赤ちゃんの鉄欠乏性貧血とは?原因・症状・治療・ケア・体験談

1. 鉄欠乏性貧血はこんな病気

出生後、鉄分の不足により、酸素を運ぶ赤血球が作ることができません。

慢性的な酸素不足状態となり、顔色が悪い、息切れなどの症状が出ます。

鉄欠乏性貧血を放置すると、運動障害や発育障害など悪影響が出ます。

赤ちゃんの肌が赤い理由

赤ちゃんの肌が赤いのは、赤血球であるヘモグロビンの量が多いからです。

出生直後の赤血球数は、1マイクロリットルあたり、600〜700万個あります。

しかし、時間とともに赤血球数が減少し、肌の赤みも減ります。

大人になると、男性は1マイクロリットルあたり、370〜570万個、女性は370〜490万個まで赤血球数が減ります。

2. 鉄欠乏性貧血の原因

鉄欠乏性貧血の目安は?

赤血球であるヘモグロビン量で、貧血かどうかを判断します。

乳児の場合、ヘモグロビン量の正常値は、9〜14g/dlです。

9g/dlを下回った場合、鉄欠乏性貧血とみなされます。

赤ちゃんが鉄欠乏性貧血になりやすい時期は?

赤ちゃんの成長する時期により変わります。

生理的貧血

生後2週間から2ヶ月ごろまでに起こりやすい貧血で、鉄欠乏性貧血には分類されません。

生まれた直後は、血液にたくさん赤血球があります。

しかし、赤ちゃんが肺呼吸をするようになると、胎内で作られた過剰な赤血球が不要となります。

今までたくさんあった赤血球が一時的に減少する、生理的貧血を起こします。

通常なら自然に貧血の症状が回復します。

離乳食が始まる頃

生後5ヶ月〜2才くらいまでに見られる貧血です。

この時期に起こる貧血を、鉄欠乏性貧血と呼んでいます。

母乳で育てられた場合、ミルクと比べて鉄分が不足します。

また、鉄分が少ない離乳食が原因で、鉄欠乏性貧血を引き起こします。

生まれつき鉄欠乏性貧血になりやすいケースは?

早産などの未熟児の場合、鉄欠乏性貧血を引き起こしやすくなります。

早産のため、母親から十分な鉄分をもらえないこともあります。

また、体も小さいため、必然的に赤血球の量も少なくなります。

成長に伴って、赤血球の生産が間に合わず、鉄欠乏性貧血を引き起こしやすくなります。

鉄欠乏性貧血を放置するとどうなるの?

子どもが成長して日常生活を送るのに、さまざまな障害が出ます。

一例としては、下記があります。

  • 知能発達の遅れ
  • 言葉を話すことの遅れ
  • 体の成長の遅れ
  • 感情コントロールができない

遺伝的に問題はないものの、発達障害と見られてしまうこともあります。

鉄欠乏性貧血の状態が3ヶ月続くと、先の障害の可能性が高くなります。

3. 鉄欠乏性貧血の症状

おもな症状は以下のとおりです。

顔色が悪い

顔が青白くなります。

また、唇の色を見ても赤い部分が薄くなっています。

まぶたの裏が薄い

まぶたの裏が白っぽくなり、色が薄くなります。

爪の色が薄い、変形する

爪の下の色が薄い、またスプーン状に爪が反り返ります。

元気や食欲がない

授乳させても吸い込みがよくありません。

また、元気がなく疲れやすくなります。

どうき、息切れ、呼吸が早い

鉄欠乏性貧血は、慢性的な酸素不足のため、酸欠を起こします。

舌や味覚に異常が出る

舌は通常ザラザラしていますが、赤くつるつるした状態になります。

また、舌の痛みや味覚障害が出ます。

飲み込みがうまくできない

鉄欠乏性貧血により食道が萎縮してしまい、飲み込みづらくなります。

4. 鉄欠乏性貧血の検査方法は?

血液検査を行うことで、鉄欠乏性貧血を検査します。

赤血球の数やヘモグロビン濃度を調べて確認します。

ヘモグロビンの濃度が9g/dlを下回った場合には、鉄欠乏性貧血の治療を行います。

5. 鉄欠乏性貧血の治療&ホームケア

鉄剤を飲む

インクレミンシロップや、フェロミア細粒などの鉄剤を服用します。

ヘモグロビン値は2週間ぐらいで上がります。

数ヶ月は鉄剤を飲み続けて、しばらく様子を見ます。

鉄剤を飲むと便秘や下痢を起こしやすくなります。

また、うんちが黒っぽくなることがあります。

食生活の工夫

鉄分の多い食品を取り入れて、鉄分を補うことが大切です。

鉄分を多く含む食品の一例として、以下のものがあります。

  • 肉:赤みの肉、レバー
  • 野菜:ほうれん草などの緑黄色野菜
  • 魚:マグロなどの赤身の魚
  • 海藻類:わかめ、ひじき、のり

鉄分のみの食品に偏ることなく、バランスよく食べることがたいせつです。

牛乳貧血に注意

牛乳は栄養価のある飲み物で、子どもにもおすすめです。

しかし、牛乳は鉄分の吸収を阻害するおそれがあります。

3才以下の子どもが、1日600mg以上を3ヶ月以上飲み続けると、鉄欠乏性貧血や腸管出血を起こすことがあります。

牛乳の量を減らし、鉄剤を飲ませることで改善します。

6. 先輩ママの「うちの子の鉄欠乏性貧血体験談」

東京都・3才2ヶ月の男の子・俊ちゃんママより

貧血の症状はなかったのですが、たまたま1才で熱性けいれんを起こし、受診したときの血液検査で、鉄欠乏性貧血と判明。

鉄剤シロップを毎日2回飲むように言われました。

手間がかかったけれど、3ヶ月で改善しました。

引用元:3ヶ月間薬を飲ませるのが大変だった

大阪府・6ヶ月の男の子・だい&ともママより

息子は36週2日で1494gと小さく生まれました。乳児貧血のことでインクレミンを服用。

半年は続けるかもと言われていたのですが、成長が順調で3ヶ月で必要なくなりました。

引用元:小さく生まれたため、乳児貧血で鉄剤を続けました

1才4ヶ月の子どもを持つママより

ママはかなり小柄さん。

赤ちゃんも出生時から小柄で現在1歳4ヶ月。

先日初めて発熱し、たまたま血液検査をしたら、ヘモグロビンの数値が7.1で、鉄欠乏性貧血と言われました。

母乳では、鉄分は補えないから貧血になりやすいと小児科医に指摘され鉄剤を2週間飲むことになりました。

貧血だと、風邪をひきやすかったり、疲れやすかったりするから食事でしっかり補うことも勧められました。

体重は7250gで、もちろん発育曲線のグラフよりかけ離れてます。

未だにおっぱいが大好きで離乳食はあまり食べてくれません。

食が細いのなら1歳半くらいで断乳、食事でしっかり栄養をとるよう言われました。

とりあえずまずは鉄剤をしっかり内服し、貧血を治すことが大事で、その後で離乳食をもっと進めていくようにという感じでした。

おっぱいばかりで、1時間おきにちょこちょこ飲んでるから空腹になることがなくご飯を食べる気にならないんですよと指摘されました。

貧血って、母乳を止めて食事で摂取できたら治るものなのでしょうか?

薬や鉄剤を飲むのも大泣きして拒否し、飲ませたら吐いてしまってダメな母だなと反省・・・。

こんな感じで母乳生活を続けていて本当に大丈夫なのかな。

引用元:母乳育児と鉄欠乏性貧血(鉄分不足)