人工授精のリスクは?流産・胎児の障害・副作用の可能性は?

1. 人工授精とは?

人工授精の方法

人工授精とは、あらかじめ採取して洗浄などの処置をした精子を、排卵のタイミングに合わせて人工的に子宮内に注入する方法です。

精子の提供者により、「配偶者間人工授精(AIH=Artificial Insemination by Husband)」と「非配偶者間人工授精(AID=Artificial Insemination by Donor)」に区別されています。

人工授精を行う条件

人工授精にチャレンジするためには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 投薬治療が必要なケースも含めて、女性の排卵があること
  • 子宮や膣があること
  • 少なくとも片方の卵管通過性が保たれていること
  • 射精された精液1ml内に1500万個以上の精子がいる、前進運動精子が50%以上または高速直進運動精子が25%以上いること

人工授精がおすすめのケース

人工授精を勧められることが多いのは、以下のケースです。

  • 男性が軽度の不妊であること
  • 男性に勃起障害(ED)があること
  • 女性が頸管粘液分泌不全であること
  • タイミング法を始めて半年から1年を経過しても妊娠に至らないこと
  • 抗精子抗体が弱陽性であること

2. 人工授精には副作用があるの?

人工授精には副作用はない

人工授精は、器具を用いて精子を子宮内に注入する方法なので自然妊娠に近く、副作用はほとんどありません。

人工授精による出血と痛み

ですが、ひとによっては出血や腹痛が見られることはあります。

カテーテル挿入による出血

精子を注入するため、子宮内にカテーテルを挿入した際に、子宮頚管と擦れ、出血が起こることがあります。

また、カテーテル挿入時に痛みや圧迫感を覚えるひともいます。

子宮収縮の痛み

人工授精の際、精液を原液のまま注入する病院もあります。

その場合は、精液内に含まれるプロスタグランジンという成分の働きで子宮収縮が起こり、痛みを感じることがあります。

排卵誘発剤による副作用の可能性

人工授精を行うにあたり、人工的に排卵を起こすことを目的に排卵誘発剤を使う場合、副作用が出る可能性はあります。

多胎妊娠

排卵誘発剤を使うことで複数の卵子が排卵されることがあり、双子以上の多胎妊娠をする可能性があります。

多胎妊娠は、自然妊娠では1%未満ですが、排卵誘発剤を内服すると約5%、注射療法を用いると約20%にあがるといわれています。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、排卵誘発剤によって卵巣が刺激されることで大きく腫れ、重症化すると腹水や胸水がたまる、呼吸困難を起こすという副作用が起こることがあります。

内服薬ではなく、排卵誘発剤を注射した場合に起こることがほとんどです。

子宮内膜が薄くなる

排卵誘発剤を使うことで、子宮内膜が薄くなることがあります。

その場合、受精卵の着床率が下がってしまいます。

子宮頚管粘液の減少

同様に、排卵誘発剤を使うことで、子宮頚管粘液が減ってしまうことがあります。

その場合、精子が子宮までたどり着くのが難しくなり、受精率が下がることがあります。

感染症による副作用の可能性

ごくまれではありますが、人工授精を行った器具に菌が付着していることで、感染症にかかるケースもあります。

人工授精後に体調に異変がみられたときには、すぐに不妊治療を受けた病院に連絡しましょう。

妊娠高血圧症候群を発症する可能性

人工授精で妊娠した場合、妊娠高血圧症候群の発症リスクがあがるといわれています。

その原因の一つに、人工授精では多胎妊娠が多いことがあげられます。

そのため、出産までの体調管理に注意を払う必要があります。

3. 人工授精で流産や胎児の障害が起こる?

人工授精後の流産

人工授精は、自然妊娠だと約3%といわれる妊娠率を、約5%にすることができる方法です。

ですが、精子を人工的に子宮内に注入しているだけで、ほとんど自然妊娠と変わりません。

そのため、人工授精での流産の確率は、自然妊娠と変わらないのです。

流産する確率は母体の年齢によって異なり、30歳未満では10%、35歳以上では25%、40歳以上になると40%以上になります。

人工授精の場合は、何らかの不妊原因があることを考慮しても、流産する確率は30歳未満では約12%、30~34歳で20%弱、35~39歳以上では約25%、40~42歳で約40%、43歳以上では100%近いと考えられます。

人工授精による胎児の障がいの可能性

現在のろこと、人工授精と胎児あるいは出生児の障害の関係について、医学的に証明された研究は発表されていません。

ですが、2012年にオーストラリアの研究チームは、体外受精と顕微授精を用いた不妊治療によって妊娠した女性から障害児が生まれる確率は、自然妊娠より高いと報告したそうです。

体外受精の場合は自然妊娠の1.07倍、顕微授精の場合は1.58倍と報告されていますが、その因果関係が証明されたわけではありません。

まして、人工授精はより自然妊娠に近い方法なので、胎児や出生児に障害が起こる確率やリスクは変わらないと考えられます。

人工授精を行う際に、リスクばかり気にしていると、妊娠する機会を逸する可能性もあります。

お医者さまとよく相談したうえで、積極的にチャレンジしましょう。

マカ・葉酸サプリを超えた、ピニトール配合の妊活サプリ・ベジママとは?

人工授精専門の病院を
探す・口コミを見る