赤ちゃんのアレルギー性鼻炎とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. アレルギー性鼻炎はこんな病気

アレルゲンの刺激で起こる炎症

アレルギー性鼻炎とは、空気中に浮遊する花粉やハウスダストといったアレルゲンにより、鼻の粘膜が刺激されて起こる、鼻腔内の炎症のことです。

かつては大人が発症するものと考えられていましたが、近年は低年齢化し、子どもにも多くみられるようになりました。

アレルギー性鼻炎は、原因となるアレルゲンにより、種類が異なります。

季節性アレルギー性鼻炎

スギやヒノキなど、植物の花粉がアレルゲンとなって発症します。

花粉症とも呼ばれます。

通年性アレルギー性鼻炎

ダニやほこり、ハウスダストなどが、アレルゲンとなって発症します。

そのため、一年中アレルギーの症状が出ます。

2. アレルギー性鼻炎の原因は?

アレルギー性鼻炎が起こるしくみ

人間は、有害なウイルスや細菌が体内に侵入すると抗体をつくり、それを攻撃し体外に排出させる「免疫システム」を持っています。

その免疫システムが、人体に有害ではない花粉やホコリ、ダニに対して過剰に反応し、抗体が多くなることで、アレルギー反応が出るのです。

例えばスギ花粉がアレルゲンの場合、それが鼻の粘膜に付着すると、アレルギーに反応する抗体ができます。

この抗体とスギ花粉が結合し、ある化学物質が分泌され、それが鼻の粘膜に反応することで、アレルギー症状を発症するのです。

原因はアレルゲン

アレルギー性鼻炎の原因は、アレルゲン(抗原)です。

鼻からアレルゲンが体内に侵入すると、体内でIgE抗体という物質がつくられます。

IgE抗体はアレルゲンとの接触をくり返すたびに、体内に蓄積されます。

その結果、IgE抗体が一定量を超えると、アレルギー鼻炎になります。

よくみられるアレルゲン

子どものアレルギー性鼻炎でよくみられるアレルゲンには、スギやヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、イネ科、シラカンバ科の花粉の他、ダニ、ホコリ、ハウスダストなどがあります。

3. アレルギー性鼻炎の症状とは?

アレルギー性鼻炎でみられる症状

アレルギー性鼻炎の主な症状といえば、鼻水と鼻づまり、くしゃみです。

目のかゆみや、のどの違和感を訴える子どももいます。

風邪とよく似ていますが、以下の症状があるときには、アレルギー性鼻炎を疑ってみましょう。

  • 鼻水や鼻づまりが2週間以上続いている
  • 春先や秋口など、症状が出る時期が限られている
  • 目のかゆみを伴う

子どもにみられる特有の症状

子どものアレルギー性鼻炎には、大人と異なる、特有の症状がみられます。

鼻づまりが多い

子どもが訴える症状で一番多いのが、鼻づまりです。

子どものアレルギー性鼻炎には、くしゃみが多いタイプはあまりみられません。

鼻水も水性のサラサラしたものだけでなく、粘性になることがあります。

副鼻腔炎や感染を起こしていると、そうした鼻水になります。

特有の顔つきやしぐさになる

アレルギー性鼻炎の子どもは、鼻をすする、鼻をよくかく、鼻血が出やすいという症状が出ます。

また下眼瞼に浮腫状のクマができる、鼻詰まりやかゆみから逃れるために、「アレルギック チック」と呼ばれる顔面運動が無意識に起こることも多いです。

合併症を併発する

アレルギー性鼻炎の子どもの約30%が気管支喘息を、約20%がアトピー性皮膚炎を合併するといわれています。

気管支喘息の子どもの場合、70~80%にアレルギー性鼻炎が起こります。

また、アレルギー性鼻炎の子どもには、副鼻腔炎や扁桃肥大も多くみられます。

4. アレルギー性鼻炎の検査法は?

アレルギー性鼻炎の診断方法

症状が出た時期や家族のアレルギー既往症などを問診した上で、アレルギーの検査を行います。

アレルギー性鼻炎を診断するための検査方法には、いろいろな種類があります。

鼻鏡検査

鼻鏡という危惧を使って、鼻の粘膜の状態を確認します。

アレルギー性鼻炎の場合は、粘膜が青白くふくらむ、鼻水が粘膜の周りを覆うといった症状がみられます。

鼻汁中好酸球検査

スライドガラスに鼻水をとり、試薬を加えることで、好酸球の数値を調べる検査です。

好酸球の数値が高いと、風邪ではなく、アレルギー性鼻炎と診断されます。

皮膚反応検査

アレルゲンを特定させるための検査です。

抗原液を注射する、あるいは浅い傷をつくってそこにたらすことで、皮膚の反応をみます。

アレルゲンに対する抗体を持っていると、かゆみや腫れなどが起こります。

血中特異的IgE抗体検査

アレルゲンを特定するための検査です。

採取した血液を検査することで、アレルゲンに対する抗体の有無を調べます。

鼻粘膜誘発テスト

これも、アレルゲンを特定するための検査です。

鼻粘膜にアレルゲンを染み込ませたろ紙を置き、反応をみます。

鼻水やくしゃみなどがあらわれたら、アレルゲンが特定できます。

5. アレルギー性鼻炎の治療法は?

アレルギー性鼻炎の治療法

子どものアレルギー性鼻炎の治療には、3つの方法があります。

アレルゲンの除去

原因となる花粉やダニ、ホコリ、ハウスダストなどのアレルゲンを避けるという治療法です。

外出時のマスクの着用や、帰宅時に玄関の外で衣類をよくはたく、布団や洗濯物は外に干さない、家の掃除をまめにするなど、家の中にアレルゲンを持ち込まないように気をつけるという方法です。

投薬治療

アレルギー症状が重症の場合は、投薬治療が行われます。

使われる薬は、抗ヒスタミン剤やステロイドで、飲み薬や点鼻薬として処方されます。

子どものアレルギー性鼻炎の治療薬は、耳鼻咽喉科で処方されたものを使用しましょう。

特異的免疫療法(減感作療法)

微量のアレルゲンを継続的に取り込むことで、アレルゲンに対する反応を弱くするという治療法です。

この治療により完治する可能性もありますが、アレルギー反応が重くなってしまうリスクもあります。

そのため、お医者さまの指示の下、慎重に進める必要があります。

この治療法を選択するかどうかは、そのリスクの説明をきちんと受けた上で判断しましょう。

6. アレルギー性鼻炎のホームケアとは?

アレルゲンの除去と回避

子どものアレルギー性鼻炎で一番心がけたいのが、アレルゲンを家の中に持ち込まないことです。

花粉が原因の場合は、飛散が多い時期には外出を避ける、窓を閉めて花粉を室内に入れない、花粉がつきにくいツルツルした素材の服を着るなどの対処法があります。

ホコリやハウスダストが原因の場合は、こまめに室内を掃除する、布製のソファーは使わない、カーペットを敷かない、ぬいぐるみはこまめに洗濯して清潔さを保つ、布団は日光にあてて干し、掃除機をかけてから使用するなどの方法があります。

日常生活で気をつけたいこと

子どものアレルギー性鼻炎の症状緩和と予防を兼ねて、日常生活を見直しましょう。

家は禁煙にする

タバコの煙は鼻の粘膜を刺激するので、アレルギー症状を悪化させてしまいます。

パパやママに限らず、同居する大人は禁煙を心がけましょう。

睡眠を十分にとる

子どもが睡眠不足になると、身体の免疫力が下がります。

睡眠が十分にとれるよう、環境を整えてあげましょう。

バランスのとれた食事をする

子どもがアレルギー性鼻炎を発症したら、たんぱく質や脂肪、食品添加物を多く含む食品は、避けた方が無難です。

ビタミンやミネラルが豊富な野菜を積極的に取り入れた、バランスのよい食事をつくってあげましょう。

室内の湿度を保つ

鼻の粘膜が機能するためには、適度な湿度が必要です。

室内の湿度を保つために、加湿器を使うことをおすすめします。

ただし、加湿器内はカビが発生しやすいので、定期的に掃除をするようにしてください。

適度に運動する

適度な運動はストレス解消になるだけでなく、子どもの自律神経の働きを高めてくれます。

一緒に運動する機会を、意識してつくりましょう。

ただし、水泳は鼻の粘膜を敏感にしてしまい、症状を悪化させることがあるので、注意が必要です。

近所の耳鼻科の病院を
探す・口コミを見る

7. 先輩ママの「うちの子のアレルギー性鼻炎体験談」

埼玉県・3才5ヵ月の女の子・まやーママより

2才のときです。

熱などの症状はないのに、鼻水が出るようになりました。透明の鼻水が止まらず、とてもうっとうしいようです。

小児科へ行くと、「おそらく花粉症でしょう」と、飲み薬をもらいました。

薬を飲み始めて、1週間ぐらいで症状がマシになりました。

ちょうど3月で、スギなどの花粉が多い時期だったし、これから春先には気をつけないといけないなと思っています。

引用元:鼻水が止まらない!アレルギー性鼻炎でした

参考:病院で処方される薬