赤ちゃんの風邪とは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. 風邪ってどんな病気?

風邪(感冒)は、ウイルスが鼻やのどに感染して起こる急性炎症の総称です。

風邪の原因となるおもなウイルス

風邪の原因となるウイルスは、非常に種類が多いです。

  • ライノウイルス
  • コロナウイルス
  • RSウイルス ほか

赤ちゃん・子どもは風邪をひきやすい

一度感染したウイルスに対しては、抗体が作られます。

しかし初めて感染するウイルスには抗体がなく、感染すると再び発症してしまいます。

子どもはウイルスへの感染経験が浅く抗体が少ないため、風邪をひきやすいのです。

風邪ウイルスにかかっている期間

ウイルスの潜伏期間

ウイルスの種類によって違いがありますが、通常の風邪の潜伏期間は1~5日ほどです。

感染期間

体内でウイルスが増殖すると、さまざまな症状が現れます。

通常の風邪であれば、たいてい1週間~10日ほどでおさまります。

感染拡大のおそれのある期間

体内のウイルスの数がまだ少ない潜伏期間でも、くしゃみなどで感染を拡げることがあります。

ウイルスが完全に体内からなくなって症状がおさまるまでは、人にうつす危険があります。

発症しなくても、うつしてしまうことがある

ウイルスに感染しても、抵抗力が十分にあれば発症しないこともあります。

ただし、発症しなくても感染を拡げるおそれがあるので、家族や周囲にうつさないためにも手洗いうがいは欠かせません。

2. 風邪のおもな症状

鼻水・鼻づまり

鼻水

鼻水は、鼻の粘膜に感染したウイルスへの防御反応です。

初期は透明で水っぽい鼻水、時間が経つと白・黄色で粘度が高い鼻水が出ます。

ウイルスが再び増殖した場合、鼻水が緑っぽくなることがあります。

鼻づまり

鼻の毛細血管が広がり、鼻粘膜が腫れることで起こります。

赤ちゃんの鼻腔は大人より狭く敏感なため、少しの刺激で鼻づまりを起こします。

鼻水・鼻づまりによる影響

赤ちゃんは自分で鼻をかめないので、さまざまな影響が出ます。

  • ミルク・母乳が飲みにくくなる
  • 眠りが浅くなる
  • 機嫌が悪くなる
  • 酸欠状態になる

くしゃみ

鼻水と同様、鼻の粘膜に感染したウイルスへの防御反応です。

せき・たん

気管・気管支に感染したウイルスへの防御反応です。

コンコンと乾いたせきや、ゴホゴホとたんがからんだせきが出ます。

発熱

風邪の原因ウイルスの多くは、高温の環境を嫌います。

体温を上げることでウイルスの増殖を抑え、免疫機能を高める効果があります。

嘔吐・下痢など

ウイルスの種類によっては、嘔吐・下痢などの消化器症状が出ることがあります。

3. 風邪のおもな合併症

「風邪は万病の元」といわれるように、さまざまな合併症を引き起こすことがあります。

抵抗力が弱い赤ちゃんは、合併症に注意しましょう。

気管支炎・肺炎

気管支や肺にウイルスが感染して起こります。

気管支炎になると、激しいせきや下痢・嘔吐などをともないます。

肺炎ではさらに高熱や呼吸困難などが起こり、重症化すると命にかかわることもあります。

中耳炎

中耳(鼓膜の奥)にウイルスが感染すると、中耳炎になることがあります。

耳の痛み・耳だれ・発熱などの症状が起こります。

髄膜炎・脳炎

髄膜や脳にウイルスが感染して起こります。

高熱・激しい頭痛・嘔吐・大泉門の膨張などをともないます。

心膜炎・心筋炎

心膜・心筋にウイルスが感染して起こります。

まず首リンパの張れ・発熱・頭痛などが起こり、症状が進むと動悸・息切れが起こります。

4. 受診のめやす

赤ちゃんは風邪を引きやすく、病院へ行くタイミングがわかりにくいものです。

受診のおおまかなめやすは、以下のとおりです。

  • 39℃以上の発熱(3カ月未満なら38℃以上)
  • せき・鼻水などが3日以上続く
  • 何度も嘔吐し、ぐったりしている
  • 日常生活に支障が出ている(食欲不振・眠りが浅い・ずっと機嫌が悪いなど)

一度受診した後でも、体調が急変した場合は再受診しましょう。

判断しづらい場合は、問い合わせてみる

パパ・ママが判断しづらい場合は、まず病院に問い合わせてみましょう。

夜間・休日などの場合は、小児救急電話相談事業(#8000)を活用しましょう。

5. 病院での治療法

風邪そのものを治す特効薬はないので、各症状を抑える対症療法で治療します。

普通の風邪の場合、たいてい1週間前後で自然に治ります。

抗ヒスタミン薬

くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどを抑える薬です。

鎖咳去痰薬

せき・たんを抑える薬です。

解熱鎮痛薬

高熱で食事や睡眠に支障が出る場合は、解熱鎮痛薬を使用します。

軽い発熱であれば、薬を使わず自然に下がるのを待ちます。

点滴治療

高熱や食欲不振が原因で、脱水症状になることがあります。

脱水症状が強い場合、点滴で水分と栄養を補給します。

6. 市販薬と病院の薬はどちらが効く?

市販薬(OTC薬)

ドラッグストアなどで買える市販薬は、さまざまな症状に効くよう作られています。

ただし、その分効き目はやや弱めです。

病院の薬(処方薬)

病院では、患者ひとりひとりの症状や体質にあわせた薬が処方されます。

しばしば2種類以上の薬を使わなければなりませんが、その分効き目は強いです。

少しでも不安な場合は病院へ

ごく初期の風邪なら、暖かくして十分休養するだけで良くなることも多いです。

しかし子どもは体力が低いので、症状が長引いたり合併症になったりするリスクも高いです。

少しでも不安な場合は、病院へ行くことをおすすめします。

7. 風邪のホームケア

自宅で安静にする

無理な外出は控え、自宅で安静にして体力を回復させます。

抵抗力をつけるため、栄養と睡眠をしっかりとらせましょう。

こまめな水分補給

汗などで失われた水分を補い、たんを切れやすくする効果があります。

一度にたくさん飲ませるより、何回かに分けて少しずつ飲ませましょう。

室温・湿度設定

室温は18~20℃(夏は25~27℃)、湿度は50~60%前後に保ちましょう。

加湿器がない場合は、濡れたタオルなどを室内に干すのも効果的です。

無理に汗をかかせない

無理に汗をかくことで、熱を下げようとする人がいます。

しかし、体力の弱い赤ちゃんに無理やり汗をかかせてはいけません。

赤ちゃんの場合はさらに熱が上がったり、脱水症状になったりするおそれがあります。

熱が上がるまでは、暖かくする

赤ちゃんが寒がっているときや手足が冷たいときは、熱が上がっている途中です。

部屋を暖かくして、衣類や布団で保温しましょう。

熱が上がりきったら、涼しくする

赤ちゃんの体がほてったり布団を嫌がったりするなら、熱が上がりきったサインです。

薄着にして布団の枚数を減らし、熱を逃がしましょう。

汗をかいたままにすると冷えすぎるので、こまめに着替えさせましょう。

鼻水・鼻づまりのケア

自分で鼻をかめない赤ちゃんにとって、鼻水・鼻づまりは大変なストレスです。

鼻水が耳に流れると中耳炎の原因になるので、こまめにケアしましょう。

鼻水が多い場合

鼻水吸引機で鼻水を吸い取ると、いくぶん呼吸しやすくなるでしょう。

赤ちゃんの鼻に直接口をつけて吸う方法もありますが、感染予防のためには吸引機がおすすめです。

鼻水が固まっている場合

鼻の中で鼻水が固まっているときは、こよりを鼻に入れてくしゃみをさせましょう。

かたまりが鼻の出口からすぐのところにある場合は、ベビーピンセットで取るのもよいでしょう。

いずれの場合も、あまり奥まで刺激しないよう注意しましょう。

鼻水の拭き取り方

普通のティッシュなどでこすると、皮膚を傷つけるおそれがあります。

赤ちゃん用ウエットティッシュなどで、やさしく当てるように拭き取りましょう。

粘り気のある鼻水は、綿棒などでやさしくからめ取りましょう。

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8. 先輩ママの「うちの子の風邪体験談」

神奈川県・2才8ヵ月の男の子・ぶるみるより

1才3ヵ月のときに、38・2度の発熱、せき、鼻水、痰、下痢、いかにも風邪ですという症状で、お医者さんへ。

風邪薬の混合シロップ(メプチン・ムコサール・アスベリン散・ペリアクチン散)と整腸剤、解熱剤が出されました。

熱があるときはおふろはやめて安静に、熱が下がればおふろOKと言われました。

風邪とはいえ、初めての発熱だったので少しあせったのですが、本人はいたって元気で、安静も何もありません。

結局熱は1日で治まり、4日ほどで回復しました。

引用元:夏風邪で初めての発熱。親はあせったけど、本人は活発でした

神奈川県・2才7ヵ月の女の子・まきこママより

3ヵ月になったばかりだというのに、せきと鼻水が出るように。

夜中に38.7度まで熱が上がっだので、ひどくなる前に受診したほうがいいだろうと思って、すぐに病院に行きました。

お医者さんにも「月齢が低いから、すぐ受診してよかった」と言われ、粉薬を出されました。

帰宅した午後には平熱に戻りましたが、症状には気をつけるようにしていました。

ひどくならずに済んで、ホッ。

引用元:3ヵ月で風邪をひいたのでドキドキ。すぐによくなってよかった

東京都・1才10ヵ月の女の子・るかりおママより

夏の暑い夕方に、いきなり発熱。

6ヵ月だったので、そろそろ病気もあるだろうとは思っていました。

それほど高熱ではなかっだけれど、念のため夜間診療へ。

薬は処方されず様子を見てとのことでした。

ぐったりしていなかったので、わきのしたを冷やして、おっぱい以外に麦茶や乳幼児用イオン飲料をこまめに飲ませていました。

熱が出ている間は機嫌が悪かっだけれど、2日後には笑顔が出るようになって一安心。

引用元:初めての発熱だったけど水分補給に気をつけて乗りきる

参考:病院で処方される薬