赤ちゃんの新生児黄疸とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 新生児黄疸ってどんな病気?

新生児黄疸の基本症状

新生児黄疸は、新生児の皮膚や白目の部分が、黄色くなる症状がでる病気です。

新生児黄疸が出る原因は、出生後肝臓の機能が弱く、それにより黄疸があらわれます。

生後、2〜3日後に症状が強くあらわれます。

新生児黄疸の原因

新生児黄疸になる原因は、赤血球が大きく影響しています。

なぜ、赤血球が影響するのか、新生児黄疸になるまでの経緯を、簡単にまとめました。

赤ちゃんに「赤」の色がつく理由

生後間もない赤ちゃんは、体の色が赤いことから、赤ちゃんと呼ばれます。

これは、肌の色が赤いわけではなく、赤血球の赤い色が原因です。

胎児期の赤ちゃんは、母体からもらう酸素を最大限に活用するために、血液中の赤血球を増やします。

実は、赤ちゃんの体内にある赤血球の量は、大人よりもたくさんあります。

つまり、赤血球が非常に多いことから、赤血球の色が肌の表面にあらわれることで、赤く見えます。

生後まもなく赤血球は減少する

赤ちゃんが体内にいるときと、出産後の大きな違いは、呼吸です。

体内にいるときには、へその緒から栄養を取るしかないため、多く取るために赤血球の量が増えます。

出生後は肺呼吸によって、酸素を十分に取り込めるようになり、たくさんの赤血球は必要ありません。

過剰になった赤血球は、生後まもなく破壊されて減少していきます。

破壊された赤血球は、ビリルビンという黄色い物質になります。

ビリルビンの色が新生児黄疸の原因

ビリルビンは、肝臓で処理されて、尿や便に混じって排出されます。

ところが、出生直後の赤ちゃんは、ビリルビンを処理する肝臓の能力が、十分に備わっていません。

結果として、肝臓で処理できる量よりも、ビリルビンの量が増えてしまいます。

このビリルビンが体内にたまってしまい、新生児黄疸の原因となります。

時間の経過とともに、赤ちゃんの肝臓の働きが追いつくと、黄疸は自然に治ります。

2. 新生児黄疸の種類と発症期間

大きく分けて、生理的な黄疸と、病気が原因の黄疸があります。

ほとんどの赤ちゃんの場合、生理的な黄疸のため、問題はありません。

約80パーセントの割合で、新生児黄疸があらわれます。

ただし、新生児黄疸が長期間続く場合、病気の疑いも十分に考えられます。

病気が原因の新生児黄疸とは?

黄疸を起こす病気には、肝臓や胆道の病気、母児間の血液型不適合などがあります。

また、早産で小さく生まれた低出生体重児は、肝臓の働きが未熟なので、黄疸が強く出がちです。

黄疸が強いと核黄疸を起こす心配があるので、黄疸がひどくなる前に治療を始めます。

現在は出生直後から、赤ちゃんの額の皮膚に黄疸計を当ててビリルビン値を測定できます。

目で観察するよりも、正確にわかります。

新生児黄疸が消えるまでの期間

1ヶ月以内に新生児黄疸が消えれば、特に問題ありません。

逆に1ヶ月以上続く場合には、病気による新生児黄疸の可能性が考えられます。

赤ちゃんによっては、母乳の成分により黄疸の症状が、数週間から2ヶ月程度続きます。

この母乳性黄疸の場合には、1ヶ月以上新生児黄疸が続いても、とくに問題はありません。

3. 生理的黄疸とは?

80パーセントの赤ちゃんで起きる黄疸

前述したとおり、肝臓の働きがまだ弱いために、起きる黄疸です。

生後2~3日ごろから顔が黄色っぽくなり始めます。

顔以外にも全身へ広がり、4~5日ごろに最も強く黄疸の症状があらわれます。

生理的黄疸の治療の必要性は

これは生理的な黄疸で、治療の必要性はありません。

肝臓が徐々に働き出せば、黄疸の症状は消えます。

多くの場合において、生後1~2週間で自然に消えるので、治療は必要ありません。

場合によって治療の必要性も

治療が必要な生理的黄疸は、早産児や低出生体重児の場合です。

正常に生まれた赤ちゃんよりも、黄疸が生後直後から出て(早発黄疸)、しかも強くなる傾向があります。

黄疸の症状が強いと核黄疸と呼ばれ、場合によっては、脳性麻痺や最悪死亡するケースがあります。

黄疸が強いと判断された場合には、核黄疸を防ぐために、紫外線を当てる光線療法を行います。

核黄疸になるリスク

黄疸の症状があらわれる原因は、ビリルビンになります。

生後まもなくビリルビンが増えますが、肝臓の働きが活性化すると、ビリルビンは減少して黄疸の症状は治まります

しかし、ビリルビンが非常に多く、肝臓の働きが弱く処理しきれないと、核黄疸の症状があらわれます。

このビリルビンが脳の神経細胞にまで侵入すると、脳障害を起こし、最悪死に至るケースもあります。

治療法として、紫外線を当てる光線療法を行い、核黄疸を予防します。

4. 母乳性黄疸とは?

母乳を飲む赤ちゃんは、母乳中のホルモンの影響を強く受けます。

母乳のホルモンの中には、肝臓の働きを弱める作用があり、ビリルビンの処理ができなくなってしまいます。

結果として、黄疸が1ヵ月以上続く場合もありますが、特別な治療は必要ありません。

母乳をやめる必要はないので、安心して母乳栄養を続けましょう。

5. 新生児溶血性黄疸とは?

血液型の不適合から起きる黄疸

母児間に血液型不適合があると、生後直後から黄疸が出て、しかも強くなることがあります。

血液型の不適合の種類は以下になります。

  • Rh不適合(母体がRhマイナス、胎児がRhプラスの場合)
  • ABO不適合(母体がO型、新生児がA型かB型の場合がほとんど)

この場合に 新生児溶血性黄疸が発生します。

なぜ新生児溶血性黄疸が起こるの

通常、母体と赤ちゃんの血液は、胎盤を通してフィルタリングされ、混ざることはありません。

ところが、赤ちゃんの血液が母体に入ると、母体内で異物とみなして、抗体ができてしまいます。

抗体ができた母体内の物質が、赤ちゃんの体内や血液中に入ることで攻撃を加えてしまいます。

結果として、赤血球を破壊するため、黄疸が非常に強くあらわれます。

また、赤血球が不足することから貧血も起こします。

6. 新生児黄疸の治療

光線療法

ビリルビンは、光に当てると水に溶けやすくなり、尿などと一緒に排出されやすくなります。

水に溶ける性質を利用し、背中に紫外線の光を当てる、光線療法で治療します。

光線療法で効果がない場合には

全身の血液を入れ替える交換輸血をします。

Rh血液型不適合による黄疸の予防法は

1人目の出産直後に、母体にカンマグロブリンを注射します。

Rh血液型不適合は2人目からで、1人目では起きません。

7. 先輩ママの「うちの子の新生児黄疸体験談」

北海道・3ヵ月の女の子・ピングーママより

生後5日目から黄疸が強くなり、皮膚も白目も黄色っぽくなりました。

先生は「母乳だから黄疸が出て当然です。

おっぱいの飲みがよくて、おしっこがしっかり出ていて、元気があれば大丈夫ですよ」と言ってくださったため、不安はそう感じませんでした。

とくに治療もせずに様子を見ていたら、1ヵ月くらいで皮膚も目もきれいになりました。

引用元:黄疸が結構強かったけれど母乳だから様子を見ました

兵庫県・1才1ヵ月の男の子・ちゅんすけのママより

ABO不適合のため、息子には新生児黄疸がかなり強く出ました。

一過性多呼吸があったので、NICUで治療。

光線療法のためのアイマスクを小さな手で自分ではずしてしまうらしく、目のまわりにテープのあとがついています。

黄疸がひどくなると、まれに脳に障害が出る場合もあると説明され、とても心配でした。

私が産後の不安定な時期だったので、余計に不安だったのかも。

4日間NICUで過ごしましたが、その後の経過はとても順調で、親子で予定どおり退院できました。

引用元:黄疸の原因は血液型不適合。NICUに入っていて心配