未熟児貧血の原因は?どういうしくみで起こるの?

1. 未熟児貧血の原因は赤血球の量と濃度

人の血液量は、体重の約8パーセント前後になります。

生後まもない赤ちゃんは、大人と比べても血液量は必然的に少なくなります。

早産や極低出生体重児の場合、未熟児のため体重も軽く、血液中の赤血球の量も少なくなります。

出生後、赤血球が一時的に少なくなり、未熟児貧血を引き起こしやすくなります。

鉄欠乏による、赤血球の濃度が低くなることでも、未熟児貧血を引き起こしやすくなります。

2. 未熟児貧血が起こるしくみ

出生後、赤血球が減る理由

母親の胎内にいるときには、肺呼吸を行うことができず、胎盤を通して栄養や酸素を受け取ります。

少しでも栄養や酸素を補給するため、血液の赤血球の量が増えます。

出生後、肺呼吸になると、胎内で必要だった多くの赤血球は不要になります。

不要になった赤血球は破壊され、赤血球の量や濃度が下がります。

未熟児の場合には、もともと血液の量も少ないため、未熟児貧血を引き起こしやすくなります。

出生後1ヶ月間は、赤血球が増えない

赤血球はどのようにして作られているのでしょうか?

赤血球を作る材料は腎臓で作られた、エリスロポエチンという物質が元になります。

ところが、出生後1ヶ月間は、エリスロポエチンが一時的に減少するため、赤血球が作られません。

出生後、血液量が減るのと相まって、貧血をさらに引き起こしやすくなります。

3. 未熟児貧血の発症した時期で原因が変わる

未熟児貧血と一言で書いても、貧血が発症した時期で原因が変わります。

大きく分けて2つの原因からなります。

1. 未熟児早期貧血の場合

生後4〜8週間後に貧血の症状が出た場合です。

未熟児早期貧血の場合、エリスロポエチンの量が著しく減少することで、貧血を引き起こします。

2. 未熟児後期貧血の場合

生後16週間後に貧血の症状が出た場合です。

未熟児後期貧血の場合、鉄分不足からくる鉄欠乏性貧血により、貧血を引き起こします。

4. 未熟児貧血のおもな症状は?

未熟児貧血は退院後、しばらくして気づくこともあります。

未熟児貧血になると、顔や体が青白い、呼吸が浅く息苦しさを訴える、哺乳力が弱くなる、といった症状が出ます。

様子がおかしいと気づいたら

まずは病院に行って、先生に診てもらいましょう。

おもに血液検査をすることによって、未熟児貧血かどうかを確認することができます。

5. 未熟児貧血の治療法は?

未熟児早期貧血の場合、赤血球の生産を促す、エリスロポエチン製剤を投与します。

おもに鉄欠乏から来る未熟児後期貧血の場合、鉄剤を投与します。

貧血の症状がひどい場合には、輸血を行うこともあります。

参考:病院で処方される薬