赤ちゃんの停留精巣(停留睾丸)とは?原因・症状・治療・体験談

1. 停留精巣(停留睾丸)はこんな病気

睾丸(精巣)が、おなかの中や股のつけ根の鼠径部にとどまり、外側の袋状の陰嚢に下りてこない病気です。

何らかの原因で睾丸(精巣)が途中で止まった状態で、痛いなどの自覚症状はありません。

停留精巣(停留睾丸)のまま大人になると、不妊の原因にもつながります。

ほかには鼠径ヘルニアや陰嚢水腫を合併する子どももいます。

2. 停留精巣(停留睾丸)の原因

停留精巣(停留睾丸)が起こる原因は?

胎内にいるとき男性ホルモンの作用に、何らかの影響が出ることがわかっています。

しかし、詳しい原因は今のところはっきりとしていません。

停留精巣(停留睾丸)が起こる確率は?

生まれたばかりの赤ちゃんで、3〜5%の割合で起こります。

また、早産の赤ちゃんの場合、約50%の確率で停留精巣(停留睾丸)が起こります。

しかし、多くの場合、生後6ヶ月になると、自然と睾丸が陰嚢に降ります。

1才になると、停留精巣(停留睾丸)の割合は、1%と大幅に少なくなります。

そのため、生後6ヶ月までは、経過観察で様子を見ます。

なぜ睾丸は外側の袋状の陰嚢に入るの?

睾丸の中で精子を作りますが、体温よりも2〜3度低くないと、うまく作れないためです。

つまり、冷却効果のために睾丸は外側の袋状の陰嚢に入ります。

そのため、体内に睾丸が入ったまま大人になると、不妊を引き起こします。

不妊率は50%といわれています。

睾丸が片側だけ降りないケースもあるの?

片側だけ降りないケースも実際にあります。

睾丸は体内に入ったままなの?

移動性精巣の場合、状況により睾丸が移動します。

股のつけ根の鼠径部と陰嚢を、行き来することがあります。

停留精巣(停留睾丸)か移動性精巣かの判断は、病院の先生が行います。

3. 停留精巣(停留睾丸)の症状

おもな症状としては下記があります。

陰嚢がしぼんでいる

片方に停留精巣(停留睾丸)を起こしていると、片側の陰嚢がしぼんでいます。

両方の場合には、陰嚢全体がしぼんでいます。

陰嚢を触ってもしこりを感じない

陰嚢を触ると、丸くて柔らかい感触があります。

寒いときや泣いたときは、一時的に睾丸が上に上がってしまうことがあります。

おふろ上がりで温まっているとき、機嫌のいいときに、確認しましょう。

痛みは感じるの?

停留精巣(停留睾丸)の場合、痛みを感じることはありません。

4. 停留精巣(停留睾丸)の合併症

停留精巣(停留睾丸)は生後6ヶ月を過ぎれば、睾丸は自然と陰嚢に降りてきます。

停留精巣(停留睾丸)の状態を放置すると、下記のような合併症があらわれます。

鼠径ヘルニア

別名では脱腸と呼びます。

睾丸の部分に腸の一部が入り込んでしまう症状です。

陰嚢水腫

本来睾丸が入る部分に水が入ってしまう症状です。

精巣腫瘍

精巣に発症する、がんのことです。

発症確率は1万人に1人と少ないのが特徴です。

しかし、停留精巣(停留睾丸)の場合には、精巣腫瘍になる確率は40倍高くなるといわれています。

不妊

大人になってからの不妊率が、50%と非常に高くなります。

5. 停留精巣(停留睾丸)の治療&ホームケア

停留精巣(停留睾丸)は、泌尿器科で診てもらうことができます。

治療に関しては、下記になります。

経過観察

停留精巣(停留睾丸)は、生後6ヶ月前後で自然に治る場合がほとんどです。

生後6ヶ月前後を目安に、しばらくの間、経過観察を行います。

手術

生後6ヶ月〜2才までに行います。

腹腔鏡を使用して、睾丸を陰嚢まで降ろして固定する手術を行います。

手術は1時間以内に終わり、3〜4日程度の入院で済みます。

手術当日は食欲がない、嘔吐することもありますが、2日以内に元気になります。

治療後のホームケア

経過観察の場合、定期的に診察を受けて、睾丸の位置を確認してもらいましょう。

手術した場合には三輪車など、股に負担がかけるようなことは、しばらく控えましょう。

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6. 先輩ママの「うちの子の停留精巣(停留睾丸)体験談」

静岡県・1才4ヵ月の男の子・あゆママより

左の睾丸が上に上がっていることを10ヵ月健診のときに指摘されました。

おふろに入っているときでも触れないなら手術が必要かもしれないと言われました。

おふろでは睾丸は下りてきているので手術はしなくてもいいのかな・・・。

ただ、普段は触ってもわからないことのほうが多いので、大人になって生殖機能にトラブルが出ないかが気がかりです。

引用元:片方の睾丸が下りていないので経過を見ています

千葉県・3才5ヵ月の男の子・つうちゃんママより

1才半健診で、先生に右側の睾丸が下りてきていないと言われました。

停留精巣という病気も知らなかったので、そういえばタマタマが触れないことがあるな、というぐらいにしか思っていませんでした。

小児外科のある病院で検査して、この年齢では自然に下りてくるのは難しいという判断だったので、1才9ヵ月のときに手術しました。

全身麻酔で、1時間ほどの手術で、翌日からは元気に動き回っていました。

傷口はしばらくは引きつれた感じでしたが、今は気になりません。

引用元:自然治癒が困難だったので停留精巣の手術をしました