妊婦がトリコモナスにかかっても大丈夫?胎児への影響は?

1. 妊娠中にトリコモナスに感染したら?

トリコモナスとは、性感染症のひとつです。

性器クラミジア感染症や性器カンジダ症のようにポピュラーな性感染症ではないため、はじめて聞く人も少なくありません。

しかし、トリコモナスは比較的感染力が強く注意が必要です。

特に妊婦が感染すると、母体や胎児に影響をおよぼしたり、産道感染することもあるのです。

妊娠中にトリコモナスに感染した場合、具体的にどのような影響があるのでしょうか?

また、治療はどうすればいいのでしょうか?

2. トリコモナスはどんな病気?

トリコモナスの原因や症状、感染経路についてみていきましょう。

トリコモナスの原因は?

トリコモナスは、「トリコモナス原虫」という原虫が寄生して発症する病気です。

トリコモナス原虫は、ダンゴムシのような形をしています。

トリコモナスの症状は?

おりものに特徴がある

トリコモナスに感染すると、以下のような症状がみられます。

  • 性器のかゆみ、ただれ、炎症
  • おりものの増加・悪臭
  • 泡立ったおりものが出る
  • 排尿痛
  • 性行痛など

特におりものの症状に特徴があります。

性器のかゆみと泡立ったおりものが出た場合、トリコモナスの感染を疑いましょう。

症状がない場合もある

トリコモナスに感染しても、20~50%の女性は自覚症状がないケースもあります。

トリコモナスの感染経路は?

性交渉

トリコモナスは、精液や膣分泌液、粘膜を介して感染します。

男性の場合は尿道に、女性の場合は子宮頸管内に感染し、増殖していきます。

性交渉以外でも感染する

トリコモナス原虫は、水気のある場所であれば、宿主がいなくてもしばらく生き続けることができます。

このため、不特定多数の人が利用する温泉やプール、トイレの便器などから感染するケースもみられます。

また、家族が感染している場合、お風呂や便器、タオルなどを介して感染することもあります。

特に妊娠中は免疫力が弱くなっているため、トリコモナスに感染しやすくなります。

3. トリコモナスは胎児に影響がある?

妊娠中にトリコモナスに感染すると、母体や胎児に影響があるのでしょうか?

母体への影響は?

妊娠中にトリコモナスに感染すると、母体に悪影響を及ぼす可能性があります。

妊娠前にトリコモナスに感染し、治療をせずにいた場合、トリコモナス原虫が増殖することで、妊娠初期の流産を引き起こすことがあります。

安定期に入っても同じです。

妊娠23週から36週以内に赤ちゃんが生まれてしまうことを早産と呼びます。

トリコモナスに感染すると、早産のリスクが上がるという報告もあります。

早産になると、赤ちゃんに色々な障がいがあらわれやすくなったり、命に関わるケースもあるのです。

胎児への影響は?

トリコモナスに感染したまま出産すると、非常に低い確率ですが産道で感染することがあります。

赤ちゃんにトリコモナス原虫が寄生してしまい、様々な症状があらわれるのです。

妊娠後期に入ってから、トリコモナスの感染が分かった場合は、産道感染を防ぐためにも早急に治療をしましょう。

4. 妊娠中のトリコモナスの治療は?

妊娠中にトリコモナスの感染が分かった場合、どのようにして治療を進めるのでしょうか?

抗トリコモナス剤を服用する

トリコモナスの治療は、トリコモナス原虫の繁殖を抑える「メトロニダゾール」と呼ばれる薬を内服します。

早期に治療を終えるために、膣に挿入するタイプのメトロニダゾールを併用するケースが多いでしょう。

それと合わせて、炎症を抑える軟膏が処方される場合もあります。

通常、2週間ほどで完治します。

膣洗浄をおこなうことも

内服薬や膣剤などの治療と合わせて、病院で膣洗浄をおこなう場合もあります。

自分で膣を洗浄すると、かえってトリコモナスが悪化することもあるため、必ず病院で処置をします。

トリコモナスは治療しないと治らない

性器カンジダ症などと違い、トリコモナスは薬を服用しないと原虫が死滅しません。

胎児や母体への影響を避けるためにも、トリコモナスの治療はきちんと受けるようにしましょう。

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