冷え性が不妊の原因になる?不妊と冷え性の関係性・改善方法

1. 不妊と冷え性の関係は?

冷えは自律神経の乱れによって起こります。

体温調節がうまくいかず、手足などが冷たくなるだけでなく、冷えによる血行不良で子宮の働きが弱まってしまいます。

冷え性は、不妊を招く原因になります。

2. そもそも冷え性ってどういうこと?

冷え性は病気ではない

  • 「足先が冷たくてなかなか眠れない」
  • 「手がいつも冷たい」
  • 「おなかが冷える」

などの症状がある場合、冷え症と言われます。しかし、冷え性は病気ではありません。

冷え性は東洋医学で定義されたもの

冷え性は、共通する病態(原因と症状)がなく、あくまで自覚症状とされています。

そのため、現代の医学(西洋医学)では病気とされていません。

しかし、東洋医学では、冷え性によって様々な不調がからだに起こることから、治療すべき重要な疾患と定義されています。

冷え性の原因は血行不良

睡眠や食生活、運動不足など、生活習慣の乱れ、体質によって、血行不良になります。

血液の流れが悪くなると、酸素や栄養素が十分に含まれた新鮮な血液が届かなくなります。

また、たまった疲労物質が処理器官に運ばれなくなります。

新鮮なエネルギーが届かなくなると同時に、疲労物質が溜まりやすくなり、冷えが生じるのです。

3. 東洋医学における冷え性と不妊

東洋医学って?

東洋医学とは、人体を自然の中の一部ととらえ、それに基づいた診断・治療をする医学です。

独特の医学と感じられますが、東洋医学の考えに基づいた治療法はとてもたくさんあります。

東洋医学に薬はあるの?

東洋医学で用いられる薬は、漢方薬です。

漢方薬は、自然界に存在する生薬を調合したものです。

東洋医学と西洋医学の違いは?

西洋医学は症状が出ているところを治療する

西洋医学は、症状に対して治療をしていきます。

基本的に、ひとつの治療法に対応しているのは、ひとつの症状のみです。

例えば、整腸剤は胃腸の調子を整える効果がありますが、肩こりにはききません。

東洋医学は不調を予防する

東洋医学は、別名「予防医学」とも呼ばれています。

自然の薬草を煎じて飲んだり、からだのゆがみを整えたりすることで、からだ全体の調子を高めます(鍼灸・整体・漢方薬の投与など)。

例えば、鍼灸はひとつの治療法ですが、不妊や肩こり、胃痛にきいたりと、複数の効果があります。

漢方薬は西洋医学の現場でも使用される

漢方薬は東洋医学から生み出された生薬で、西洋医学の現場でもよく使用されます。

ただし、効き目は個人差があります。

冷えは万病の元

東洋医学では、「冷えは万病の元」と言われています。

東洋医学では、気(エネルギー)・血(全身を流れる血液)・水(全身を流れる水)が、滞りなく流れている状態が健康である、と考えられています。

気・血・水のいずれかの流れに異常があるとからだが冷えてしまい、いたるところに不調が起こり始めます。

東洋医学では、体が冷える前に予防することが最も有効な治療法なのです。

冷え性は生殖能力を弱める

東洋医学では、からだが冷えることでもっともダメージを受けやすいのは、子宮・卵巣・卵管などの生殖機能であると考えられています。

子宮・卵巣・卵管に気・血・水がいきわたらないことで、生殖機能が衰えてしまうのです。

妊娠しやすいからだをつくるためには、冷えの予防・改善がとても大切なのです。

助産師監修!骨盤・子宮まわりを温める妊活用の湯たんぽとは?

4. まず、冷え性のタイプを知ろう

冷え性といっても、そのタイプはいろいろあります。

また、複数のタイプをかかえている人もいます。

東洋医学医が提唱している、冷え性のタイプをみてみましょう。

四肢末端型冷え性

主に手足の末端が冷えるタイプです。

しかし不妊に悩む人は、このタイプの冷え性は少ない傾向にあります。

四肢末端型冷え性は、以下の症状がみられます。

  • 主に10~30代の女性に多い
  • 熱をうまくつくれない
  • 血液を末端まで運べない
  • 偏頭痛がある

下半身型冷え性

主に足の先から腰のあたりにかけての、下半身が冷えるタイプです。

更年期の女性や中高年男性に多いですが、最近は不妊症の人に多いというデータもあります。

下半身型冷え性は、以下の症状がみられます。

  • 太ももがいつも冷たい
  • 上半身だけ汗が多い
  • からだが冷えると顔がほてる

内蔵型冷え性

からだの中が冷えているタイプです。

冷え性の中では最も気づきにくいでしょう。

不妊症の人にはとても多いタイプです。

内蔵型冷え性は、以下の症状がみられます。

  • 汗をかきやすく、熱がすぐに逃げてしまう
  • 胃腸が弱い
  • お腹をさわると冷たい

5. やってはいけない不妊症の冷え性改善

「からだを冷やしてはいけない」ときくと、「とにかくあたためないと!」と思う人が多いです。

しかし、不妊症を改善するための冷え対策は、あたためるのではなく保温することがポイントです。

あたためすぎは受精卵に影響することがある

冷えによる不妊症を改善するため、次のような方法でからだをあたためる人が多いです。

  • お腹にカイロを貼る
  • よもぎ蒸しパッドを使う
  • 熱いお湯に長時間つかる

これらの方法でからだをあたためると、下腹部の温度が40~42度くらいになります。

しかし、受精卵は37度くらいの温度がちょうどよいのです。

体外受精でも、受精卵の培養液は37度を保つよう管理されています。

37度以上の高温になると、受精卵が死滅してしまう可能性があるのです。

あたためすぎた後の冷えにも注意

からだをあたためすぎると、汗をかきます。

汗をかいたまま放っておくと、汗から熱が逃げてしまいます。

熱が逃げてしまうと、からだが冷えてしまう原因になります。

6. 不妊症に効く!からだを保温する方法とは?

からだが冷えていると、不妊になりやすいことは明らかです。

しかし、あたためすぎても受精卵にとってはダメージになってしまいます。

それでは、どのような冷え対策をおこなうとよいのでしょうか?

鍼灸に行く

鍼灸は、東洋医学に基づいた治療法で、からだの不調を予防したり治療する効果があります。

からだをあたためる効果ばかりでなく、不妊にきくツボを鍼やお灸で刺激することで、妊娠しやすい体に近づくことができます。

特に最近話題なのは、不妊治療専門の鍼灸院です。

よい鍼灸院の見分け方は?

不妊治療を専門にしている鍼灸院がありますが、鍼灸とは本来、からだの不調全てにきく治療法です。

不妊治療の鍼灸治療であっても、その他の不調にもしっかりと対応できる鍼灸院を選びましょう。

不妊治療に詳しいこと

不妊治療は、西洋医学に基づいて進められます。

鍼灸は東洋医学ですが、不妊治療専門の鍼灸師であれば、西洋医学の不妊治療を熟知している必要があるのです。

西洋医学の不妊治療についても、患者の質問にしっかりと答えられる鍼灸院を選びましょう。

治療間隔は週1~2回で

「卵子の質をあげるために、毎日通って治療をしましょう」という鍼灸院はあまり信用できません。

不妊治療を目的とした鍼灸は、週1~2回でじゅうぶんです。

冷たい食べ物や飲み物をとりすぎない

冷たい食べ物や飲み物をとりすぎると、からだの内側から冷えてしまいます。

食べ物や飲み物は、常温かあたたかいものを口にするようにしましょう。

適度な運動をする

ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの適度な運動をすると、血行がよくなります。

血行がよくなると、卵巣や卵管、子宮などに血がいきわたります。

これらの生殖機能が活発になることで、冷え性の改善と同時に妊娠しやすいからだになります。

下腹部が冷たい人は、腹巻をしてみる

下腹部をさわったとき、冷たく感じる人は内蔵型冷え性である可能性があります。

腹巻きをすることで、下腹部を適度に保温することができます。

腹巻きの素材は?

腹巻きの素材はいろいろあります。

夏はガーゼ生地などの汗を吸いとってくれるものがいいでしょう。

冬はウール素材などのあたたかい生地の腹巻きを選びましょう。

締めつけない素材のものを

締めつける素材の腹巻きは、下腹部の血流が悪くなる原因になります。

締めつけすぎない素材のものを選びましょう。

5本指靴下をはく

5本指の靴下は、普通の靴下に比べると保温効果が高いです。

足の指が1本1本分かれているので、それぞれの指を自由に動かすことができるためです。

また、普通の靴下に比べると汗を吸収する効果も高くなっています。

38~39℃のお湯に15~20分ほどつかる

入浴はシャワーですませる人がいますが、からだが冷えてしまう原因になります。

湯船にしっかりつかるようにしましょう。

40℃以上のお湯だと少し熱いので、38~39℃くらいのお湯につかると効果的です。

湯たんぽで寝るときにカラダが冷えないように

夜寝るときに冷えてしまうという方も多いです。

そういうときは、湯たんぽが使えます。

今では電気式のものも売っていますが、身体の中への熱の浸透や火傷のリスクを考えると、昔ながらのお湯を入れるタイプの物が一番オススメです。

助産師監修!骨盤・子宮まわりを温める妊活用の湯たんぽとは?

不妊治療専門の病院を
探す・口コミを見る