子宮腔癒着症とは?子宮鏡下手術の内容や入院期間は?

1. 子宮腔癒着症とは?

子宮腔癒着症とは、子宮内膜が炎症を起こし、子宮内膜の組織同士が癒着を起こしてしまう状態です。

別名をアッシャーマン症候群といいます。

子宮内膜とは?

子宮内膜とは、子宮の内側を覆っている粘膜のことです。

子宮粘膜は、女性の生理周期に合わせて変化します。

つまり、卵巣から分泌されるホルモンの作用を受けて、形を変化させる粘膜なのです。

生理周期で変化する子宮内膜

まず子宮粘膜は、生理の終わりから排卵までの間である、卵胞期に増殖し始めます。

そして、排卵後から次の生理までの間である黄体期に、どんどん子宮内膜の厚みを増して、絨毯のような状態になります。

しかし妊娠が成立しない場合、この肥厚した子宮内膜は、血液とともに子宮の外に排出されます。

これが女性の生理です。

子宮内膜の役目

子宮内膜が、生理周期でこのように変化するのには理由があります。

それは子宮内膜が、「お腹の中の赤ちゃんのベッド」としての役割を担うためです。

子宮内膜に受け止められた受精卵は、分裂を繰り返して成長していきます。

このように、妊娠の成立から胎児の成長まで、重要な役割を担っているのが子宮内膜です。

癒着とは?

癒着とは、粘膜などが炎症を起こしてくっついてしまう状態のことをいいます。

子宮腔癒着症の場合は、子宮内膜が癒着を起こしてくっついていることを指しています。

子宮内膜が癒着を起こすとどうなるの?

子宮内膜が癒着を起こすと、生理周期によって剥がれ落ちなければならない子宮内膜が、子宮の内側にくっついたままになります。

その結果、女性の生理周期にさまざまな問題を引き起こしてしまいます。

2. 子宮腔癒着症の原因

子宮腔癒着症のおもな原因となるのが外傷です。

つまり内部から発生する疾患ではなく、外からの傷によって引き起こされる疾患なのです。

ではどのような場合に、子宮の内部が傷つけられてしまうのでしょうか?

子宮内部に外傷がつくおもな原因

子宮の内部に傷がついてしまうおもな原因が、下記の3つです。

  • 人工中絶などの子宮内膜掻爬
  • 早産などによる分娩操作
  • 腫瘍やポリープなどによる子宮鏡手術

どの原因にも共通していえるのが、子宮内を操作することによって医療器具などで外傷を受けているということです。

特に妊娠中は、子宮が軟らかくなっているので傷つきやすい状態になっています。

傷の再生の過程で癒着が起こる

医療器具などで傷ついた子宮内膜は、もとの状態に戻るために再生を始めます。

しかし、その再生の過程で瘢痕性癒着を起こしてしまうのです。

3. 子宮腔癒着症の症状

子宮腔癒着症は、生理周期によって剥がれるべき子宮内膜が剥がれないという現象が起こります。

そのため、女性の生理周期や妊娠出産ににさまざまな問題を引き起こします。

子宮腔癒着症の症状は生理時期や妊娠出産時に起こる

子宮腔癒着症のおもな症状には、下記のようなものがあります。

  • 過少月経
  • 無月経(子宮性無月経)
  • 強い生理痛
  • 流産
  • 癒着胎盤

それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

過少月経

過少月経とは、生理時の経血量が少ない状態をいいます。

通常の生理での出血量は20〜140mlといわれています。

そして、出血量が20ml以下の状態が過少月経です。

目安としては、生理時の出血量がおりもの程度しかない場合には過少月経が疑われます。

無月経(子宮性無月経)

無月経(子宮性無月経)とは、妊娠や閉経などではないのに生理が来ない状態のことをいいます。

無月経が長引くと、どんどん不妊の可能性を高めてしまう心配があります。

強い生理痛

子宮腔癒着症は、癒着により子宮内膜が剥がれにくい状態になっています。

そのため、本来は剥がれ落ちて排出されなければならない子宮内膜が子宮内に残ったままになってしまいます。

結果として下腹部の張りを引き起こしたり、強い生理痛を引き起こす可能性があります。

流産

子宮腔癒着症は、受精卵が着床する子宮内で起こります。

子宮腔癒着症になると、受精卵がしっかりと着床して根をはることができずに、流産してしまう可能性もあります。

癒着胎盤

癒着胎盤とは、妊娠中や出産時に胎盤が子宮に癒着してしまう合併症のことです。

おもに分娩時に発覚することが多いため、帝王切開など分娩時のリスクを伴います。

4. 子宮腔癒着症の検査

子宮腔癒着症を発見するためには、子宮内部の状態を観察する必要があります。

子宮腔癒着症を調べるために行なわれる検査には、大きく分けて下記の3種類があります。

  • 子宮卵管造影検査
  • 子宮鏡検査
  • 腹腔鏡検査

それでは1つずつ詳しく説明していきます。

子宮卵管造影検査

子宮口からカテーテルという細い管を挿入して子宮に造影剤を流し込み、レントゲン写真をとる検査方法です。

造影剤が子宮に広がっていく様子をレントゲン写真で確認しながら癒着の状態を確認します。

子宮鏡検査

外径3ミリほどの内視鏡を、直接子宮腔に挿入し子宮内部をモニターにて観察する方法です。

子宮卵管造影検査よりも子宮内部の状態が確認できます。

腹腔鏡検査

お腹に小さな穴をあけて腹腔鏡を挿入し、子宮を観察する方法です。

子宮鏡検査同様に、子宮卵管造影検査よりも子宮内部の状態が確認できます。

5. 子宮腔癒着症の治療

子宮腔癒着症の治療としては、子宮内膜の癒着部分を剥がす手術が行なわれます。

この治療には、薬を使った投薬治療法が存在しません。

癒着部分を剥がすためには、子宮鏡手術が行なわれます。

子宮鏡手術とは?

子宮鏡手術とは、子宮鏡検査と同様に内視鏡を直接子宮腔に挿入し、モニタを確認しながら癒着を剥がす方法です。

腹腔鏡手術や開腹手術とは違い、お腹に傷をつけることなく治療が可能です。

そのため治療後の回復も早く、痛みが少ないことも特徴です。

子宮鏡手術の手順

それでは、子宮鏡手術を受けるための手順を説明していきます。

  1. まずは医師の説明を受け、手術日の予約を入れます。
  2. 手術日前に血液検査、心電図、胸部レントゲンなどの検査が行なわれます。
  3. 病院によっても違いますがおもに脊椎麻酔が用いられ、手術が行なわれます。
  4. 術後、入院を経て特に問題がなければ退院となります。
  5. 退院後も2週間程度は経過観測として通院が必要になります。

子宮鏡下手術の入院期間は?

術後の経過によって入院期間はかわりますが、特に問題ないようであれば2日程度で退院できます。

ただし、その後2週間程度の経過観測がありますので、通院が必要です。

また、術後は軽い仕事でも1週間は控えるようにし、運動などは2週間ほど控えた方がよいでしょう。

6. 子宮腔癒着症は治療が必要?

子宮腔癒着症、痛みなどを伴う場合もあり、不妊症の原因になることも大いにある疾患です。

妊娠を希望している場合や、生理不順で悩んでいる方などは治療を行なうことで問題が解消される可能性があります。

無月経や生理不順・生理痛などで悩んでいる方は子宮腔癒着の可能性があります。

そのため、まずは医師の診療を受けてみることをおすすめします。

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