凍結胚移植と凍結胚盤胞移植ってどう違うの?

1. そもそも凍結胚移植とは

体外受精によってできた胚をいったん凍結させ、融解・追加培養してから子宮に移植するのが凍結胚移植です。

状態のよい胚が複数個できた場合、余った分を凍結保存しておくことができます。

また、最初からすべての胚を凍結保存することも少なくありません。

新鮮胚移植より着床率が高い

採卵時に使う排卵誘発剤は、子宮・卵巣にダメージを与えてしまいます。

採卵後すぐに移植を行う新鮮胚移植では、ダメージが残ったままの子宮に胚を移植することになります。

一方、凍結胚移植では採卵後少なくとも1サイクルは子宮を休ませることができます。

子宮の状態がよいときに合わせて胚を融解・移植できるので、新鮮胚移植に比べて着床率がやや高くなるのです。

凍結しても胚の質は変わらない?

現在の日本では、液体窒素を使って急速凍結を行う「ガラス化凍結法」が主流となっています。

この方法では、胚の質をほとんど損なわずに凍結・融解することができます。

ただし、胚そのものの質が良くないと凍結・融解時にダメージを受けてしまうことがあります。

胚はいつまで凍結保存できる?

凍結した胚は、理論上は何年でも品質を保ったまま凍結保存することができます。

ただし凍結保存には費用がかかるので、一定期間ごとに更新手続きと更新料の支払いが必要です。

また、以下の条件のいずれかにあてはまると凍結胚は破棄されます。

  • 夫婦から「胚を破棄してもよい」と意思表示があった
  • 夫婦が離婚した、または一方が死亡した
  • 妻が妊娠可能年齢を超えた(閉経した)

2. 凍結胚移植(凍結分割胚移植)とは

単に「凍結胚移植」と言う場合、「凍結分割胚移植」を指すことが多いようです。

分割胚は、4~8つに細胞分裂した初期胚のことです。

受精後約2日間培養すると4分割胚、約3日間で8分割胚まで成長します。

凍結胚移植のメリット

よりストレスの少ない環境で胚が育つ

子宮と違う環境下に置かれることは、胚にとって少なからずストレスとなります。

早いタイミングで子宮に戻す凍結胚移植の場合、より自然に近い環境で胚盤胞まで育てることができます。

凍結胚盤胞移植より費用が安い

培養日数が短い分手間が少なく、凍結胚盤胞移植に比べて費用がやや安くなります。

凍結胚移植のデメリット

染色体異常の有無を確認しづらい

分割胚の段階では、染色体異常の有無を確認する方法がありません。

そのため、染色体異常のある胚を移植してしまう確率が上がります。

胚盤胞移植に比べて着床率がやや低い

胚盤胞移植に比べて胚の成長が進んでおらず、胚の質が不安定です。

また染色体異常の確率も高めなので、胚盤胞移植に比べて着床率がやや低くなります。

多胎妊娠のリスクがやや高い

1回の移植で子宮に戻す胚の数は、原則として1個となっています。

ただし、着床率を上げるために複数の胚を子宮に戻す場合があります。

複数個移植した胚がすべて着床・妊娠成立した場合、ハイリスクな多胎妊娠となります。

3. 凍結胚盤胞移植とは

基本的な流れは凍結胚移植と同じですが、分割胚より育った胚盤胞を使用します。

胚盤胞を使う場合、培養日数は受精後約5~6日となります。

また、融解後の凍結分割胚を追加培養して胚盤胞まで育てることもあります。

凍結胚盤胞移植のメリット

着床率が高い

分割胚より成長が進んでいるため胚の質が安定しており、着床率がやや高くなります。

子宮外妊娠のリスクが低い

分割胚を移植すると一旦卵管へ入って胚盤胞となり、その後子宮へ戻って着床するという説(子宮回帰説)があります。

その場合、万が一卵管で着床してしまうと子宮外妊娠となってしまいます。

一方、胚盤胞まで育っていると卵管へ入る前に着床します。

そのため、子宮外妊娠のリスクが下がるのです。

凍結胚盤胞移植のデメリット

うまく育たない胚が多い

胚盤胞になる前に成長が止まってしまい、破棄せざるを得ないケースが少なくありません。

胚の質にもよりますが、体外受精で胚盤胞まで育つ確率は約50%と言われています。

培養日数が長い分、費用がやや高め

分割胚移植より培養に手間がかかる分、費用も高くなります。

実施している病院が少ない

凍結胚盤胞移植には、凍結胚移植よりも高い技術力が必要になります。

そのため、病院によっては凍結胚盤胞移植を実施していないこともあります。

4. 凍結胚移植と凍結胚盤胞移植、どっちがいいの?

現在の不妊治療技術では、凍結胚盤胞移植がもっとも妊娠率が高いと言われています。

しかし、凍結胚盤胞移植には胚が育たずキャンセルになりやすい・費用がかかるなどのデメリットもあります。

凍結胚移植・凍結胚盤胞移植のどちらが良いかはケースバイケースなので、担当医とよく話し合って決めましょう。

胚盤胞移植より胚移植のほうが向いている場合も

胚盤胞移植をしたくても胚がうまく育たず、なかなか移植に進めない人もいます。

体外での培養環境が合わないと考えられる場合、早い段階で子宮に戻す胚移植も視野に入れてみましょう。

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