妊婦が淋病にかかっても大丈夫?お腹の赤ちゃんへの影響は?

1. 妊婦が淋病にかかったらどうなる?

淋病は、性器クラミジア感染症やトリコモナスなどと同じく、主に性交渉によって感染する性感染症のひとつです。

男性が感染すると、比較的症状が出やすいですが、女性の場合は症状を感じにくく、知らないうちに悪化してしまっていることもあります。

妊婦が淋病に感染すると、母体や胎児に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

淋病の検査は妊娠初期におこなわれますが、妊娠中は免疫力が低下しているため、感染しやすくなっており注意が必要です。

今回は、妊婦が淋病にかかった場合の影響や治療法などについてまとめました。

2. 淋病の原因や感染経路、症状は?

はじめに、淋病の原因や感染経路、主な症状についてみていきましょう。

淋病の原因は?

淋病は、淋菌とよばれる菌に感染することで発症します。

淋菌は非常に弱い菌で、ヒトの粘膜などから離れると、数時間後に死滅すると言われています。

淋病の感染経路は?

ヒトの粘膜などに感染する

淋菌は、ヒトの粘膜に感染、増殖する菌です。

粘膜は尿道や肛門、膣内や口腔内、喉や目など人体のあらゆる箇所に存在します。

感染経路は?

淋菌の保菌者と性交渉することにより、精液や膣分泌液、粘膜などを介して感染します。

また、オーラルセックスなどにより口腔内や喉に感染することもあります。

非常に稀ですが、感染者が使ったタオルなどを介して感染するケースもみられます。

淋病の症状は?

男性の症状は?

淋病に感染すると、男性の場合、強い症状があらわれます。

主な症状は以下のようなものがあります。

  • 排尿痛
  • 尿道から膿が出る
  • 精巣上体炎をおこす
  • 陰嚢が炎症をおこして腫れる

女性の症状は?

女性が淋病に感染しても、自覚症状がない人がほとんどです。

症状がある場合、以下のようなものがみられます。

  • おりものの増加
  • 不正出血
  • 性器の腫れ・炎症など

いちばん特徴があるのはおりものの増加ですが、淋病に感染していなくてもみられる症状のため、気づきにくいものです。

特に妊娠中はおりものが増加する女性が多く、余計に気づきにくくなっています。

喉は症状がでないことが多い

淋菌が口腔内や喉に感染しても、症状はあまりでないことが多いです。

目の症状がでることも

淋病に感染していると知らずに、性器を触った手で目を触ると、目の粘膜に淋菌が感染します。

これにより、「淋菌性角結膜炎」にかかることがあります。

目から大量の膿がでたり、最悪の場合失明する可能性があります。

3. 妊婦が淋病に感染すると、胎児に影響がある?治療は?

妊婦が淋病に感染すると、胎児にどのような影響があるのでしょうか?

また、妊婦の淋病の治療はどのようにおこなわれるのでしょうか?

産道感染

妊婦が淋病に感染したまま出産すると、約30%という高いからで赤ちゃんに産道感染する可能性があります。

産道感染した際に赤ちゃんにあらわれる症状は、以下のようなものがみられます。

  • 淋菌性角結膜炎
  • 敗血症
  • 関節炎
  • 髄膜炎
  • 鼻炎
  • 膣炎
  • 尿道炎など

特に確率が高い淋菌性角結膜炎

産道感染の中でも、もっとも確率が高い症状が「淋菌性角結膜炎」です。

先ほど紹介した淋菌性角結膜炎と同じ症状がみられ、早く治療をしないと失明する可能性があります。

淋菌性角結膜炎は、淋菌に効果がある抗菌目薬を投与し、治療します。

治療が早ければ早い程、予後も良好です。

全身に症状があらわれることも

関節炎や髄膜炎など、全身症状があらわれることもあります。

退院後も定期的な治療が必要です。

妊婦の淋病の治療は?

淋菌に効果がある抗菌薬を注射する

淋病の治療は、淋菌に効果がある抗菌薬を筋肉注射することで治療します。

注射は1回~複数回にわたっておこなわれます。

治療期間は3日~数週間ほどです。

出産までに治療が終わらない場合は?

もし出産までに淋病の治療が終わらない場合、生まれてすぐの赤ちゃんに淋菌に効果がある抗菌薬目薬を投与します。

これにより、淋菌性角結膜炎の発症リスクを減らすことができます。

不安な人は検査を

淋病は、感染していても分かりにくい病気です。

赤ちゃんへの感染を防ぐためにも、不安な人は検査を受けるようにしましょう。

また、もし淋病に感染していた場合、パートナーも検査・治療を受けるようにしましょう。