妊婦は妊娠中にカレーやキムチなどの辛いものを食べてもいい?

1. 「妊娠=辛いものNG」ではない

「妊娠中は辛いものを食べ過ぎてはいけない」と言われます。

これはあくまで「食べ過ぎてはいけない」であり、「全く食べてはいけない」という意味ではありません。

食べたいものをガマンしてストレスを溜めるより、辛味も含めたいろいろな味をバランスよく楽しみましょう。

日本人は辛味に対する耐性が低い

インドや韓国をはじめ、辛いものを日常的に食べている国はたくさんあります。

そうした国では、妊娠したからといって辛いものを極端に控えることはあまりしません。

しかし日本人の多くは薄味の食生活に慣れており、辛味への耐性は低めです。

時々辛いものを食べるのはよいですが、普段の食生活は薄味の和食中心にしましょう。

2. 辛いけれど健康によい食材も

辛い食材の中には、健康によい成分を含むものもあります。

日々のメニューにうまく取り入れて、健康維持に役立てましょう。

しょうが

しょうがに含まれるショウガオールの血行促進効果で、体をあたためることができます。

冷えが気になる妊娠中は、積極的に取り入れたいですね。

また、ジンゲロールは免疫力を高めるのに役立ちます。

妊娠中は風邪をひきやすく風邪薬も自由に使えないので、しょうがを使って風邪対策しましょう。

わさび

薬膳料理にもしばしば登場するわさびは、日本独特のスパイスとして親しまれています。

わさびには高い殺菌効果があり、食中毒のリスクを下げることが知られています。

刺身やお寿司を食べるときは、ぜひわさびと一緒に

食中毒・食あたりを防ぐため、妊娠中はできるだけ生魚を控えたほうがよいとされています。

とはいえ、どうしても刺身やお寿司が食べたくなることもあるでしょう。

そんなときは、ぜひ殺菌効果を持つわさびと一緒に食べましょう。

チューブ入りより生のほうが安心?

簡単に使えるチューブ入りのわさび・しょうがには、添加物が使用されていることがあります。

とはいえ、薬味・調味料として少量使うくらいなら胎児への影響はほとんどないでしょう。

「それでもやっぱり心配!」という人は、その都度生のわさび・しょうがを使いましょう。

キムチ

発酵食品であるキムチには、乳酸菌がたくさん含まれています。

白菜キムチ・大根キムチなどさまざまな種類がありますが、日本で流通しているキムチは野菜を使ったものが多いです。

乳酸菌と野菜の食物繊維を一緒に摂ることで、便秘予防・解消に役立ちます。

また、唐辛子に含まれるカプサイシンは体をあたためてくれます。

大根おろし

ぴりっと辛い大根おろしには、消化酵素の一種・ジアスターゼが含まれています。

ジアスターゼは消化を助け、胃腸の働きを改善するのに役立ちます。

また、辛味成分であるイソチオシアネートは殺菌・抗炎症効果を持っています。

これらの成分は加熱すると壊れるので、効率よく摂取したいなら大根おろしなどがおすすめです。

ただし、大根おろしの食べ過ぎは冷えの原因になるので注意しましょう。

3. 辛いものの食べすぎによる弊害

妊娠中に辛いものを食べすぎると、以下のような弊害が起こることがあります。

健康に良いとされる食材でも大量に食べないよう注意し、いろいろなものをバランスよく食べましょう。

「1日の摂取量は何gまで」といった明確な基準はありませんが、できるだけ控えめにしておくと安心です。

塩分の摂りすぎ

カレーや坦々麺などの辛いメニューには、スパイスだけでなく塩分も多く使用されています。

妊娠中に塩分を摂りすぎると、むくみ・妊娠高血圧症候群などのリスクが高くなります。

和食を食べるときは、塩分に注意

低カロリー・高たんぱくな和食は妊娠中によいとされますが、塩分が多くなりやすいので注意が必要です。

和食に欠かせない醤油・味噌・漬物類・加工済み魚介類(塩鮭など)には、多くの塩分が含まれています。

だし・酢・レモン汁など、塩分に代わる調味料をメニューに取り入れて減塩しましょう。

消化器への負担

唐辛子など辛味の強いものは、胃壁を刺激します。

また辛いものには食欲増進効果があるため、食べすぎによる胃腸への負担や体重増加にも注意が必要です。

むくみ

塩分に気をつけていても、辛いスパイスなどが原因でむくむ場合もあります。

辛いものを食べることでのどが渇き、水分を摂りすぎるためです。

痔を悪化させる

女性にとってはデリケートな問題ですが、妊娠中に痔に悩まされる人はたくさんいます。

カプサイシンなどの辛味成分は、消化・吸収されずにそのまま排出されます。

その結果、排便時に辛味成分が肛門の粘膜を刺激してしまいます。

すでに痔の症状がある場合、辛いものの食べすぎで症状が悪化するおそれがあります。

4. 授乳中も、辛いものの摂りすぎに注意

妊娠中だけでなく、産後も辛いものの摂りすぎに注意が必要です。

ママが摂取した辛味成分が母乳に混じり、母乳の味が変わることがあるためです。

もし赤ちゃんが母乳をあまり飲みたがらなくなったら、食生活を見直すことも大切です。

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