精索静脈瘤とは?子作りへの影響は?原因・症状・治療法

1. 精索静脈瘤はこんな病気

「せいさくじょうみゃくりゅう」と読みます。

精巣には精巣から心臓に向かう蔓状静脈叢(つるじょうじょうみゃくそう)と呼ばれる静脈があります。

血液は本来一方向に流れ、逆流しないように逆流弁がついている血管があります。

精索静脈瘤になると、蔓状静脈叢の静脈内で血液が逆流してしまいます。

あわせて、静脈内でコブができる症状です。

子どもはできるの?

精索静脈瘤が原因で精子の数が減る、質が低下して不妊の確率を高めます。

治療をして精索静脈瘤を改善することで、子どもができる確率を高められます。

しかし、精索静脈瘤以外にも、不妊になる原因はさまざまあります。

一例として乏精子症などが考えられます。

そのため、不妊の原因を特定するため、しっかりとした検査が必要です。

2. 精索静脈瘤の原因

なぜ血液が逆流するの?

血管には、血液の逆流を防止するための逆流弁があります。

何らかの理由により逆流弁の働きが悪くなることで、血液が逆流します。

精巣にある蔓状静脈叢の静脈にも逆流弁があります。

しかし、蔓状静脈叢の逆流弁の働きが悪いことで、血液が逆流して結果として精索静脈瘤が起こります。

なぜ血液が逆流すると男性不妊になるの?

はっきりとわからない部分もありますが、以下の2つが現時点で考えられています。

1. 精巣の温度上昇

精巣のある睾丸が外に出ているのは、精巣を冷やすためです。

実は精巣の温度が高いと、精子を作る機能や精子そのものの働きが悪くなります。

血液が逆流することで、温かい血液が精巣周辺にこもりやすくなります。

結果として男性不妊を引き起こすと考えられています。

2. 精巣の低酸素状態

酸素が含まれた血液は、各臓器や細胞で酸素を取り込み、不要な二酸化炭素を血液内に排出します。

精巣も新鮮な酸素を必要とし、同様に酸素と二酸化炭素の交換を行います。

精索静脈瘤により血液が逆流するということは、二酸化炭素の多い血液が精巣周辺にこもりやすくなります。

結果として男性不妊を引き起こすと考えられています。

精索静脈瘤が原因の男性不妊の割合は?

男性全体では15%が精索静脈瘤といわれています。

そして男性不妊の40%は、精索静脈瘤を引き起こしているといわれています。

また、2人目の男性不妊において、原因の78%は精索静脈瘤といわれています。

精索静脈瘤が原因の男性不妊の併発症状は?

精索静脈瘤で男性不妊の35%に、乏精子症と精子の運動機能低下が見られます。

乏精子症とは、精子の数が極端に少ない症状です。

1mlあたりの精子の数が4,000万個未満の場合、乏精子症と診断されます。

また、精子の数だけでなく運動機能も重要となり、まっすぐ進む運動能力が必要です。

精子の運動能力が低下すると、卵子にたどり着くのが難しくなり、不妊の原因を引き起こします。

3. 精索静脈瘤の症状

おもに以下の症状があらわれます。

陰嚢内にコブができる

精索静脈瘤になると、陰嚢内の静脈にコブができます。

自覚症状がない場合もあれば、違和感が出ることもあります。

精子数の減少や運動能力の低下

乏精子症や精子無力症の原因の1つとして、精索静脈瘤が併発していることもあります。

自覚症状がなく、見た目でも判断できないため、精液検査が必要です。

4. 精索静脈瘤の診断

具体的な診断方法は?

コブの診断は、視診、触診、エコー検査でおこないます。

3つのグレードで症状を診断し、グレード3に向かうほど精索静脈瘤の症状が重くなります。

  • グレード1:エコー検査で確認できる
  • グレード2:患者が立った状態で触診して確認できる
  • グレード3:視診のみでコブが確認できる

上記のグレードにあった適切な治療を行います。

コブ以外の診断は?

精索静脈瘤になると、乏精子症や精子無力症も併発していることがあります。

精液検査をおこない、精子の数や運動能力を検査します。

また、遺伝子や染色体の異常がある場合、血液検査で男性ホルモンなどの状態を確認します。

自己判断はできるの?

陰嚢の大きさが左右で異なる、陰嚢に違和感や鈍痛がある場合、精索静脈瘤の可能性が考えられます。

ただし、自己判断はあくまでも目安のため、必ず専門医で確認してください。

おもに泌尿器科で確認することができます。

5. 精索静脈瘤の治療法

おもな治療法としては下記があります。

1. 手術

前述したグレードの状態により、手術をおこなうかを判断します。

グレード2以上の場合、逆流を防ぐため、

  • 精索静脈瘤高位結紮術
  • 腹腔鏡下精索静脈瘤手術
  • 顕微鏡下精索静脈低位結紮術

などの手術があります。

どの手術を行うかは、専門医と相談して決めることとなります。

2. 薬による治療

男性不妊の原因は必ずしも精索静脈瘤だけとはかぎりません。

精液検査や血液検査を行い、精索静脈瘤以外があると考えられる場合、薬による治療をおこないます。

ビタミン剤の服用やホルモン剤の注射など、症状や原因により治療法が異なります。

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