妊婦が髄膜炎にかかるとどうなるの?胎児への影響は?

1. 髄膜炎はこんな病気

脳や脊髄の外側にある髄膜に、ウイルスや細菌が感染して起こる病気です。

乳幼児に多い病気ですが、抵抗力が落ちていれば大人でもかかることがあります。

初期症状は風邪に似ていますが、首が曲がりにくくなる・意識障害など特有の症状があらわれます。

  • 38~40℃の高熱が続く
  • はげしい頭痛
  • 食欲が落ち、嘔吐を繰り返す
  • 首が曲がりにくくなる
  • 少しの音や光にも敏感になる
  • けいれん・意識障害

ウイルス性・細菌性の2種類に大別される

髄膜炎は、原因となる病原体によってウイルス性・細菌性に大きく分かれます。

一般的に細菌性のほうが重症化しやすく、治療が遅れると命にかかわることもあります。

ウイルス性髄膜炎のおもな原因ウイルス

  • エンテロウイルス群(夏風邪・手足口病などの原因ウイルス)
  • ムンプスウイルス(おたふくかぜの原因ウイルス)

細菌性髄膜炎のおもな原因菌

  • ヒブ(インフルエンザ菌b型)
  • 肺炎球菌
  • 結核菌
  • 大腸菌

2. 妊娠中の髄膜炎のリスクと赤ちゃんへの影響

妊娠中は抵抗力が落ちるので、感染症にかかりやすくなります。

こんな場合は、特に注意が必要

仕事で子ども・病人と接する機会が多い

職業によっては、職場でウイルス・細菌に感染するリスクが高くなります。

本人もしくは家族が以下の職業についている場合は、特に注意しましょう。

  • 医療・介護系
  • 保育士・幼稚園教諭
  • 不特定多数の人と接する仕事(接客・サービス業など)

上の子を育児中

上の子が幼稚園や保育園に通っていると、園でさまざまなウイルス・細菌に感染するおそれがあります。

子どもが実際に発症しなくても、園からウイルス・細菌を持ち帰ってくることもあります。

妊婦の髄膜炎の胎児への影響

妊娠初期である

胎盤が不安定な妊娠初期に髄膜炎になると、流産につながるおそれがあります。

細菌性髄膜炎にかかった

妊娠中に細菌性髄膜炎にかかって治療が遅れると、母子ともに命にかかわるおそれがあります。

妊婦の髄膜炎の症例

現在、日本国内における妊娠中の髄膜炎の症例は多くありません。

ただし、妊娠中の髄膜炎が原因で新生児にけいれんが起こった症例があります。

3. 妊娠中の髄膜炎の治療法

基本的な治療法

まず髄液検査を行い、ウイルス性か細菌性かを見極めます。

ウイルス性の場合は抗生物質が効かないので、症状をおさえる対症療法がメインになります。

細菌性の場合は、抗生物質を投与しながら対症療法を行います。

妊娠中は薬が制限されるので、慎重な対処が必要

妊娠中は、投与できる薬が制限されてしまいます。

赤ちゃんに影響のない薬を選んで投与しつつ、慎重に対処しなければなりません。

治療が遅れると、その分対処が難しくなります。

「髄膜炎かな?」と思った時点で、我慢せず病院へ行きましょう。