子宮内膜症の痛みはどんな感じ?ピルで治るって本当?治療薬は何?

1. 子宮内膜症とは?

子宮内膜症とは、本来子宮内にできるはずの子宮内膜が、卵巣などの子宮外に発生する疾患です。

現代では、20代〜40代女性の、10人に1人が発症するともいわれています。

子宮内膜とは?

子宮内膜とは、子宮の内側を覆っている粘膜のことです。

生理周期に合わせて増殖したり、剥がれ落ちて血液と共に排出されるサイクルを繰り返しています。

生理周期で変わる子宮内膜

子宮内膜が形を変えるのには、生理周期に合わせた女性ホルモンの分泌が密接に関係しています。

生理が終わり排卵までの間は、エストロゲンという卵胞ホルモンの働きにより、子宮内膜が増殖します。

排卵が起きると、プロゲステロンという黄体ホルモンが加わって、子宮内膜が厚くなります。

妊娠が成立しない場合、厚くなった子宮内膜は血液と共に体外に排出されます。

子宮内膜症はどんな状態?

このように生理周期に合わせ一連のサイクルを繰り返す子宮内膜が、子宮外にできることを子宮内膜症といいます。

子宮外で剥がれ落ちた子宮内膜は、体外にうまく排出されません。

そのため、腹部に溜まったり、卵管を詰まらせたりとトラブルを引き起こします。

2. 子宮内膜症の痛みとは?

子宮内膜症の症状の1つに、痛みがあります。

子宮内膜が発生している場所によって、痛みを感じる場所もそれぞれ違います。

子宮内膜症のおもな痛み

子宮内膜症により、感じるおもな痛みには、以下のものがあります。

  • 生理痛
  • 下腹部通
  • 腰痛
  • 性交痛
  • 排便痛
  • 慢性骨盤痛

子宮内膜症の痛みの感じ方

子宮内膜症の痛みの感じ方は、進行状態によってもそれぞれ違います。

子宮内膜症が初期の場合、ほとんど痛みを感じることはありません。

しかし、子宮内膜症が進行してくると、次第に痛みが強くなってきます。

最終的には、歩けないほどの痛みを伴ったり、寝込んでしまうほどの激痛になる場合もあります。

子宮内膜症はなぜ痛いの?

子宮内膜症で痛みを感じるのは、剥がれ落ちた子宮内膜が原因となっています。

子宮外で剥がれ落ちた子宮内膜は、排出されないため、体内に溜まっていきます。

そして溜まった子宮内膜が、卵管や卵巣などで癒着や炎症を起こします。

この癒着や炎症が原因となって、痛みが発生するのです。

生理痛が続く場合は要注意

生理痛が段々ひどくなり、重傷化してくる場合には、我慢せずに医師の診療を受けることをおすすめします。

生理痛が1週間以上続く場合、90%以上の高確率で、子宮内膜症の可能性があるためです。

3. 子宮内膜症の治療法

子宮内膜症の治療には、以下の3つの治療法があります。

  • 内分泌療法
  • 手術療法
  • 対処療法

それでは、1つずつ詳しくみていきます。

内分泌療法

子宮内膜はホルモン分泌の作用によって、一連のサイクルを繰り返しています。

そのため、ホルモン分泌量を薬やピルで調整し、子宮内膜症を改善させる治療法です。

内分泌療法には「偽妊娠治療」と「偽閉経治療」の2つがあります。

偽妊娠治療

偽妊娠治療とは、人工的に妊娠の状態を作り出し、一時的に生理を止める方法です。

エストロゲンとプロゲステロンの混合剤であるピルを、一定期間服用します。

その結果、生理周期がストップして、子宮内膜症の症状の軽減を狙います。

偽閉経治療

偽閉経治療とは、人工的に閉経の状態を作り出し、生理を止める方法です。

薬やピルを一定期間服用し、卵巣機能を下げて、エストロゲンの分泌をコントロールします。

その結果、生理周期がストップして、子宮内膜症の症状の軽減を狙います。

偽閉経治療は、副作用として更年期障害が現れる場合があります。

内分泌療法はピルで治るの?

内分泌治療では、ホルモンの分泌量をコントロールするために、ピルが用いられる場合があります。

しかし、この方法はあくまで、症状を抑えるという治療です。

そのため、根本的に子宮内膜症が改善されるわけではありません。

つまりピルの服用をやめると、再び子宮内膜症が進行する場合があります。

手術療法

症状が進行している場合には、医師の判断により、手術となる場合があります。

腹腔鏡手術

お腹の外側に1cm程度の穴を開けて、腹腔鏡と医療器具を挿入する手術です。

モニターを確認しながら、病巣を切除して、症状を改善します。

全身麻酔で行われ、数日から数週間の入院も必要になります。

開腹手術

お腹を切開して病巣を取り除く手術です。

腹腔鏡手術よりも、体への負担が大きいとされています。

そのため病巣が大きく、腹腔鏡手術では病巣を切除できない場合などに行われます。

最悪の場合、子宮や卵巣を摘出するような手術になる場合もあります。

全身麻酔で行われ、数日から数週間の入院が必要になります。

対処療法

対処療法は、強い痛みを伴う場合に使用されます。

鎮痛剤を用いて、痛みを和らげる方法です。

しかし、一時的に痛みを和らげるだけなので、根本的な解決方法ではありません。

4. 生理痛が続く場合には病院へ

子宮内膜症の治療は、軽度の症状から重度の症状にまで対処するために、さまざまな方法が用いられます。

このため、生理痛などに異変を感じた場合は、すみやかに病院での診療を受けましょう。

子宮内膜症は早期発見により、体への治療の負担も軽減でき、不妊を未然に防ぐこともできます。

生理痛の痛みは軽視されがちですが、我慢せずに、一度病院での検査をおすすめします。

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