。自宅では飼っていませんが、義父母宅では、猫を6匹飼っており、生後数ヶ月間で感作をしてしまいました。とてもひどいアトピーがあり、生後半年で血液検査以後、義父母宅には入っていません。

医師からは、「絶対に、実家に遊びに行っては駄目だ」と強く言われました。現在、ネコ科のいる動物園ですら、ドクターストップがかかっています。基本的には、ネコだけではなく、ネコが触ったものにも接触をしないという対応です。そのため、夫とともに、血液検査の結果(RAST)表と動物園にも行くことができないという旨の診断書(保育所に提出するためにもらったもの)を見せて説明を行い、それ以後、義父母の家の中には入っていません。我が家に遊びに来てもらったこともありますが、それなりにネコの毛がついていない服に着替えても、やはり、来られるたびに悪化をしました。車の中にもネコの毛や犬の毛がついているので… お互い家には入らず、別の場所で会い、抱っこはしないなどで、乗り切りました。

とはいえ、かわいい孫ですから、スキンシップをしたいという義母の要望を受け、銭湯とプールが一緒にある施設に行き、体を洗ってから、中で落ち合うことで、存分にスキンシップをしてもらいました。現在、息子が3歳になり、彼なりのプライドで、抱っこを嫌がるようになり、多少距離をおいて、しかも屋外や広い室内に限ってですが、普通におじいちゃんやおばあちゃんと遊んでいます。

引用元:おでびびはうすへようこそ! アレルギー・アトピー体験談(動物による吸入抗原・接触抗原)