黄体機能不全とは?どうやって検査するの?原因・症状・治療法

1. 黄体機能不全とは

黄体機能不全とは、黄体がうまく機能しなくなり黄体ホルモンの分泌量が乱れてしまう疾患です。

黄体とは?

黄体とは、排卵後に卵胞が変化してできた組織のことです。

生理周期に合わせて黄体ホルモン(エストロゲン)を分泌し、妊娠を成立させたり維持させるために働きます。

黄体のおもな役割

黄体のおもな役割は以下の3つです。

  • 体温を上げて受精・着床がしやすい環境を作る
  • 子宮内膜を厚くし、着床しやすい環境を作る
  • 乳腺を発達させて出産の準備をする

このように黄体ホルモンは、妊娠のための環境づくりをしてくれるホルモンです。

黄体が機能しないとどうなるの?

妊娠のための環境づくりに欠かせない黄体ホルモンですが、黄体が機能しないと分泌されません。

そのため、子宮内膜も厚くならず、体温も上昇しません。

結果として生理周期を乱れさせ、妊娠しにくい体質になってしまいます。

2. 黄体機能不全の原因

黄体機能不全のおもな原因は、いまだはっきりとはわかっていません。

黄体機能不全が起こる、可能性として以下の3つの要因が考えられます。

  • 脳下垂体が原因の場合
  • 子宮内膜の感受性が原因の場合
  • 別の疾患が原因の場合

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

脳下垂体が原因の場合

黄体の発育には、脳から分泌される「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「卵胞刺激ホルモン(FSH)」が必要です。

しかし、この2つのホルモンを分泌している脳下垂体に異常があると、ホルモン分泌量が低下してしまいます。

結果として、黄体の発育が妨げられ、黄体機能不全になってしまう可能性があります。

子宮内膜の感受性が原因の場合

通常は黄体ホルモンが分泌されると、子宮内膜が反応して厚くなり始めます。

しかし、子宮内膜の感受性が悪い場合、黄体ホルモンが分泌されても子宮内膜が反応しない場合があります。

そのせいで子宮内膜が厚くならず、妊娠しにくい子宮内環境になっている場合があります。

別の疾患が原因の場合

別の疾患が原因で、黄体ホルモンの分泌が妨げられている可能性もあります。

考えられる疾患として、高プロラクチン血症や多嚢胞性卵巣症候群などが考えられます。

高プロラクチン血症とは?

プロラクチンは脳下垂体から分泌されるホルモンの1つです。

高プロラクチン血症は、このプロラクチンが過剰に分泌してしまう疾患です。

プロラクチンを抑える薬などの投与で治療が行なわれます。

多嚢胞性卵巣症候群とは?

多嚢胞性卵巣症候群とは、卵巣内で卵胞がある程度の大きさまでしか発育せずに排卵しない疾患です。

排卵が起こらないために、卵巣のなかに卵胞がどんどんたまっていくことから、この名前がついています。

多嚢胞性卵巣症候群は、排卵誘発剤などを用いて強制的に排卵を起こす治療などが用いられます。

3. 黄体機能不全の症状

黄体機能不全の症状は、さまざまなところで確認することができます。

黄体機能不全のおもな症状3つ

おもな症状は下記の3つです。

  • 生理不順
  • 不正出血
  • 生理前の症状がない

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

生理不順

黄体機能不全になると、正常な生理周期を生み出すことができません。

そのため生理不順になってしまう可能性があります。

また、黄体ホルモンの分泌量が少ないために子宮内膜を維持できません。

その結果、生理周期が短くなるという特徴もあります。

不正出血

黄体ホルモンの分泌が少ないために、子宮内膜を保てずに一部が剥がれてしまうことがあります。

そのため、生理ではないのに出血する「不正出血」が見られる場合があります。

生理前の症状がない

普通、女性は生理前になるとイライラしたり体がほてり始めたりします。

しかし、黄体機能不全の場合、黄体ホルモンの分泌量が少ないのでこのような症状が起こりません。

また、生理の症状が以前と比べて軽くなったりする場合にも黄体機能不全が疑われます。

基礎体温の記録で分かる黄体機能不全

黄体機能不全の可能性は、実は毎日基礎体温を記録することで、ある程度わかります。

これは、ホルモンの分泌量が乱れていると、基礎体温にも変化が現れるためです。

正常な人の高温期

正常な人の高温期には下記のような特徴がみられます。

  • 高温期の期間はおよそ14日前後
  • 低温期との温度差が0.3〜0.6度ほど

黄体機能不全の疑いがある人の高温期

黄体機能不全の疑いがある人には下記のような特徴が見られます。

  • 高温期の期間が10日以下と短い
  • 低温期との温度差が0.3度以下である

まずは基礎体温をグラフ化してみよう

黄体機能不全の方の基礎体温には、このように「高温期が短く、高温期の体温が低め」という特徴があります。

そのため、毎日基礎体温を測ることで、自分の生理周期が正常であるかの確認ができます。

なかなか妊娠できないという方は、まずは基礎体温を記録してみるのもおすすめです。

4. 黄体機能不全の検査

黄体機能不全を検査する方法としては、おもに下記の方法が用いられます。

  • 問診
  • 採血
  • 子宮内膜日付診

それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

問診

黄体機能不全にとって、問診は重要な検査方法の1つです。

なぜなら、生理の長さや、出血量、生理周期が黄体機能不全には大きく関わっているためです。

問診により生理周期などの状態を確認することで、黄体機能不全を早めに見つけることもできます。

また、基礎体温を記録しておくことも疾患を見つけるための大きな手がかりとなります。

採血

採血では、血中に含まれる黄体ホルモンの値を調べる検査が行なわれます。

基本的に、排卵日から1週間後の黄体期に行なわれる検査です。

黄体ホルモンの正常値は?

黄体ホルモンは下記の数値であれば正常値だといわれています。

  • 卵胞期:1mg/mL以下
  • 排卵期:1mg/mL以下
  • 黄体期:5〜30mg/mL

黄体機能不全が疑われる数値

黄体機能不全の検査は黄体期に行なわれます。

そのため、正常値は5〜30mg/mlということになります。

しかし10mg/ml未満の場合には、黄体機能不全の疑いがあると判断されることが多いようです。

子宮内膜日付診

黄体期の中頃(7日目ほど)に、子宮内膜の1部を採取して、細胞を顕微鏡で観察する検査です。

細胞の育ち具合を観察して、黄体ホルモンが正常に分泌されているかを調べます。

正確性が低いという欠点があるため、採血とともに行なわれることが多いようです。

5. 黄体機能不全の治療法

黄体機能不全では、おもにホルモンの働きをコントロールする治療法が用いられます。

そのため、生理周期によって投与される薬の種類なども変わります。

排卵前の低温期の治療

生理後から排卵までの低温期には、排卵誘発剤で治療が行なわれます。

おもに用いられる治療法はクロミフェン療法やゴナドトロピン療法などがあります。

クロミフェン療法とは

飲み薬による排卵誘発治療法です。

クロミフェン療法にはクロミッド、フェミロン、セロフェン、オリフェンなどの薬が使われます。

卵巣のなかの卵胞がある程度発育している場合はクロミフェン療法を用います。

ゴナドトロピン療法

卵巣のなかの卵胞の発育が悪い場合にはゴナドトロピン療法が用いられます。

こちらは、注射で投与する方法です。

排卵期から排卵後の治療

排卵期から排卵後には、hCG注射などにより黄体を刺激してホルモン分泌を促す治療が行なわれます。

また、黄体ホルモンそのものを注射し、生理周期の正常化を狙う治療なども行なわれます。

6. 黄体機能不全でも妊娠できる?

たとえ黄体機能不全であっても、軽度の場合には自然妊娠も十分に可能です。

しかし、放置しておくと少しずつ不妊のリスクが上がってしまうのも事実です。

不妊の疑いがある場合には、早めに病院を受診して、早期治療を心がけることが大切です。

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