赤ちゃんの点頭てんかんとは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 点頭てんかんってどんな病気?

点頭てんかんは、生後3ヵ月~1才の赤ちゃんに発症するてんかんです。

生後5~6か月での発症が最も多く、まれに2才を過ぎてから発症することもあります。

点頭てんかんの発作は、両手をバンザイするように上げながら、頭がカクンと垂れてお辞儀をするような動作(点頭)を何回も繰り返します。

発作の動きが赤ちゃんの原始反射の一つ、モロー反射(びくっと動く)に似ているため、一般的なてんかんに比べると見分けるは難しいとされています。

発作の特徴

点頭てんかんは発作を起こしても、意識を失うことはありません。

発作は5~10秒ごとに1度の間隔で、数十回くり返すことがあります。

このように発作をくり返すことを「シリーズ形成」と呼びます。

シリーズ形成は一日に数回から数十回くり返されることもあります。

また発作前後に無表情になる、不機嫌になり突然泣き出すことがあります。

少しでもおかしいなと感じたら

点頭てんかんは、発症すると発達の遅れをともなう病気です。

早く発見して早く治療ができれば、発達の遅れを食い止める、もしくは進行を遅らせることができます。

子どもの様子が少しでもおかしいと感じたら、早めに小児科か神経内科を受診しましょう。

2. 点頭てんかんの原因

点頭てんかんの原因は、大きく分けて2つあります。

症候性例

原因が分かっているタイプです。

先天性脳奇形や新生児頭蓋内出血、出産時の低酸素性虚血性脳症、ダウン症、髄膜炎、頭部外傷などが原因となります。

特発例

発達に問題がなかった子どもが点頭てんかんを発症すると、検査でも原因を見つけることは難しいです。

原因は不明でも、早く発見して治療をすると、知能を損なうことなく完治する可能性があります。

3. 点頭てんかんの症状

1. 首をカクンとさせる発作がある

首をカクンとさせ、両手を上に持ち上げるような強ばった動作を、数分間に何回も繰り返します。

このような動作をシリーズ形成と言い、1日に何回も繰り返すのが特徴です。

発作を起こしていても、意識を失うことはありません。

2. 発達の退行

発作を起こすと、精神的・運動能力の面で変化が見られます。

例えば笑えるようになったのに笑わなくなった、お座りができていたのに座れなくなったなど、発達面での退行がみられます。

4. 点頭てんかんの診断

病院では、どのような発作が出たのかをきちんと伝えることが大切です。

発作が起きている様子をビデオに撮影しておくと、医者はすぐに診断ができます。

脳波検査をして、ヒプスアリスミアという特有の脳波が出ると、点頭てんかんと診断をされます。

CT検査やMRI検査では、脳に奇形などの異常があるかを確認します。

5. 点頭てんかんの治療

点頭てんかんと診断されたら、抗てんかん薬やビタミンB6を投与する治療がはじまります。

抗てんかん薬で効果が出ないときは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)療法がおこなわれます。

症候例では発作をコントロールすることが難しいケースもあります。

年齢が進むと、てんかんの一種であるレノックス・ガストー症候群に病状が変わることがあります。

1. 抗てんかん薬

特殊な脳波が見られなくなるまで抗てんかん薬を飲ませます。

2. ACTH療法

抗てんかん薬では、発作のコントロールが難しい場合に行います。

入院して、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を注射します。

約70%に発作コントロールの効果があるとされていますが、副作用で感染症、高血圧、脳萎縮などがみられることがあるので注意が必要です。

発作を抑えることができたら、その後は抗てんかん薬を口から飲みます。

6. ホームケアの注意点

抗てんかん薬は必ず飲ませる

抗てんかん薬は、指定された時間にきちんと飲むことで、てんかんを抑えることができます。

大人と違い、赤ちゃんに薬を飲ませるのはとても大変なことです。

しかし内服をやめてしまうと、発作を繰り返してしまいますから、必ず医者の指示に従って内服を続けてください。

内服を続けても発作が出る場合は、薬のコントロールがうまくいっていませんので、早めに医師へ相談をしてください。

7. 先輩ママの「うちの子の点頭てんかん体験談」

東京都・2才5ヵ月の男の子・ひまわりママちゃんより

子どもが生後2か月になったばかりの夜中のことでした。

ふと見ると、カクカクと頭を動かし、手を挙げる動きをしていました。

最初はモロー反射だと思い微笑ましく見ていましたが、同じ動きが翌朝になっても繰り返し続いていました。

これは変だと思い、急いで小児科へ電話しました。

症状を伝えると、てんかんかもしれないので、発作が落ち着いたら受診して下さいと言われて、頭が真っ白になりました。

里帰り中だったので、母に付き添ってもらい小児科へ。

診察中にも、同じ動きを繰り返すわが子。

脳波を検査して、点頭てんかんの特徴である脳波が出ていますと、医師より説明がありました。

てんかんと聞いて、一瞬パニックになりましたが、きちんと病気についての説明を受けました。

CTやMRIなどの検査をしましたが、わが子は異常の見つからない特発例と診断されました。

抗てんかん薬を、毎日飲ませるのはとても大変でした。

薬を飲み始めてからは発作が出ることはなくなり、落ち着いた生活を送っています。

このまま治療がスムーズに進むことを、ただ祈るばかりです。

引用元:わが子が点頭てんかんになりました

参考:病院で処方される薬