赤ちゃんの染色体異常症とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 染色体異常症はこんな病気

染色体は体や顔の形状、性別を決めて維持する重要な情報が書き込まれています。

受精を通して、パパの染色体とママの染色体を1つずつもらい、赤ちゃんが生まれます。

しかし、遺伝や突発的な突然変異により、染色体の欠陥や数に異常が出ます。

染色体の異常により、さまざまな病気や症状を起こす原因になるのが、染色体異常症です。

染色体異常症により、どんな病気や症状が出るかは、親から受け継いだ染色体の状態や数に左右されます。

2. 染色体異常症の原因

赤ちゃんはどうやって親の染色体を受け継ぐの?

染色体は、22本の常染色体が対になった44本と、性別を決める2本の性染色体の合計46本が1セットになっています。

精子にはパパの染色体、卵子にはママの染色体がコピーされます。

赤ちゃんはパパの染色体と、ママの染色体を1つずつ受け継ぎます。

パパの性染色体(XY)のどちらを受け継ぐかにより、性別が決まります。

ママの性染色体は(XX)なので、赤ちゃんはこのどちらかのX染色体を受け継ぐことになります。

男の子が生まれる場合

パパの常染色体と性染色体のY染色体、ママの常染色体と性染色体のX染色体を受け継いた場合、男の子(性染色体XY)になります。

女の子が生まれる場合

パパの常染色体と性染色体のX染色体、ママの常染色体と性染色体のX染色体を受け継いた場合、女の子(性染色体XX)になります。

親の染色体に異常があると子どもも受け継ぐの?

異常がある染色体を必ず受け継ぐとはかぎりません。

染色体は対になっていて、受精時に問題のない片方の染色体を受け継げば、染色体の異常は起きません。

また、親の染色体に異常があっても、親は病気を発症していないこともあります。

異常のある染色体を受け継いでも、病気や症状を発症していない場合を保因者と呼びます。

染色体異常症が引き起こす病気や症状は、性別により発症するもの、しないものが、わかれているものがあるためです。

2種類の染色体異常症

染色体異常症は大きくわけて2種類にわかれます。

1. 数的異常

正常な染色体は、常染色体22本が対になった44本と性染色体2本の合計46本です。

基本構造としては、常染色体22本と性染色体1本の23本です。

ところが、3倍の69本や4倍の92本になるのが数的異常です。

生命を維持することができず、流産や死産がほとんどです。

2. 構造異常

46本ある染色体が何らかの理由により、一部が入れ替わる、欠損する、重複した場合です。

どの染色体に異常が出たかにより、病気の種類や症状の重さも変わります。

逆に保因者となって、まったく症状があらわれず健康に過ごせる子どももいます。

3. 染色体異常症の発見や治療

染色体異常症の発見方法

出生後の血液検査による、新生児マススクリーニングで発見できます。

染色体に異常が発見できたら、早めの治療や対応で症状を軽減することが可能です。

ただし、すべての病気や症状を発見することはできないのが現状です。

染色体異常症の治療

染色体に異常が見つかった場合、染色体そのものを正常に戻すことはできません。

また、出生後すぐに症状はあらわれずに、成長するとともに出る病気や症状もあります。

病気の種類や成長にあわせ、そのときに適切な治療を受けることがたいせつです。

4. 染色体異常症のおもな病気について

染色体異常症が原因の病気は、さまざまです。

そこで一部の病気について紹介します。

1. ダウン症

原因と症状

21番目の染色体が1本多い、3本あるトリソミーで起こる病気です。

染色体異常症の中でも発症する割合が多く、1,000人に1人の割合で見られます。

合併症として、半数の赤ちゃんに心室中隔欠損など先天性心疾患があらわれます。

また、屈折異常や滲出性中耳炎、甲状腺機能低下症などを合併することもあります。

運動発達や言語発達の遅れが出るなど、あらわれる症状はさまざまです。

治療法

毎日の生活や集団保育の場で、たくさんの刺激を与えることがたいせつです。

症状を見ながら、理学療法や作業療法、言語療法などの療育的支援を受けていきましょう。

2. 18トリソミー、13トリソミー

原因と症状

18トリソミーは18番目の染色体が1本多い、3本あることで起こる病気で、エドワード症候群とも呼ばれます。

先天性の心疾患や消化管や内臓の異常などがあらわれ、3,000~8,000人に1人の割合で生まれます。

13トリソミーは13番目の染色体が1本多い、3本あることで起こる病気で、パトー症候群とも呼ばれます。

先天性の心疾患などの合併症があらわれます。

ほかには脳や頭の奇形や、指の数が多いなどの症状があらわれ、約1万人に1人の割合で生まれます。

治療法

18トリソミー、13トリソミーとも、生後1年までの生存確率は10%です。

死亡率の高い病気のため、入院や経過観察、退院後のホームケアが重要になります。

3. ターナー症候群

原因と症状

女の子のみが発症する病気です。

通常なら女性はX染色体が2つあるのに対し、ターナー症候群は1つのみ、または変化や一部欠損しています。

女の子2,500人に1人に見られます。

低身長(平均135センチ前後)、首や胸の幅が広くなる症状があります。

また、二次性徴が起きにくい、無月経や乳房が大きくならないといった症状があらわれます。

治療法

低身長の場合には、成長ホルモンの投与が行われます。

二次性徴の遅れには、女性ホルモン投与などが行われます。

4. クラインフェルター症候群

原因と症状

男の子のみが発症する病気で、別名スーパー男性とも呼ばれます。

通常なら男性の性染色体はXYに対し、クラインフェルター症候群はX染色体が1本多い、XXYになります。

症例としては、XXYだけでなく、XYYYやXYYYYなどもあります。

男の子1,000人に1人に見られます。

手足が長い、身長が高いなどのほかに、男性ホルモンの低下により二次性徴の遅れや不妊などが見られます。

治療法

男性ホルモンの投与などを行います。

5. 先輩ママの「うちの子の染色体異常症体験談」

1才の男の子を持つもんちゃん@ さんママより

第2子が「ダウン症」です。

妊娠、出産は大きな問題はなく経過しました。妊娠中のエコーなどで指摘されたこともありませんでした。

出産後、第1子に比べておとなしいことや顔つきから、看護師をしていた私は漠然とした不安はありました。

そして、1か月健診で検査をすすめられ「ダウン症」の診断をうけました。

1歳までは体調を崩しやすく、すぐに肺炎や気管支炎で入院していたので、療育を始めたのは1歳半くらいです。

とにかく、情報を集めたり、行政に相談して、まずは母子通園の療育に通い始めました。

それと同時に、片耳の難聴があったので、ろう学校の早期支援教室にも行きました。

負担のないよう、週に1〜2回の午前中だけからはじめました。

療育園は異年齢の集まるクラス、ろう学校は同年齢の集まるクラスでしたが、どちらも少人数で、個別の計画書にそってリハビリを組んでもらったり、教室ではリトミックや制作・音楽など一般の保育園のようなプログラムをおこないました。

入園時は、お座りがやっとでしたが、半年でつかまり立ちができるようになり、3歳前に歩けるようになりました。

今は、児童発達支援のデイサービスに単独通園をしています。

療育にいって、周りからの刺激をたくさんもらうことができたと思います。

かなりの偏食で、家では絶対口にしないものも園ではちょこっと食べることができたり・・。

私自身、同じような悩みを持つお母さん方と知り合いになって、話したりすることが、本当に力になったし、孤独感から解放されました。

そして、先生達とのコミュニケーションが密にとれることも安心材料です。

知的には、まだ1歳7か月程度の我が子ですが、今は体も丈夫になり、ちゃんと成長してくれることを実感している日々です。

引用元:我が家のダウン症児の療育体験