赤ちゃんの甲状腺機能低下症とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 甲状腺機能低下症はこんな病気

甲状腺は、体を動かすのに必要なホルモンを作る臓器です。

甲状腺の機能が低下すると、疲れやすくなる、体の不調が発生します。

赤ちゃんが甲状腺機能低下症になると、体や脳の発達に影響を及ぼします。

知的障害や発育障害の症状があらわれます。

早めに治療することで、甲状腺機能低下症による症状を緩和することができます。

2. 甲状腺機能低下症の原因

甲状腺はどこにあるの?

首の喉仏周辺にあります。

喉仏を中心に、左右に別れていて、中心は繋がっています。

縦に4cmほどの大きさの臓器です。

甲状腺の役割は?

体や臓器を動かすため、代謝などの生産活動をするためのホルモンを作っています。

車にたとえるなら、エンジンを動かすためのガソリンのようなものです。

甲状腺が分泌するホルモンによる、具体的な体の作用は以下になります。

1. 代謝や体温を上げる

食べ物で取り込んだ栄養を、効率的に生産活動に使うことができます。

また、代謝が効率的になると体温も上がり、活動的になります。

代謝や体温が上がれば、肥満防止にもなります。

2. 臓器を活性化させる

心臓や肺、腸などを活性化し、効率的に生産や消費、老廃物の排泄などを行えます。

3. 体の発達や成長を促す

骨や脳などの発達や成長を促します。

甲状腺機能低下症は先天性の病気なの?

多くの場合、先天性の病気です。

先天性による甲状腺機能低下症は、80%と非常に多くなっています。

また、先天性の甲状腺機能低下症は、クレチン症と呼ばれることもあります。

現時点において、先天性の甲状腺機能低下症が起きる理由は、まだはっきりとしていません。

甲状腺機能低下症になる確率は?

確率的には7,000人に1人に発症します。

男女比では、男の子1に対して、女の子は2となり、女の子に発症しやすいのが特徴です。

甲状腺機能低下症が原因による病気は?

甲状腺の機能が低下したことによる、代表的な病気は以下があります。

橋本病

30〜40代に見られ、女性は男性の20〜30倍多く起こる病気です。

自己免疫が正常な部位や臓器を攻撃することで起こります。

結果として、甲状腺が腫れる、首や顔にむくみなどの症状があらわれます。

橋本病の30%に、甲状腺機能低下症の人がいるといわれています。

バセドウ病

橋本病と同様に自己免疫による病気の1つです。

眼球が突出する、甲状腺が腫れるといった症状があらわれます。

男女の比率として、男の子1に対して女の子9となっています。

甲状腺機能低下症は遺伝するの?

甲状腺機能低下症になりやすい体質は遺伝しますが、必ずしも発症するとはかぎりません。

ただし、甲状腺機能低下症は、男の子よりも女の子に発症しやすいのが特徴です。

家族にバセドウ病がいる場合、子どもが発症する確率は、通常の19倍高くなるといわれています。

自分自身が甲状腺機能低下症であり、女の子を妊娠または出産した場合には、早めの治療や対処が重要です。

現在は、新生児マススクリーニングで、甲状腺機能低下症の早期発見をすることができます。

3. 甲状腺機能低下症の症状

赤ちゃんが甲状腺機能低下症になると以下のような症状があらわれます。

1. 黄疸が長引く

目が黄色になる症状が続きます。

2. 元気がない

母乳やミルクの飲みが悪くなります。

また、泣き声も弱々しくなります。

3. 代謝が悪くなる

手足が冷たいといった症状があらわれます。

また、皮膚が乾燥するといった症状もあらわれます。

臓器の機能も低下するため、便秘を引き起こしやすくなります。

4. 体重が増えない

ほかの赤ちゃんと比べて、発育に影響があらわれます。

4. 甲状腺機能低下症の診断

新生児マススクリーニングにより、甲状腺機能低下症を発見できます。

生後4〜6日目を目安に、先天性の障害などがないかを精密検査します。

おもにTSHと呼ばれる、血液中にある甲状腺ホルモンの量を調べます。

5. 甲状腺機能低下症の治療&ホームケア

薬物療法

基本的には薬物療法による治療となります。

チラーヂンSと呼ばれる、不足した甲状腺ホルモンを補う薬を毎日服用します。

副作用の心配に関しては、もともと不足しているホルモンを補っているので心配はありません。

ホームケアについて

定期的に通院をしながら、甲状腺ホルモンに異常がないかを確認します。

成長にあわせて、服用する薬の量も変わります。

一過性の甲状腺機能低下症であれば、服用を途中で終了することもあります。

しかし、甲状腺ホルモンが分泌されていないときは、薬は一生飲みます。

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6. 先輩ママの「うちの子の甲状腺機能低下症体験談」

アイリンオブジョイトイさんより

一人目を出産してから1ヶ月ほど経ったころ、体に異変が起き始めました。

症状としては

  • 食べても食べても体重が減る
  • 40℃近い高熱が頻繁に出てすぐ下がる
  • 手が震える
  • 息切れする

など。

高熱が頻繁に出ることが心配で内科に行くと、

「総合病院で精密検査してください」

とのことですぐ総合病院に行き、数回通って診断されたのがホルモンの数値が通常より高い“甲状腺機能亢進症”でした。

産後一時的になる人も多いですが半年もすると元に戻るのでそれまで様子見ましょう、とのことでした。

それから月1で診察してましたが、今度はまた別の異変が起き始めました。

  • どれだけ寝ても眠い
  • 何もしたくない
  • とにかく理由なく常にイライラする
  • 食欲がない
  • 食べてないのに太る
  • 言葉が出てこない、ろれつが回らない

など。

次の検診でいつものように血液検査をしてもらうと、今まで“甲状腺機能亢進症”だったのが今度は“甲状腺機能低下症”になってしまいました。

ホルモンの数値が上がりすぎていたのが徐々に下がって通常の値に戻るどころか、下がりすぎて今度はホルモンの値が下がりすぎてしまったのです。

この甲状腺機能低下症、完治はしないそうです。なので現在チラーヂンという足りないぶんのホルモンを補助する薬を飲みながら生活しています。

薬のおかげで毎日調子よく過ごせてます。

産後から甲状腺をこじらせてしまう方はかなり多いそうなので上にあげた症状があるかたは一度受診してもらったほうがいいと思います。

甲状腺機能低下症は、うつ病と間違われやすいそうなのでまずは内科で血液検査をしてもらうことをお勧めします。

引用元:[0歳1ヶ月]甲状腺機能低下症 [妊娠・出産の体験談]