凍結胚移植(凍結保存)とは?流れ・費用・成功確率・妊娠判定の時期

1. 凍結胚移植とは

体外受精によってできた胚(受精卵)を凍結保存し、融解してから子宮内に移植する方法です。

凍結胚移植を行うおもな理由

子宮の状態が着床に適さない

以下のような理由で子宮の状態が良くない場合、新鮮胚移植を行えなくなります。

  • 子宮内膜に十分な厚みがなく、着床できる可能性が低い
  • OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を発症している
  • 新鮮胚移植が原因で妊娠率が下がる・またはOHSS発症などの恐れがある
  • 体調が良くない

この場合できた胚は凍結保存され、子宮の回復を待って移植を行います。

1回の採卵で複数の胚ができた

1回の採卵で状態のよい胚が複数できた場合、余った分を凍結しておきます。

最初の移植で妊娠に至らなければ、次回以降のサイクルで凍結胚を移植します。

はじめから胚の保存を目的としている

さまざまな事情ですぐに妊娠したくない場合、胚を凍結保存しておくことがあります。

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凍結胚移植を行うメリット

1サイクルで採卵~移植までを行う新鮮胚移植と違い、子宮の状態がよいときを選んで移植できます。

胚の移植個数をセーブできるので、多胎妊娠を防ぐことができます。

また一度の採卵で複数回移植できるので、卵巣刺激・採卵による体への負担を減らすことができます。

どうやって胚を凍結するの?

日本国内では、「急速ガラス化法」が多く実施されています。

この凍結方法により細胞へのダメージが最小限に抑えられ、長期保存が可能になっています。

ある程度状態のよい胚が必要

急速ガラス化法で凍結・融解した胚の生存率は、およそ95%と言われています。

ただし、胚のグレードが低いと凍結・融解でダメージを受けやすくなります。

そのため、状態のよい胚ができなければ凍結胚移植そのものを行えなくなります。

2. 凍結胚移植の基本的な流れ

胚をつくるまでの流れは、一般的な体外受精とそれほど変わりません。

卵巣刺激~排卵誘発

体質・予算・スケジュールなどに合わせて、その人に合った方法で行います。

採卵周期の1~2サイクル前からホルモン剤などを投与し、排卵をうながします。

薬を使用せず、自然な排卵を待つ方法もあります。

採卵・採精

採卵

卵胞の状態が良ければ、採卵を行います。

膣壁から専用の針を刺し、1~10個の卵子を採取します。

体質や卵巣刺激方法によって、一度に採卵できる数は異なります。

採精

採卵日当日、病院の採精室で精液を採取します。

当日の朝に、自宅で採取した精液を病院へ持ち込む場合もあります。

受精・培養

状態の良い卵子と精子を選び、シャーレの中で受精させます。

その後数日間培養させて、胚をつくります。

胚をどの段階まで培養するかは、病院の方針や胚の状態などによってさまざまです。

凍結

胚を急速凍結し、移植する時まで保管しておきます。

未受精卵凍結

以下のような事情があれば、受精する前の卵子のみを凍結保存することができます。

ただし、すべての病院で実施しているわけではありません。

  • 何らかの事情で採精できなかった
  • 将来の出産に備えて、少しでも若い卵子を保存したい
  • 放射線治療などの影響で、将来自然排卵・採卵できなくなる恐れがある

ホルモン療法

子宮の状態を整えるため、注射・内服薬などでホルモン療法を行います。

多くの場合、移植日の3日~数週間前から行われます。

融解・移植

融解した胚を数時間~数日間追加培養し、その後子宮に移植します。

専用カテーテルで胚を子宮内膜の表面に置くだけなので、痛みはほとんどありません。

着床率を上げるため、移植後もホルモン療法を続けることが多いです。

妊娠判定

凍結胚移植の場合、移植後3~5日目ごろから着床が始まります。

より正確に判定するため、移植後2週間待ってから妊娠判定を行います。

あまり早い段階でフライング検査すると、ホルモン剤の影響で正しく判定できない場合があります。

3. 凍結胚移植の成功率

厚生労働省によると、平成22年度に行われた凍結胚移植の成功率(胚移植から出生に至った確率)は約22%となっています。

成功率約16%の新鮮胚移植と比べると、やや高いことがわかりますね。

ただし、年齢・体質・胚の状態や成長段階によって個人差が大きいです。

4. 凍結胚移植にかかる費用のめやす

1回の採卵で複数の胚ができる凍結胚移植では、排卵誘発・採卵の回数を抑えることができます。

その代わり、胚の凍結・融解技術料(約8~10万円)や保管料(1年ごとに1~3万円)などが必要になります。

1回の凍結胚移植でも最低10~20万円、凍結胚の個数・保管期間・移植回数によってはさらに高額になるでしょう。

さまざまな助成金制度

不妊治療の多くは健康保険適用外となりますが、さまざまな助成金制度を利用できます。

経済的負担を減らすため、助成金制度を活用しましょう。

不妊に悩む方への特定治療支援事業

凍結胚移植を含む体外受精は、特定不妊治療として認められます。

以下の条件を満たす場合、国から助成金を受け取ることができます。

  • 特定不妊治療以外の方法で妊娠できる見込みがない(もしくはほとんどない)夫婦
  • 前年度の夫婦合計の所得が730万円未満
  • 治療開始時点で妻が43歳未満
  • 国が定める医療機関で治療している
受給できる回数・金額は?

女性が40歳未満なら6回、40歳以上43歳未満なら3回まで受給できます。

  • 初回の治療…30万円まで
  • 2回目以降の治療…15万円まで
  • 採卵せず凍結胚移植のみを行う場合など…7万5000円

自治体の助成制度

地方自治体の多くは、不妊治療に対して独自の助成制度を実施しています。

助成金額・内容はまちまちなので、お住まいの自治体のHPなどで確認しましょう。

医療費控除

その年に高額の医療費を支払った場合、確定申告時に申請すると所得税などが軽減されます。

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