赤ちゃんの食物アレルギーとは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 食物アレルギーはこんな病気

アレルギーを引き起こす食べ物を食べた後に、じんましん、嘔吐、下痢、呼吸困難、アナフィラキシーが出る病気です。

鶏卵、牛乳、小麦が3大アレルゲンですが、これらは成長とともにアレルギー症状が軽くなることが多いです。

一方、えびなどの甲殻類、そば、ピーナツなどは、数は少ないものの大人になってもアレルギー症状を起こします。

2. 食物アレルギーの原因

食物アレルギーはどうして起こるの?

私たちの体は、体に有益なもの、害になるものを自動的に振り分けています。

風邪を引いて、熱が出る、せきや鼻水が出るのも、害になるものを外に追い出す、免疫機能が働いているからです。

ところが免疫機能が勘違いして、本来問題のない食べ物を、異物や害になるものと見間違えてしまいます。

結果として体の中に「IgE」と呼ばれる抗体を作り、攻撃するようになります。

攻撃することで体の反応として、じんましんや嘔吐といった、いわゆるアレルギー症状が出ます。

食物アレルギーを引き起こす成分

食べ物に含まれるタンパク質がおもな原因として、アレルギーを引き起こします。

1つの食べ物で食物アレルギーが出ると、他に似た成分やタンパク質が含まれる食べ物を食べた場合、食物アレルギーを引き起こす確率が高くなります。

一見、関連性のない食べ物で食物アレルギーが出るのは、タンパク質の成分が類似することから起きるからです。

食物アレルギーの遺伝する確率は?

両親のどちらか、または両方に食物アレルギーがある場合、子どもにも遺伝する確率は高くなります。

ある統計によると、ママとパパのどちらかが食物アレルギーを持っていると、約30パーセントの確率で食物アレルギーが遺伝します。

ママとパパが2人とも食物アレルギーを持っていると、約50パーセントの確率で食物アレルギーが遺伝します。

食物アレルギーの遺伝する確率は高いものの、必ずしも遺伝するとはかぎりません。

逆にママとパパは問題がないのに、子どもに食物アレルギーが出るケースもあります。

昔に比べて食物アレルギーが増えている理由

食物アレルギーを含め、アトピーやアレルギーに悩む人が増えています。

先進国を中心に食物アレルギーなどが増えています。

その理由は以下になります。

日本食から欧米食への変化

肉類など動物性タンパク質を多く食べるようになりました。

食物アレルギーは、タンパク質の過剰摂取により、引き起こされるからです。

腸内環境も変化してバランスが崩れ、結果とアトピーなどを含む食物アレルギーを引き起こします。

住環境の変化

昔の家は、よくも悪くも風通しがよく、部屋の空気が常に循環していました。

しかし、今は高断熱住宅になり、カビやホコリが室内にこもりやすくなりました。

いわゆるハウスダストが原因で、食物アレルギーを促進します。

一見、食物アレルギーに関係がなくても、他のアレルギー物質が原因で食物アレルギーを引き起こすことも十分にあります。

食物アレルギーが出る食べ物の種類は?

実は、この世の中にあるすべての食べ物において、食物アレルギーは発症します。

つまり、食物アレルギーが起きない食べ物は、1つもありません。

ただし、食物アレルギーが出る食べ物は、それぞれの体質や体内にできた抗体により異なります。

食物アレルギーが発症するのはいつなの?

生まれてからすぐに食物アレルギーが出る場合と、遅れて出る場合があり、個人差が出ます。

ある調査によると、食物アレルギーの発症時期は、以下のとおりです。

  • 乳児:5〜10パーセント
  • 幼児:5パーセント
  • 学童期以降:2〜3パーセント

赤ちゃんのときに食物アレルギーがでなくても、学校に通うようになってから出る可能性は十分にあります。

食物アレルギーは完治するの?

赤ちゃんの頃に出た食物アレルギーは、完治しやすいと言われています。

一例として、鶏卵や牛乳の場合、成長するにしたがって、食物アレルギーの症状が落ち着くこともあります。

一方で大きくなってから食物アレルギーが出た場合、完治しないことが多いです。

一例として、甲殻類や果物類、ナッツ類や魚介類などです。

3. 食物アレルギーの発症の違い

食物アレルギーの発症は、症状が出るまでの時間により、大きく2つに別れます。

1. 即時型アレルギー

食物アレルギーの原因となる食べ物を食べてから、数分〜2時間以内と短時間に症状が出る場合です。

じんましんや吐き気、下痢や呼吸困難など命に関わることもあります。

アナフィラキシー

食物アレルギーの原因となる食べ物が体内に入って30分以内に、呼吸困難やけいれん、チアノーゼ、意識障害、ショックなど、激しい症状が出る即時型アレルギーです。

アレルゲンは食物や薬、ハチなどです。

明らかに様子がおかしいときは救急車を手配します。

何回かアナフィラキシーを繰り返した場合は、エピペンという自己注射を処方されるので、緊急のときは本人や親が注射します。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー

食物アレルギーの原因となる食べ物を食べてから、数時間以内に運動することでアナフィラキシーが出る症状です。

原因は、運動することで腸内の粘膜に損傷ができて、損傷した部分から食物アレルギーの成分が入ることで引き起こされます。

クラブ活動で運動量が増える、小学生や中学生以降、注意が必要です。

2. 非即時型アレルギー

即時型アレルギーと異なり、2時間経過しても食物アレルギーの症状が出ない場合です。

この非即時型アレルギーは、アトピー性皮膚炎や赤ちゃんに多く見られます。

4. 年齢の違いによる食物アレルギーの種類の違い

食物アレルギーは、年齢により起こりやすい食べ物に変化があります。

どの年齢が多くの食物アレルギーを引き起こすのか、紹介していきます。

0〜3才

  • 鶏卵
  • 牛乳
  • 小麦

鶏卵は50〜60パーセントの割合になっています。

牛乳は20パーセントの割合になっています。

しかし、年齢が上がるにつれ、食物アレルギーの症状があまり出なくなることもあります。

4〜6才

  • 鶏卵
  • 牛乳
  • 甲殻類

甲殻アレルギーは食物アレルギーの中でも、治りにくい食べ物の1つです。

7〜19才

  • 甲殻類
  • 鶏卵
  • そば

赤ちゃんのときと比べ、食物アレルギーが出る食べ物は、大きく変わることがあります。

また、大きくなるにつれて、出てきた食物アレルギーは治りにくいのが特徴です。

5. 食物アレルギーの治療とホームケア

食物アレルギーは何科で受診できるの

小児科またはアレルギー科です。

食物アレルギーの検査方法

実際に食物アレルギーのある食べ物を食べ、経過観察する食物経口負荷試験があります。

しかし、時間がかかるのと、症状が重く出ることもあるため、できる病院はかぎられます。

赤ちゃんの場合には、血液検査で食物アレルギーの検査や判断を行います。

また、検査することで、新たな食物アレルギーとなる食べ物や成分が見つかることもあります。

除去食と薬物療法が中心

アレルゲンとなっている食物を食べない=除去食が基本です。

しかし、赤ちゃんや子どもではむやみに除去食を行うと、発育障害を起こす危険性があります。

医師に相談した上で、食物日誌や検査を行ってアレルゲンを突き止める、除去品目は最小限にする、代替食品(アレルギー治療用ミルクなど)を与える、漫然と長期間除去しないなどの注意が必要です。

アレルゲンが多種類ある場合は、全部除去してしまうと栄養バランスを崩すので、除去する品目は最小限にして抗アレルギー薬を飲ませることもあります。

原材料の確認を行う

食品衛生法により、食物アレルギーを引き起こしやすい食べ物について、包装容器に明記することが義務付けられています。

必ず確認をして、食物アレルギーを引き起こさないようにしましょう。

特定原材料について

「卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生」の7品目が食べ物に含まれる場合、包装容器に表示を義務付けなくてはいけません

特定原材料に準ずるものについて

特定原材料のように表示義務はないものの、表示を推奨する原材料のことです。

特定原材料に準ずる食べ物は、魚介類、肉類、ナッツ類、果物類など、全部で20品目あります。

幼稚園や学校に説明して理解してもらう

学校で出される給食には、食物アレルギーの原因になる食べ物があります。

単なる好き嫌いではなく、食物アレルギーが原因であることを学校に説明することが大切です。

万が一、アナフィラキシーの症状が出た場合の対応方法なども、事前に伝えておくことが大切です。

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6. 先輩ママの「うちの子の食物アレルギー体験談」

福岡県・2才1ヵ月の男の子・こうやくんのママより

5ヵ月のときに、顔に赤い湿疹が出るようになりました。

病院で調べたら、卵アレルギーとの診断でした。離乳食は卵除去。

母乳オンリーだったので、私も卵抜きの食事になりました。

息子は、最初はザジテンドライシロップを飲み、その後は漢方薬に切り替えて、症状はおさまっていきました。

1才からはかたゆで卵の黄身を食べさせ始め、2才過ぎには1個分が大丈夫になりました。

引用元:卵アレルギーだったので母子ともに除去をしました

大阪府・2才4ヵ月の男の子・YRママより

8ヵ月のとき、うどんを食べたら目の周囲が腫れ、全身に赤い発疹が出たので、救急診療所へ。

着いたら、症状はかなり治まってきていましたが、ポララミンSを出され、数日できれいに治りました。

改めて血液検査をしたら、小麦、卵、大豆に陽性反応があり、除去の指示がありました。

母乳は7ヵ月過ぎにやめていたので、離乳食から小麦、卵、大豆を除去しました。

その後、小麦は1才過ぎから大丈夫になりました。

2才ごろから、卵入りのケーキやアイスも、少しずつ食べさせています。

引用元:うどんを食べて目が腫れ赤い発疹が出てあわてました