未熟児貧血の治療とは?治療の期間・費用・薬は?

1. 未熟児貧血ってどんな病気?

早産や極低出生体重児などの未熟児に多く発症する、貧血の症状です。

未熟児の場合、体が小さいことから、一般的な赤ちゃんと比べ、赤血球の量も少なくなります。

また、出生後1ヶ月間は、赤血球の量が減るため、貧血の症状を引き起こします。

2つの未熟児貧血のタイプ

出生後、貧血が発症し始める時期によって、2つの未熟児貧血に別れます。

未熟児早期貧血

生後4〜8週間後にあらわれた場合、未熟児早期貧血になります。

おもに血液中の赤血球が減少することで、発症する貧血です。

未熟児後期貧血

生後16週間後にあらわれた場合、未熟児後期貧血になります。

おもに鉄分不足からくる、鉄欠乏貧血により発症する貧血です。

2. 未熟児貧血のおもな症状

貧血は、血液中に運べる酸素の量が少なくなることで起こります。

いわゆる慢性的な酸欠状態です。

貧血から来る酸欠になると、

  • 顔色や体が青白い
  • 母乳やミルクの哺乳力が弱く飲めない
  • 呼吸が早くなり息苦しくなる

以上のような症状があらわれます。

3. 未熟児貧血の治療法

エリスロポエチン製剤の投与

腎臓で作られたエリスロポエチンを材料にして、赤血球が生産されます。

ところが出生後1ヶ月間は、エリスロポエチンの量が一時的に減少します。

赤血球の生産を促すため、エリスロポエチン製剤を投与します。

おもに未熟児早期貧血の治療に用いられます。

鉄剤の投与

鉄分不足から来る鉄欠乏性貧血の場合に、鉄剤を投与して鉄分を補給します。

おもに未熟児後期貧血の治療に用いられます。

輸血

未熟児貧血の症状が重い場合、輸血による治療を行います。

赤ちゃんの血液をすべて入れ替える、交換輸血を行う場合もあります。

4. 未熟児貧血の治療期間はどのくらい?

未熟児貧血の症状の重さなどにより、治療期間が異なります。

早産や極低出生体重児の場合には、ICU(集中治療室)で入院して、治療することもあります。

赤ちゃんの退院後、自宅にてしばらくの間、鉄剤による投与を行います。

適切に治療を行えば、出生後3〜6ヶ月後には、未熟児貧血の症状が少しずつ改善されていきます。

5. 未熟児貧血の治療に用いられる薬は?

処方される薬としては、おもにエリスロポエチン製剤と鉄剤になります。

6. 未熟児貧血の治療にかかる費用は?

ICU(集中治療室)を利用した場合、1日あたり13万円前後かかります。

エリスロポエチン製剤と鉄剤は、1回処方されるごとに、それぞれ5,000円前後を見ておきましょう。

ただし、保険をまったく適用しなかった場合の費用です。

保険を適用し、自治体の未熟児養育医療制度を用いれば、費用負担を大きく軽減することができます。

参考:病院で処方される薬