ピル服用中の生理(消退出血)の痛みは、普通の生理痛よりつらい?

1. ピルってどんな薬?

女性ホルモンが含まれた薬

ピルとは、卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンという、女性ホルモンが含まれた薬のことをいいます。

ピルを服用し、身体を妊娠しているときと同じ状態にすることで、排卵を抑えます。

日本では低用量ピルが主流ですが、市販はされていないので、お医者さまの処方箋が必要になります。

低用量ピルには3種類ある

低用量ピルは、女性ホルモンの配合比率により、3種類に分かれます。

1相性

1相性とは、薬に含まれているホルモンの量がずっと変わらない薬のことをいいます。

2相性

2相性とは、薬を服用する後半になると、黄体ホルモンであるプロゲステロンの量が増えるなど、2段階に変化する薬のことをいいます。

3相性

3相性とは、黄体ホルモンであるプロゲステロンの量が、3段階に変化していく薬のことをいいます。

飲み始める時期

低用量ピルには、生理が始まった日から飲み始めるDAY1タイプや、生理がきて初めての日曜日から飲み始めるSundayタイプがあります。

Sundayタイプは、その後の生理が日曜日にあたらないようになっています。

飲み方にも種類がある

低用量ピルには、1シートが21錠入っている21錠タイプと、28錠入っている28錠タイプがあります。

21錠タイプは、低用量ピルを21日間飲んだ後、7日間は薬の服用をお休みします。

28錠タイプは最後の7錠はプラセボという、薬の成分が入っていない偽薬になっています。

2. ピルの効果とは?

いくつかの効果が得られる

低用量ピルを服用することで、さまざまな効果が得られます。

子宮内膜症の改善

子宮内膜症や子宮筋腫の女性が低用量ピルを服用することで、痛みを軽減したり、経血量を減らす効果がみられます。

月経トラブルの緩和

低用量ピルを正しく服用することで、一定の周期で生理がくるようになるので、月経不順を改善してくれます。

避妊

低用量ピルを服用していると、避妊することができます。

生理前の諸症状の緩和

低用量ピルを服用することで、女性ホルモンの量の変動が少なくなり、血中のホルモン量が安定します。

その結果、女性ホルモンの急激な変動がなくなるので、自律神経が乱れることで起こる月経前症候群(PMS)が緩和されます。

また、低用量ピルの働きにより、子宮内膜の厚みが薄くなるので、経血量が減少する分、貧血も軽く済みます。

3. ピル服用中に生理が起こるしくみ

生理ではなく消退出血が起こる

消退出血とは、卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌が何らかの理由によって減少することで、子宮内膜が剥がれて出血することをいいます。

そもそも子宮内膜は、卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌量が増えると厚くなります。

そして、黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が多いとその状態は維持されますが、減少すると子宮内膜が剥がれ落ちます。

この体外に排出される出血のことを、消退出血というのです。

生理と消退出血の違い

生理も消退出血の一つですが、自然に起こるものと区別するために、ピルの服用といった人為的に起こす出血のことを呼ぶことが多いようです。

低用量ピルの服用を止めると、早ければ翌月には正常な生理周期に戻ります。

4. ピル服用中の生理痛はひどい?

ピル服用中は生理痛が治まるのが一般的

低用量ピルを服用すると、一般的には生理痛が軽減されます。

これは、低用量ピルに含まれている卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンが、子宮内膜の増殖を抑えてくれるからです。

生理中には子宮内膜が増えるのですが、ここにはプロスタグランジンという子宮収縮を促す物質が含まれています。

このプロスタグランジンの分泌が過剰になることで、子宮収縮の痛みが強くなります。

低用量ピルを服用することで、子宮内膜の増殖が抑えられるので、プロスタグランジンの量も減り、生理痛が軽くなるのです。

5. ピルの副作用

副作用が起こることもある

低用量ピルを服用し始めて1~2カ月の間は、吐き気や嘔吐、乳房の張りと痛み、不正出血などの副作用が見られることがあります。

低用量ピルの服用を続けることで、自然と症状が消えることが多いです。

中には症状が治まらない女性もいるので、その場合はお医者さまに相談しましょう。

ピルを飲んではいけない人もいる

女性の中には、ピルの服用ができない、あるいはお医者さまとの相談が必要な人がいます。

  • 35歳以上で喫煙習慣があり、1日15本以上のタバコを吸う人
  • 血栓性静脈炎あるいは肝塞栓の人、または既往のある人
  • 乳がんや子宮体がん、子宮頸がん、子宮筋腫の人、あるは疑いがある人
  • 脳血管や心血管系の異常がある人
  • 肝機能障害の人
  • 高血圧や血栓症、心筋梗塞にかかったことがある人、またはその疑いがある人
  • 糖尿病や高脂血症の人
  • 妊娠またはその可能性がある人
  • 授乳中の人
  • 最近手術をした人、あるいは予定のある人
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