赤ちゃんのてんかんとは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. てんかんってどんな病気?

てんかんは脳の病気

てんかんとは大脳の神経細胞(ニューロン)に突然発生する、過剰な反射(電気的な興奮)によって、けいれんや意識障害などの発作を引き起こす病気です。

てんかん発作による症状は、過剰な反射が脳のどこの部分に発生するかによっても異なります。

発作の種類

欠神発作

短時間で意識消失が起こります。

強直発作

手足が強く突っ張り、体を硬くする症状がみられます。

間代発作

手足をガクガクと、曲げ伸ばしをする。いわゆる、けいれんと呼ばれる症状です。

ミオクロニー発作

手足もしくは全身が、一瞬ビクッとなる症状です。

複雑部分発作

特殊な行動、感情の変化など、色々な症状がみられます。

てんかんの発作といっても、症状は様々です。

発作によるてんかんの診断について

そのためてんかんと診断するには、1度だけの発作では診断ができません。

同じ発作を繰り返すことで、脳波などの計測をして、てんかんと診断ができます

発作の症状は、人によって異なりますが、一度出た症状が大きく変化することはありません。

てんかんを発症しやすい人とは

てんかんを持つ人は100人に約1人と、決して珍しい病気ではありません。

特に発症しやすい割合は3歳以下の乳幼児が最も多く、次に多いのは高齢者です。

幼少時代から成人の間は少なくなり、高齢になると再び発症しやすくなります。

2. 赤ちゃんのてんかんの原因

乳幼児期に多いてんかんは、出産時の脳への損傷、先天性代謝異常、先天性奇形が原因で起こる症候性てんかんが多いです。

小児期に多いてんかんでは、原因が見つからない特発性てんかんが多いです。

3. 赤ちゃんのてんかんの症状

症候性てんかん

点頭てんかん

全身の緊張が高まり、頭が上がる・両手を振り上げる・両足を曲げる動作が伴います。

レノックス・ガストー症候群

幼児期から小児期のみに発症します。

てんかん発作が何種類も発症し、治りにくいだけでなく、知的障害も出現します。

特発性てんかん

中心・側頭部に棘波(てんかんに特有な脳波の波形)を持つ良性小児てんかん

生後18か月~13歳頃に発症します。

寝ると顔面の半分にけいれん、口の周りの異常知覚、ほほの収縮、よだれが異常に出るなどの症状が見られます。

思春期までには発作がおさまり、再発することはほとんどありません。

乳児重症ミオクロニーてんかん

発症は主に生後4か月~10か月に多くみられます。

最初に片側のみに、けいれんの症状が出現します。

発熱時にけいれんを起こすことが多いので、熱性けいれんと間違われやすいです。

徐々に熱がない時もけいれんを起こすようになり、1歳前後からは運動機能・精神などに、停滞や遅滞がみられるようになります。

4. てんかんの治療

正しい知識と信頼できるお医者さんを

てんかんの治療は、病気に対する正しい知識をきちんと知ることです。

特に幼少期の治療は、保護者と医者の間できちんとした信頼関係が成り立たないと、治療がスムーズに進まなくなることもあります。

治療期間が長いので、不安や疑問を気軽に話せる医者を見つけることも大切です。

てんかんの発作は薬でコントロールできる

薬の効果

てんかんは、突然けいれんを起こしたり意識を失うイメージが強いので、日常生活を送れないと思う人も多いです。

しかし、発作は、薬を使うことで約70%はコントロールすることができるといわれています。

症状によって異なりますが、基本的には毎日抗てんかん薬を飲みます。

普通の子と同じ日常生活の可否

内服を続けることで、通園通学・運動会・遠足なども普通に行うことができます。

小さい子どもの場合は、薬を飲めるようになるまで大変ですが、頑張って飲ませることが大切です。

薬についての注意点

必ず医者の指示通りの服用を

薬は長期間、続けて飲むことになります。

きちんと内服を続けることで発作を抑えられているので、発作がなくなったからといって、薬を急に中止するのはやめましょう

薬の調整は発作のない状態が2~4年以上続いてからとなります。

普段の様子だけでなく、脳波検査の結果も参考にして、医者の判断で薬を減らしていきます。

副作用について

抗てんかん薬は眠けや、フラフラするなどの副作用が出ることもあります。

副作用が強い時などは、薬を飲んだときの様子をよく見て主治医に相談をして下さい。

長期間薬を使用しますから、定期的に肝機能などを検査することも大切なポイントとなります。

5. てんかんのホームケア

てんかん発作の予防

発作の原因

てんかん発作を起こす原因は偶発的が80%、誘発が20%、反射的に起こるのは1%と言われています。

発作を引き起こしてしまう原因には、刺激や心身のストレスなどが挙げられます。

具体的には、精神的な緊張・睡眠不足・発熱なども含まれます。

てんかん発作を予防するには、こういった原因となる刺激を減らすことが、最も重要なのです。

発作の予防方法

早寝早起きなど規則正しい生活をするだけでなく、精神的なストレスを減らすようにします。

また3食バランスの取れた食生活をきちんとすることも大切です。

医者から特別制限されない限りは、運動なども大丈夫です。

てんかんだからといって、遊びを制限せず、外で体を動かすこともストレス解消に繋がります。

成長に応じた対応

発作の原因は成長に応じて変化する

てんかんの発作の原因は、幼児期では発熱・入浴・感染症などが挙げられます。

しかし、学童期では、睡眠不足・ストレス・疲労・精神的な興奮によって発作が起こります。

思春期になると、思春期特有のストレス、月経、ホルモンバランスの変化も発作の原因になります。

周囲に正しい理解を得よう

乳幼児期は生活による刺激が原因となりますが、大きくなるにつれて、自分を取り巻く環境が刺激となる場合があります。

自分だけでなく家族や友人、教師など多くの人に症状を理解してもらいましょう。

発作を起こしてしまった場合に備えて、てんかんに対する対処法も一緒に伝えておくと安心です。

発作を起こした時の対処法

まずは落ち着いて、発作の様子を確認します。

目の前で突然人が倒れて、けいれんを起こしていたら誰もが焦ると思います。

しかし、けいれんや発作そのものでは命にかかわる重大な問題は起こりません。

以前は発作を起こすと、舌を噛んでしまうと言われていましたが、そういった心配もありません。

逆に口に何かを噛ませてしまうと、窒息やケガなどの原因になってしまうのでやめましょう。

発作だけなら、救急車を呼ぶ必要もありません。

てんかん発作は自然におさまる

発作は数秒でおさまるものもあれば、数分と長く発作が続く場合もあります。

どんなに長い発作も、ほとんどは自然におさまります。

周囲の安全確保を忘れずに行い、経過を見守ります。

発作がおさまっても、すぐに水や薬を飲ませるのは、窒息の危険があるのでやめましょう。

6. 先輩ママの「うちの子のてんかん体験談」

千葉県・1才9ヵ月の男の子・ぷくぷくほっぺちゃんのママより

5ヵ月のときに、初めてのけいれんを起こしました。

一点を見つめ、両手はピクピク同じ動き。

時間にすれば約1分の発作でしたが、初めてのことにびっくりしました。

熱のない発作で、受診したら、様子を見ましょうと帰宅。

結局は9ヵ月までに3回発作を起こしたため、脳波検査をしました。

現在は毎日2回、薬を飲んでいます。

子どもなので飲みたがらないときもあるので、苦労もあります。

飲む時間も小さい時は、寝ている時間もあるとずれてしまうのも大変でした。

現在はうまくコントロールできていて、発作を起こすこともありません。

引用元:良性乳児性けいれんで薬を続けています

参考:病院で処方される薬