妊娠中にナチュラルチーズは食べないほうがいい?他のチーズは?

1. ナチュラルチーズとは

わたしたちが普段食べているチーズは、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2種類に大きく分かれます。

ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズは、牛・ヤギなどの乳を固めて発酵させたものです。

製造過程で加熱処理しないため、乳酸菌などの微生物が生きたまま保たれています。

そのため時間が経つと熟成が進み、少しずつ味が変わっていきます。

以下は、日本でよく知られているナチュラルチーズの一例です。

  • モッツァレラチーズ
  • カマンベールチーズ
  • チェダーチーズ
  • ブルーチーズ
  • ゴーダチーズ
  • パルメザンチーズ

プロセスチーズ

日本でよく食べられている6Pチーズ・スライスチーズなどは、プロセスチーズと呼ばれます。

2種類以上のナチュラルチーズを加熱して溶かし、混ぜて固めたものがプロセスチーズです。

加熱処理によって微生物が死滅するため、ナチュラルチーズのように熟成が進むことはありません。

その分、時間が経っても品質が落ちにくいのが特徴です。

2. 妊娠中、ナチュラルチーズに注意すべき理由

ナチュラルチーズには、食中毒の原因となるリステリア菌が生息していることがあります。

妊娠中はリステリア菌への抵抗力が落ち、通常の大人の20倍感染しやすくなると言われています。

リステリア菌に感染すると…

妊娠中にリステリア菌に感染すると、以下の症状が出ることがあります。

  • 発熱
  • 背中の痛み
  • 頭痛
  • 筋肉痛・関節痛
  • 消化器症状(下痢・嘔吐など)

潜伏期間は数日~1ヶ月以上と個人差が大きく、インフルエンザなどと区別しにくい場合があります。

体調がおかしいと感じたら、すぐにかかりつけの産婦人科などに相談しましょう。

胎児への影響

リステリア菌は、胎盤を通過して胎児に影響するおそれがあります。

母体の症状が軽くても、胎児に重い症状が出ることもあります。

胎児がリステリア菌に感染すると、以下のようなリスクが上がります。

  • 流産・早産
  • 先天的奇形(水頭症・大頭症など)
  • 新生児髄膜炎
  • 新生児敗血症

3. 安全なナチュラルチーズ・危険なナチュラルチーズ

妊娠したからといって、すべてのナチュラルチーズが危険というわけではありません。

安全なものと危険なものをよく見極めれば、安心して食べることができます。

食べてもよいナチュラルチーズ

国内で生産されたもの

国内のメーカーが作ったナチュラルチーズであれば、妊娠中でも安心して食べることができます。

国内の食品メーカーでは、厳重な品質管理が義務付けられています。

ナチュラルチーズの場合、原料となる生乳の段階で十分加熱殺菌されています。

調理時に十分加熱したもの

リステリア菌は熱に弱く、75度以上で数分加熱すれば死滅させることができます。

海外製ナチュラルチーズでも、しっかり加熱調理すれば安心です。

避けたほうがよいナチュラルチーズ

海外製、かつ加熱が不十分なもの

海外製のナチュラルチーズは、製造時に必ず加熱処理されているとは限りません。

また品質管理の基準は国によってまちまちなので、加熱調理が不十分な場合もあります。

海外製のナチュラルチーズを十分加熱せずに食べると、リステリア菌に感染するおそれがあります。

飲食店のメニューにも要注意

ピザやグラタンといった洋風のメニューには、しばしばナチュラルチーズが使用されます。

飲食店で出されるメニューには、海外製ナチュラルチーズが使用されている場合があります。

お店の厨房に入るわけにいかないので、正確な加熱時間もなかなかわかりません。

外食時はナチュラルチーズ入りのメニューを避けるか、スタッフの方にあらかじめ確認しましょう。

開封してから時間が経っているもの

たとえ国産のナチュラルチーズでも、開封してから時間が経っているものには要注意です。

リステリア菌は塩分に強いので、塩漬けのチーズでも安全とは限りません。

さらにリステリア菌は低温にも強く、冷蔵庫で保存したからといって安心はできません。

ナチュラルチーズを開封したら、できるだけ早く食べきりましょう。

4. プロセスチーズなら、妊娠中でも大丈夫?

プロセスチーズは製造段階でしっかり加熱されるため、リステリア菌の心配はありません。

そのため、妊娠中でも安心して食べることができます。

ただし、開封してから長時間経ったものは避けましょう。

妊娠中の栄養補給に役立つ

チーズを含む乳製品は、妊娠中のタンパク質・カルシウム補給に役立ちます。

ただしチーズは塩分が多いので、食べすぎに注意しましょう。

5. 妊娠中に乳製品を食べると、赤ちゃんがアレルギーになる?

「妊娠中に卵や乳製品などを食べると、赤ちゃんがアレルギーになりやすい」と言われることがあります。

しかし、現在では妊娠中に食べたものとアレルギーの因果関係はほとんどないと考えられています。

アレルギーを気にするあまり食事が偏ると、必要な栄養が不足してしまいます。

また、過度な心配はストレスの原因にもなります。

アレルギーの最大の原因は遺伝

アレルギーについてはまだ解明されていない点が多いものの、最大の原因は遺伝と考えられています。

両親の家系にアレルギーの人がいる場合、赤ちゃんがアレルギーになる確率がやや高くなります。

その場合、必要に応じて妊娠中に食事制限を行うことがあります。

食事制限は必ず医師の指導のもとで行い、自己判断で進めないようにしましょう。

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