赤ちゃんの血小板減少性紫斑病とは?原因・症状・治療・ケア・体験談

1. 血小板減少性紫斑病はこんな病気

本来ウイルスや細菌をやっつける、血液内にある免疫細胞が、血小板を攻撃して破壊してしまう病気です。

血小板は出血したときに、止血する役割を持っています。

血小板が少なくなると、紫斑(紫色のあざ)ができてしまいます。

また、一度出血すると、なかなか止まらなくなり、最悪命の危険にもさらされる病気です。

2. 血小板減少性紫斑病の原因

どうやって血小板が減少するの?

おもな原因としては、下記になります。

免疫細胞が原因

血液内には、赤血球や白血球だけでなく、免疫細胞があります。

免疫細胞の役割は、外敵を見つけて攻撃し、体を安全に保ちます。

ところが、免疫細胞がアレルギーのように、過敏に反応してしまいます。

本来、無害で体にとって重要な血小板を外的とみなし、攻撃してしまいます。

結果として血小板が破壊されてしまい、減少してしまいます。

病気が原因

風疹や麻しんにかかると、一時的に血小板が減少します。

このときに、血小板減少性紫斑病と診断されることがあります。

しかし、病気が改善すれば、自然と血小板が増えます。

ピロリ菌が原因

ピロリ菌は胃潰瘍や胃がんなどを引き起こす細菌の1つです。

血小板減少性紫斑病になっている人の多くは、ピロリ菌が住み着いていることが判明しています。

ピロリ菌を除去したところ、血小板減少性紫斑病が改善されたとの研究結果があります。

赤血球や白血球に異常はあるの?

血小板減少性紫斑病の場合、血小板の減少のみです。

赤血球や白血球に異常はありません。

なぜ免疫細胞が血小板を攻撃するの?

血小板を攻撃する、自己抗体が作られることまでは判明しています。

しかし、なぜ自己抗体を作ってしまうのかは、まだよくわかっていないのが現状です。

血小板減少性紫斑病は遺伝するの?

遺伝の可能性はないとされています。

血小板減少性紫斑病を発症する確率は?

全体としては、10万人に1〜3人かかるとされています。

3. 血小板減少性紫斑病は完治するの?

血小板減少性紫斑病は急性型と慢性型により、完治するかどうかが変わります。

急性型

5才くらいまでの子どもにかかりやすく、男女比ではどちらも同じです。

ウイルス感染などにより、急激に血小板の数が減ります。

急性型の場合、一時的なものですので、心配する必要はありません。

6ヶ月以内に血小板減少性紫斑病が改善されれば、急性型と診断されます。

慢性型

20〜40才の大人に見られます。

男女比では、男性1に対して女性は2〜4と女性が多くなっています。

6ヶ月以上、血小板減少性紫斑病が続く場合には、慢性型と診断されます。

子どもは急性型と慢性型はどちらが多いの?

子どもの場合、急性型です。

風疹や麻しんなどウイルス感染が原因により、血小板が一時的に減少します。

慢性型と診断されるのは、全体のうち10%といわれています。

一時的なものが大半なので、それほど心配はないでしょう。

4. 血小板減少性紫斑病の症状

おもな症状としては下記があります。

紫色のあざができる

点状の赤いあざや紫色のあざが、あちこちにできます。

打撲をしていないのに、あざや内出血の跡があちこち出ている場合、注意しましょう。

口の中で出血する

歯ぐきや口の中の粘膜から出血を繰り返します。

鼻血が出る

鼻血が出ても止まらない、頻繁に鼻血を繰り返します。

血便や血尿が出る

便に血液が混じる、黒い便が出る、赤い尿が出ることがあります。

脳出血

重症になると脳内で出血し、命の危険にもつながります。

5. 血小板減少性紫斑病の検査方法は?

視診や問診

あざの様子や日々の生活状況を確認して、診断するための材料にします。

血液検査

採血して血小板の数を確認します。

血小板の数が10万/μL未満の場合、血小板減少性紫斑病を疑います。

血小板が少ないと、血液が凝固されにくいことから、血液凝固検査を行うこともあります。

骨髄検査

腰に針を刺して、骨髄を採取する検査です。

造血細胞が原因による、血小板の減少と疑われた場合、検査を行います。

ピロリ菌検査

ピロリ菌が原因で、血小板が減少していることもあります。

内視鏡を利用して、内臓の組織を一部取り出して、ピロリ菌の数を確認します。

6. 血小板減少性紫斑病の治療&ホームケア

経過観察

風疹や麻しんなどにかかると、一時的に血小板が減少します。

急性型の場合、治療をしなくても数週間で自然に治っていきます。

血小板の数は通常、1mm²あたり15万個あります。

5万個以上あれば、治療をせずに定期的に経過観察します。

免疫グロブリンや副腎皮質ホルモンの投与

血小板が1mm²あたり1万個以下の場合、消化管出血や頭蓋内出血の恐れがあります。

免疫グロブリンや副腎皮質ホルモンの点滴を行い、血小板を増加させます。

免疫グロブリンは約64%、副腎皮質ホルモンは約80%の人に効果があるといわれています。

ピロリ菌除去薬の服用

ピロリ菌が原因の場合、抗生物質を服用してピロリ菌を減少させます。

手術

6ヵ月以上、免疫グロブリンや副腎皮質ホルモンの投与をしても効果がない、慢性型の場合には手術をします。

血小板の破壊は、脾臓で行われるため、脾臓を摘出します。

ホームケアについて

血小板減少性紫斑病と診断されたら、サッカーや野球など、打撲の危険性があるスポーツは控えましょう。

鎮痛剤や解熱剤を服用する場合、血小板の生成を抑えてしまうこともあるため、医師や薬剤師に確認しましょう。

また、歯の治療など、出血を伴う恐れがある場合にも、事前に医師に相談しましょう。

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7. 先輩ママの「うちの子の血小板減少性紫斑病体験談」

東京都・2才4ヶ月の女の子・りさママより

1才3ヶ月のとき、保育園や家でも心当たりがないのにひじの内側にあざができたり、鼻血が続き、小児科を受診、血液検査で血小板値が異常に低い値だったので、すぐ大学病院のERに搬送され緊急入院しました。

特発性血小板減少性紫斑業という聞きなれない病名で、定期的に血液検査を受けています。

体調面に気を使いますが、現在は数値も安定し、元気に過ごしています。

引用元:覚えのないあざや鼻血が。大学病院入院でドキドキ

5才の子どもを持つママより

子どもが5歳の時に発症しました。

遊んでいるときに、手をついて転んだのですが、すぐにあざになり、あざが薄くならずに黒っぽいあざに変わっていきました。

すぐに体のほかの所をチェックしてみると、両足(ひざより下)部分にあざが沢山ありました。

すぐに大きい病院へ行き、血液検査。結果は血小板の値が6000位しかなく、即入院。

トイレに一人で行くことも禁止をされるほどでした。早めに気が付いて幸いとのことでした。

骨髄検査をし、白血病ではないことを確認した後、グロブリン点滴2回。

うちの子には薬が合わなかったらしく、値が上がってこないために、ステロイドの治療に切り替えたら、ゆっくり正常値に戻っていきました。

発症後の1年は定期的に血液検査。1年間は再発がありませんでした。

半年で再発をしなければ、急性血小板減少性紫斑病と教えてもらいました。

引用元:子供には薬が合わなかったらしく、副作用でかなりの頭痛、吐き気が起こりました。見ていられないほどでした。