多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?妊娠への影響は?治療法は?

1. 多嚢胞性卵巣症候群とは?(PCOS)

妊娠を希望している女性の不妊原因の1つに、多嚢胞性卵巣症候群があります。

女性の不妊原因の中でも、約20%の割合を占める原因です。

多嚢胞性卵巣(PCO)とは?

多嚢胞性卵巣とは、卵巣を覆っている皮膜が厚く、硬くなってしまうことが原因で起こります。

厚くなった卵巣は、卵子が排卵しにくくなり、結果として卵巣内にたくさん卵胞ができてしまいます。

多嚢胞性卵巣は英語で、「Poly Cystic Ovaries」と呼ばれています。

そのため、これを略してPCOとも呼ばれています。

多嚢胞性卵巣症候群とは?(PCOS)

多嚢胞性卵巣(PCO)と診断された女性全員が、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)というわけではありません。

多嚢胞性卵巣(PCO)の中でも、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されるのは、以下の場合です。

  • 生理が年に数回しかない
  • 無排卵
  • アンドロゲン(男性ホルモン)の数値が高い

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、症状が現れる場合があります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のおもな症状は、以下の通りです。

  • 肥満
  • 生理不順
  • ニキビ
  • 多毛
  • 黄体機能不全

黄体機能不全とは?

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状として、黄体機能不全をあげました。

黄体機能不全とは、黄体ホルモンを分泌する「黄体」という組織が機能しない疾患です。

黄体が機能しないと、生理周期が乱れて、妊娠しにくい体になってしまいます。

そして結果的に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に繋がる可能性があるのです。

2. 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因

現代医療では、原因不明の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

現代医療で一般的に用いられる西洋医学ですが、多嚢胞性卵巣になる原因は、いまだわかっていません。

現在、内分泌系の専門家が研究を重ねておりますが、これという原因が見つかっていない状況です。

東洋医学という切り口からの多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

東洋医学から多嚢胞性卵巣症候群を考えた場合、体内の老廃物が卵巣にこびりついて起こると考えられています。

老廃物が卵巣をおおう被膜を厚くして、排卵障害を起こしていると考えます。

そのため、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因には、以下のようなものがあげられます。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 自律神経の乱れ
  • 消化器系の乱れ
  • 血行不良
  • 排泄機能の低下

3. 多嚢胞性卵巣症候群の治療法

このように、現代医学としておもに用いられている西洋医学では、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は原因不明とされています。

よって、治療法を考えるのであれば東洋医学の考え方もふまえながら、治療をすすめていきます。

まずは生活改善からはじめ、薬での治療、手術、人工授精というように、ステップアップしていきます。

生活改善

PCOSの女性は、インスリン量が増えてしまう傾向がみらるようです。

それがアンドロゲン(男性ホルモン)の過剰分泌を招き、排卵障害を起こしている可能性があります。

そのため、血糖値を安定させる生活を心がける必要があります。

生活改善の具体的な方法

具体的な生活改善の方法は、おもに食生活の改善になります。

  • 朝食をしっかり食べる
  • ゆっくりと、よく噛んで食べる
  • 一度に食べる量は少なめにする
  • いきなり甘い物を食べない
  • 空腹時に甘い物を食べたり飲んだりしない
  • 1日の食事の回数を増やしてこまめに食べる
  • 砂糖は極力控える

睡眠やストレスにも気をつける

自律神経が大きく影響している可能性があるため、食生活意外にも睡眠やストレスなどにも気をつける必要があります。

普段の生活を見直して、しっかりと睡眠をとり、適度な運動などを心がけるとよいでしょう。

ホルモン治療

生活改善を試みても、改善が見られない場合には、ホルモン治療に移行していきます。

ホルモン治療は、おもに飲み薬の服用や注射で行われます。

クロミフェンを用いた治療

まずは、排卵誘発剤である、クロミフェンを用いた治療が始まります。

最長6周期を目安に、クロミフェンを服用していきます。

クロミフェンとメトホルミンを用いた治療

クロミフェンを使った治療で効果がでない場合は、メトホルミンを併用していきます。

メトホルミンは、糖尿病の治療で用いられる薬です。

おもに、肝臓での糖新生を抑制するなどの働きがあります。

ゴナドトロピンを用いた治療

飲み薬で効果が得られない場合は、より強力な排卵誘発剤を用いた治療に移行していきます。

排卵誘発剤であるゴナドトロピンを注射することによって、排卵の確率を上げていきます。

手術での治療

薬を用いたホルモン治療で効果が得られない場合、医師の判断で腹腔鏡手術にすすむ場合があります。

腹腔鏡手術は、卵巣に小さな穴をあけて、排卵率を回復させる方法です。

自然排卵率が74%、クロミフェンによる排卵率がほぼ100%と高い回復率を上げる結果がでています。

しかし、全身麻酔で入院が必要であったり、効果の持続期間が1年程度というデメリットもあります。

4. 多嚢胞性卵巣症候群は妊娠できない?

多嚢胞性卵巣症候群は妊娠できないのでは?と、不安に思う方もいると思います。

しかし、原因不明である多嚢胞性卵巣症候群も、治療の手段はいくつもあります。

そして、不妊治療には、人工授精や体外受精などの方法もあります。

1回あたり499円!!自宅で簡単に人工授精ができるシリンジ法キットとは?

根気よく治療を続けることが大切

原因不明と聞くと不安になってしまいがちですが、根気よく治療を続けることで改善の可能性は大いにあります。

まずは放置せずに、しっかりと治療を受けるようにしましょう。

不妊治療専門の病院を
探す・口コミを見る