赤ちゃんのおたふくかぜとは?原因・症状・治療・ホームケア・体験談

1. おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ってどんな病気?

おたふくかぜの特徴

おもに耳下腺と呼ばれる、耳の下が腫れます。

頬がふくらんだ、おたふく顔になることから、おたふくかぜと呼ばれます。

耳の下が腫れる病気は、おたふくかぜ以外にもあります。

かかりやすい年齢は

幼児から学童にかけて、おたふくかぜにかかりやすい年齢です。

1人がかかると、保育園や幼稚園で流行しやすい病気の1つです。

ただし、うつっても症状が出ない(不顕性感染)があります。

不顕性感染の割合は、30〜40%あるといわれています。

おたふくかぜは一度かかると抗体ができる

一度自然感染すれば十分な抗体ができるので、再度かかることはありません。

予防接種を受けていても、約10%の子どもは、おたふくかぜにかかります。

ただし、抗体があるため、おたふくかぜの症状は軽く済みます。

2. おたふくかぜの原因

おたふくかぜは病原性微生物が発症の原因

ムンプスウイルスと呼ばれる、病原性微生物が原因で、おたふくかぜを引き起こします。

おたふくかぜの潜伏期間は

ムンプスウイルスは、体内に入ってから、発症するまでの潜伏期間が、非常に長いのが特徴です。

潜伏期間は2~3週問で、平均すると18日前後です。

おたふくかぜの感染経路は

くしゃみ、せきなどで空中に飛散した、ムンプスウイルスを吸い込む、飛沫感染で体内に入り込みます。

また、感染者がムンプスウイルスの付着した手で、ドアノブやタオルに触れて、他の人に媒介する、接触感染もあります。

ほかの人にうつしやすい時期は

耳下腺が腫れる6日前から、症状が出たあと10日程度です。

耳下腺の腫れが治まれば、ムンプスウイルスの感染力は弱くなっています。

3. おたふくかぜの症状

おたふくかぜと、一般的な風邪の違いはどんな特徴があるのでしょうか?

おたふくかぜの場合、耳下腺の腫れが特徴です。

一般的な風邪の場合、のど周辺の炎症です。せき、鼻水、吐き気、下痢は、おたふくかぜの症状にはあまり見られません。

おたふくかぜの特徴的な症状は、以下のとおりです。

1. 耳下腺の腫れ

耳の下から頬、あごのあたりが突然腫れてきます。

片方のみ腫れる場合、時間差をおいて1〜2日後に、もう片方腫れる場合があります。

両方とも腫れるのが全体の75%となり、残りの約25%は片方だけが腫れています。

腫れている部分を押す、または食べ物をかむと痛みます。

2. 発熱

38度以上の高熱が出るのは、おたふくかぜの特徴です。

耳下腺の腫れと同時に発熱しますが、発熱するのは約半数です。

3. 症状が治まるまでの期間

耳下腺の腫れなどの症状は、発症後2日目ごろが最も強くなります。

おたふくかぜの諸症状は、1週間程度で治ることが多いでしょう。

4. おたふくかぜの合併症

無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)、難聴、精巣炎(男の子)、卵巣炎(女の子)などを起こすことがあります。

1週間以上たっても熱や頭痛、不機嫌が続くなどの症状がある場合は、受診しましょう。

一度受診している場合でも、再受診しましょう。

1. 無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)

おたふくかぜにかかった子の約3%に見られます。

発熱、頭痛、嘔吐などの症状があります。

細菌性髄膜炎と比べて軽く済みます。

無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)は、首が曲がらなくなる、項部硬直の症状があらわれます。

あお向けにしておへそを見るような姿勢にすると嫌がります。

2. 難聴

ムンプス難聴とも呼ばれ、おたふくかせにかかった人のうち、0.2〜1.1%の確率で発症します。

難聴は、片方の耳に起こるのがほとんどです。

片方の耳が聞こえにくくても、日常生活に支障がないため、親子ともども気づきにくいのが特徴です。

おたふくかぜにかかってから、テレビに近づいて見るようになった。

名前を呼ばれても答えないなど、音への反応が悪くなっている場合は、両方の耳の難聴が疑われます。

3. 精巣炎・卵巣炎

思春期以後におたふくかぜにかかると、男性は精巣炎、女性は卵巣炎を合併することがあります。

ムンプスウイルスが精巣や卵巣に感染することで、発症します。

精巣炎になっても、普通は片方だけの炎症となります。

不妊症の心配はほとんどないでしょう。

4. 膵炎

おたふくかぜを発症後、1週間経過したころに膵炎が合併することがあります。

左の背中に急激な痛みを発症した場合、膵炎の可能性が考えられます。

5. おたふくかぜの治療とホームケア

おたふくかぜに効く特効薬はない

おたふくかぜの原因であるムンプスウイルスを撃退する特効薬は、現時点でありません。

おたふくかぜにかかったら、早めのホームケアが大切です。

具体的な方法は、以下のとおりです。

1. 脱水予防

おたふくかぜの腫れにより、口を開けたり、かむと痛みが出るため、食欲がどうしても落ちます。

また、38度以上の高熱が出るため、汗をかきやすく、体内の水分が少なくなりがちです。

食べられなくても飲むことはできるので、スープやポタージュなど、消化のいいものを工夫しましょう。

食欲がなかったとしても、水分補給だけはシッカリ行うことが大切です。

口から飲めないようなときは、脱水の心配があるので、かかりつけ医を受診しましょう。

2. 患部を冷やす

頬や耳の下を濡れたタオルなどで冷やすと、痛みが和らぎます。

本人が嫌がらないようなら、保冷枕などで冷やしてあげましょう。

3. 発熱のケア

熱が高かったり、痛みが強くてぐったりしている場合は、解熱鎮痛薬を使用することもあります。

発熱すると熱をかきやすく、汗で体が冷えてしまう恐れもあります。

こまめに着替えをさせることが大切です。

また、汗が多く出るため、水分補給を怠らないことも大切です。

4. 予防接種

任意接種ですが、1才から受けられます。

予防接種は1回だけでなく、数年後に2回受けることをおすすめします。

2回予防接種を受けることにより、おたふくかぜの抗体が作られ、感染する可能性が大きく減ります。

予防接種にかかる費用は、1回あたり平均して5,000〜7,000円前後かかります。

自治体により費用のバラつきもあり、場合によっては公費負担で助成を受けられます。

5. 登校・登園の目安

おたふくかぜは、学校保健安全法により、登園禁止または出席停止扱いになります。

かかりつけ医で、耳下腺の腫れがひいたことを確認できたら、登園・登校もOKです。

目安としては、おたふくかぜ発症後、約5日後から登園や出席が可能です。

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6. 先輩ママの「うちの子のおたふくかぜ体験談」

東京都・3才2ヵ月の女の子・あややママより

2才4ヵ月のとき、38.5度の熱が出て受診しましたがたぶん風邪だろうとのことでした。

2日後にほっぺ、とくに左側が腫れてきたので再度受診しました。

「おたふくかも」と言うと、別室を用意されました。やはり「おたふくかぜでしょう」と、解熱鎮痛の飲み薬と、冷却用の湿布をもらいました。

帰宅して貼っだのですが、嫌がって自分ではがしてしまって効果なし。

食欲はあるのですが、かたいものはのみ込みにくいらしく、不機嫌でヨーグルトなどの冷たいものしか食べませんでした。

4日間保育園を休みましたが、パパママ交代で休みを取るのが大変。

ほかの予防接種は受けていたのですが、おたふくかぜは予防接種を受ける前にかかってしまい、残念!

引用元:まるでガマガエルのようにほっぺが腫れちゃった!

愛知県・1才10ヵ月の女の子・3人の子宝で幸せママより

兄ちゃんのおたふくかぜがうつったらしく、1才2ヵ月のとき左の頬の下がぽっこり。病院で飲み薬を3日分処方されました。

熱は36.8度程度で、腫れている以外は大変ではありませんでした。

3日で引き、軽く済んでよかったです。

引用元:片側だけ腫れたおたふくかぜ。軽く済んでよかったです

参考:病院で処方される薬