子宮外妊娠とは?通常の妊娠と何が違うの?どう対処すればいい?

1. トラブルの多い妊娠初期

妊娠初期は、なにかとトラブルが起こりやすい時期です。

そんな妊娠初期のトラブルの1つに、子宮外妊娠があります。

2. 子宮外妊娠とは?

子宮外妊娠とは、なんらかの原因により、受精卵が子宮内膜外に着床してしまう状態のことです。

正式名称を「異所性妊娠」といいます。

正常な妊娠とは?

通常、排卵により卵管に飛び出した卵子は、そこで精子と出会い、受精卵となります。

受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、卵管から子宮まで移動していきます。

子宮内に戻った受精卵は、厚くなった子宮内膜に着床することで、妊娠が成立します。

妊娠と子宮外妊娠の違い

妊娠と子宮外妊娠の大きな違いは、着床する場所の違いです。

正常な妊娠の場合、子宮内の子宮内膜に着床します。

しかし子宮外妊娠の場合、子宮内の子宮内膜以外の場所に着床してしまいます。

子宮外妊娠で着床する場所

子宮外妊娠で受精卵が着床する場所は、人それぞれ違います。

しかし、98%の割合で子宮外妊娠は卵管に発生しています。

その他にも、卵巣や腹膜、子宮頚管などでも発生する場合があります。

子宮外妊娠は妊娠なの?

子宮内以外に着床した受精卵は、正常な発育は望めません。

そのため子宮外妊娠の場合、妊娠と名前はついているものの、それ以上妊娠を継続することは不可能です。

子宮外妊娠が起きる確率は?

子宮外妊娠が起こる確率は、自然妊娠の中でも約1%ほどとされています。

発症率は決して高くはないものの、誰にでも起きる可能性があります。

また、体外受精での子宮外妊娠が起こる確率は5%ほどで、自然妊娠よりも確率が上がります。

3. 子宮外妊娠の原因

子宮外妊娠には、以下の大きく3つの原因があげられます。

  • 子宮に原因がある場合
  • 卵管に原因がある場合
  • 受精卵の移動に原因がある場合

それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

子宮に原因がある場合

過去に子宮内避妊具をつけた経験があったり、人工中絶の経験があると、子宮内の環境に異変が起きている場合があります。

子宮内環境に異常があると、受精卵の到達を妨げている場合があります。

卵管に原因がある場合

子宮内膜症や性感染症などが原因で、卵管が癒着を起こしている場合があります。

卵管が癒着などで詰まると、受精卵が子宮に移動するのを妨げるため、子宮外妊娠を引き起こす可能性があります。

受精卵の移動に原因がある場合

通常、卵管で受精した受精卵は、卵管を通って子宮に移動します。

しかし、受精卵が子宮に移動せずに、卵管の外に出て、卵巣や腹膜に付着する場合があります。

そして、そのまま着床してしまい、子宮外妊娠を引き起こす可能性があります。

4. 子宮外妊娠の症状

初期症状では気がつかない

子宮外妊娠の初期には、はっきりとした症状は現れません。

しかも、適切な時期に妊娠検査薬を使用すると、しっかり陽性反応が現れます。

これは、正常な妊娠と同じ反応です。

そのため、病院での検査をしない限りは、初期の子宮外妊娠を見つけるのは不可能です。

数週が進んだ時の症状

初期の子宮外妊娠では現れなかった症状も、徐々に症状が現れ始めます。

一般的に症状が現れ始めるのは、妊娠6週目あたりからです。

最初は少量の不正出血程度ですが、週数が進むに連れて出血量が増えて、痛みを感じるようになります。

子宮外妊娠を放置すると

子宮外妊娠の症状が現れても、そのまま放置してしまうと、卵管破裂などを引き起こす場合があります。

その結果、出血性ショック状態になると、最悪の場合は命の危険を伴います。

5. 子宮外妊娠はどう対処する?

子宮外妊娠は、薬物投与、もしくは手術で対処していきます。

子宮外妊娠の進行度合いを確認し、医師の判断によって治療法が決まります。

薬物投与の場合

症状が軽度の場合に用いられる治療法です。

メトトレキサートという抗がん剤の一種を使用し、子宮外にできた妊娠組織を消失させる効果があります。

手術の場合

子宮外妊娠の状態が進み、薬物投与での治療が効果を発揮しない場合に行われます。

卵管圧出術

卵管圧手術は腹腔鏡を使用する手術で、お腹の外から穴を開けます。

そこに腹腔鏡や医療器具を挿入し、卵管に着床している胎嚢を絞り出すように排出します。

卵管圧手術は、胎嚢が比較的小さい場合に行われます。

卵管線状切開術

卵管圧手術と同じように、腹腔鏡を使用する手術です。

卵管線状切開術の場合は、卵管を切開してそこから胎嚢を排除します。

除去後は、卵管をもとの状態に塞ぎます。

卵管切除術

胎嚢を卵管ごと切除する方法です。

腹腔鏡を使用する場合と、開腹する場合があります。

胎嚢が肥大化して、重傷になった場合に行われる手術です。

6. 子宮外妊娠は予防できない

子宮外妊娠は、例え健康な女性であっても起こる可能性は十分にあります。

そのため、事前に予防することができません。

妊娠検査薬で陽性が出たら病院へ

妊娠検査薬は、正常な妊娠かどうかまでは調べることができません。

そのため、子宮外妊娠でも妊娠の可能性のある陽性反応が現れます。

検査薬を使用して、陽性反応が出た場合には、すみやかに病院で検査をし、正常な妊娠であるかどうかをしっかりと調べましょう。

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