不妊ってどういうこと?原因は?不妊の原因と対策まとめ

1. 不妊ってどういうこと?

不妊とは、子どもを望んでいるものの、なかなか授からないことをいいます。

1. 不妊の定義はある?

不妊の定義は、日本産婦人科学会で決められています。

結婚した夫婦が赤ちゃんを望んでおり、避妊をおこなわず夫婦生活を送っているにも関わらず、1年以上赤ちゃんを授かることができない状態です。

なお、2015年8月下旬までは「2年以内に赤ちゃんを授かることができない状態」という定義でしたが、同年8月29日に1年以内に短縮されました。

2. 不妊に悩む夫婦はどのくらいいるの?

不妊に悩む夫婦は、すべての夫婦のうち約10%ほどいると言われています。

つまり、10組に1組の夫婦が不妊に悩んでいる計算になります。

不妊症は決してめずらしいことではないのです。

2. どのくらいの期間で子どもを授かるの?

避妊をおこなわず一般的な夫婦生活をおこなっている場合、全体の80%の夫婦が1年以内に赤ちゃんを授かることができます。

さらに、2年以内には90%の夫婦が赤ちゃんを授かることができると言われています。

1. 妊娠のしくみ

排卵

女性の卵巣内では、卵子の元となる卵胞が約2週間かけて育っていきます。

卵胞の直径が約2cmになると、卵胞をやぶって卵子が卵管に飛び出します(排卵)。

受精

卵管に送り込まれた卵子は、精子と出会い受精します。

着床

受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管から子宮へと移動し、子宮内膜へ着床します。

受精卵が着床すると妊娠が成立します。

不妊症は、この過程のどれかに異常がある状態です。

2. 妊娠する確率はどのくらい?

人間が自然妊娠する確率は、若くて健康な夫婦の場合だと20~30%です。

つまり、100組のカップルのうち、1回の夫婦生活で妊娠するのは20~30組という計算になります。

3. 不妊の原因は男性・女性どちらが多い?

男女の不妊原因の比率

不妊の原因は女性側にある場合、男性側にある場合、または両方にある場合があります。

不妊症の原因は、女性側が約40%、男性側のみが約25%、男女両方が約25%、原因不明が約10%と言われています。

女性だけに原因があるわけではない

不妊症というと、以前は女性のみに原因があると思われていましたが、現在では男性にも原因があることが広く知られるようになりました。

これにより、男性も積極的に不妊症の検査を受ける人が増えました。

原因がない不妊症もある

また、特に原因がないにも関わらず不妊症の夫婦もいます。

4. 女性側の主な原因

女性は妊娠する役割があるので、不妊の原因も多くなります。

女性側の原因は、排卵、卵管、子宮、子宮頸管のいずれかに異常がある場合がほとんどです。

中でも排卵、卵管に異常があるケースが多いと言われています。

男性の精子の異常と合わせると、不妊症の原因のトップ3です。

このため、排卵、卵管、精子の異常は「不妊症の三大原因」とも呼ばれています。

5. 女性の不妊で多い排卵・卵管の異常

1. 排卵障害

女性の月経周期は25~38日が一般的です。

周期がそれよりも短かったり長かったりする場合、排卵に何らかの異常があると考えられます。

排卵障害がある場合、月経がなかったり、生理周期が40日以上になる月経異常の症状がみられます。

抗プロラクチン血症

プロラクチンという、母乳を分泌させるホルモン値が高いと排卵しにくくなります。

卵胞刺激ホルモンの分泌低下

排卵は、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンがコントロールしています。

何らかの原因でホルモンバランスが崩れると、卵胞が育ちにくくなり排卵がおこなわれないことがあります。

多嚢胞性卵巣症候群

卵巣内に卵胞がたくさんできてしまい、全ての卵胞が排卵できる大きさに育たない病気です。

黄体化非破裂卵胞症候群

排卵すると、卵子を包んでいた卵胞が黄体化し、卵巣内に残ります。

しかし、卵胞内に卵子が残ったままの状態で黄体化してしまうことがあります。

この場合、排卵されていないため不妊の原因になります。

卵巣機能不全

医学的な原因がないにも関わらず、女性ホルモンのバランスが崩れて卵胞がうまく育たず、排卵障害が起こることがあります。

多くの場合、過度のストレスや肥満などが原因です。

早期閉経

女性は生まれた時から卵子の元になる細胞が眠っています(原始卵胞)。

年齢を重ねるごとに徐々に減っていき、原始卵胞がゼロになると閉経を迎えます。

閉経は50歳前後に起こりますが、40歳以前に閉経になることがあります。

これを早期閉経と呼び、不妊症の原因のひとつになります。

2. 卵管障害

卵管は、内側にある繊毛細胞を使って受精卵を子宮へと運ぶ大切な器官です。

卵管障害は複雑な原因がからみあって起こります。

クラミジア感染によるもの

クラミジアは、性病のなかで最も多い病気です。

クラミジア感染が卵管まで進んでしまうと、卵管の細胞が傷ついてしまい受精卵を運ぶことができなくなってしまいます。

クラミジアは、重い症状がなかなか出ないため発見が遅れがちです。

卵管の癒着によるもの

手術やその他の性病などが原因で、卵管内の組織が癒着してしまうことがあります。

卵管が癒着してしまうと、受精卵を運ぶことができないので不妊の原因になります。

両方の卵管がつまっている

卵管は左右に2本あります。

癒着などによりどちらかがつまってしまっても、残る1本が正常であれば自然妊娠できます。

しかし、両方の卵管がつまっている場合、自然妊娠は難しくなってしまいます。

ピックアップ障害

卵管は受精卵をとり込むとき、柔軟に動くと言われています。

受精卵を卵管内にとり込む動きを「ピックアップ」と呼びます。

このピックアップがうまくいかないと受精卵が卵管にとり込まれないので、不妊の原因になります。

ピックアップ障害の多くは、卵管の外側にある組織が癒着していることが原因です。

6. その他の女性側の原因

子宮、子宮頸管、免疫異常なども不妊の原因になります。

1. 子宮に原因がある

子宮筋腫

子宮内にコブのようなものができる病気を、子宮筋腫と呼びます。

筋腫ができている位置によりますが、受精卵の着床をさまたげる場合があります。

子宮内ポリープ

子宮内にポリープができている状態で、多くは良性ですが、ごくまれに悪性の場合もあります。

ポリープの位置、大きさによっては着床のさまたげになります。

子宮奇形

先天的に子宮の形に異常があるケースがあります。

着床しにくくなるほか、妊娠しても流産のリスクが上がるケースもあります。

2. 子宮頸管に原因がある

子宮頸管とは、膣の入り口と子宮の間にある器官のことです。

子宮頸管は、射精された精子が子宮へと至る道でもあります。

排卵期になると、子宮頸管内は透明なおりものが増え、精子が子宮内まで到達しやすくなります。

しかし、何らかの原因でおりものの分泌が減ってしまうと、精子は子宮内までたどり着きにくくなり不妊の原因になります。

3. 免疫機能に異常がある

本来、子宮内に入った精子は異物とみなされません。

しかし、何らかの原因で免疫機能に異常がある場合、精子を異物をみなして殺してしまいます。

これを抗精子抗体と呼び、自然妊娠は不可能です。

4. その他の原因

黄体機能不全

排卵後、卵子を包んでいた卵胞は卵巣内で黄体化します。

黄体化した卵胞は、黄体ホルモンを分泌させ、受精卵の着床を助けます。

しかし、何らかの原因で黄体ホルモンの分泌がとても少ない場合があります。

これを黄体機能不全と呼び、不妊の原因ひとつになります。

黄体機能不全の症状として、以下の症状があります。

  • 基礎体温の高温期が8日以内
  • 基礎体温の低温期と高温期の差が0.3度以内
  • 基礎体温の高温期中に血液検査をした結果、黄体ホルモンの値が極端に低い

甲状腺ホルモン値の低下

血液検査により、甲状腺ホルモンの値が低い場合、橋本病と診断されます。

橋本病の場合、生殖機能の低下がみられるため、不妊の原因になることがあります。

7. 男性側の原因

男性の不妊の原因はシンプルなように見えて、実は複雑なものです。

1. 造精機能障害

男性の不妊原因の約90%が造精機能障害です。

精子をつくり出す精巣の機能に問題があり、正常な精子をうまくつくれない状態です。

無精子症

精液の中に精子が1匹もいない状態です。

自然妊娠は不可能ですが、精巣内に精子が存在していれば不妊治療で妊娠が可能です。

乏精子症

精子の数がとても少ない状態です。

精子無力症

精子の数は正常ですが、運動率が悪い状態です。

精子は子宮や卵管に向かってまっすぐ進むことが大切なので、運動率が悪いと妊娠率も低下します。

2. その他の男性不妊

精巣に精子がたまったままの状態や、精巣の発育不良、精子の通り道である精管が生まれつきない場合などがあります。

多くは先天性のものです。

また、ED(勃起不全)や膣内射精障害などが原因の場合もあります。

8. 不妊症の対策は?

 

不妊症の原因はひとつではない場合がほとんどです。

1. 病院に行く

不妊症の対策として、いちばん有効な手段が病院に行くことです。

特に月経不順・月経がない場合や、基礎体温のグラフに異常がある場合は何らかの原因がある可能性があります。

病院で検査することにより原因が分かります。

原因が分かると治療方針を立てることができるので、妊娠に大きく近づくことができます。

2. 原因不明の場合はさらに検査をする

原因不明の不妊症の多くは、卵管障害のひとつである「ピックアップ障害」が原因のことが多いです。

ピックアップ障害は病院の検査では判明しません。

ピックアップ障害を克服するには?

ピックアップ障害は、卵管の外側が癒着していることで起こります。

通常の不妊検査では特定できない細かい部分です。

そこで、腹腔鏡検査をして診断・治療します。

腹腔鏡って?どんな治療をするの?

腹腔鏡検査は、お腹に小さな穴を開けて筒状の器具を通し、その管から内視鏡を挿入します。

内視鏡により、テレビモニターに子宮や卵管が映し出されます。

非常に細かい部分まで映し出されるため、少しの癒着などもすぐに発見できます。

また、簡単な癒着であればその場で治療も可能です。

お腹に穴を開けても傷が残ることはなく、その日のうちに帰宅できます。

腹腔鏡検査をすると妊娠率は上がる?

35歳までの人が腹腔鏡検査をおこなって治療を受けた場合、1年以内に約半数以上が自然妊娠するというデータがあります。

癒着がとれて卵管の動きがよくなるため、妊娠率が高くなる傾向にあります。

3. 体外受精をする

体外受精の妊娠率は、自然妊娠と比べると高くなります。

また、精子を直接卵子に受精させる顕微受精だと、確率はもっと高くなります。

自然妊娠の確率

女性の年齢が25~34歳の場合は約20~30% 35~40歳の場合は約15~18% 40~45歳の場合は約5%

1回の体外受精の妊娠率

女性の年齢が25~34歳の場合は約40~50%、35~40歳の場合は約35%、40~45歳の場合は約15%

体外受精の費用は1回につき約30~70万と高額ですが(体外受精の方法により費用が異なる)、助成金が支給されることがあります。

妊娠率をあげるために体外受精にふみきるのもひとつの方法です。

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4. 漢方薬やサプリなどを試してみる

不妊症にきく漢方薬は、血行の促進を促すものが多いです。

不妊症の人は、漢方薬を試してみるのもいいでしょう。

ドラッグストアなどで気軽に購入できますが、薬剤師の指導のもと購入するようにしましょう。

また、マカなどのサプリを飲んでみるのもいいでしょう。

多くのサプリはネットで購入が可能なので、口コミなどを参考にしてみて下さい。

5. 鍼灸に通う

鍼灸とは、東洋医学に基づいた治療法です。

不妊症の鍼灸は、不妊症に効果のあるツボに鍼やお灸をして刺激します。

これにより、卵巣や卵管、子宮などの血行がよくなり、妊娠率をあげることができます。

ちなみに、体外受精前に鍼灸をすることで、妊娠率がアップするというデータがあります。

6. 自然に授かるのを待つ

頑張って不妊治療を受けていても、なかなか妊娠しないと焦ってしまうものです。

不妊治療に疲れたときや治療を受けたくない場合は、自然に妊娠するのを待つのもいいでしょう。

「不妊治療をお休みしている間に自然妊娠した」というのはよく聞く話です。

ストレスから解放されることで自然な夫婦生活ができ、妊娠にいたることもあるのです。

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