排卵障害って一体なに?妊娠できる?原因・症状・治療・改善

1. 不妊の原因は1つではない

妊娠を望んでいるのに、なかなか子供を授からない原因の1つが、不妊です。

不妊の原因は男女共に可能性があり、不妊症の男女の比率は50%ずつです。

そして、男性側も女性側も、不妊の原因は1つではありません。

そんな不妊の原因の1つに、女性側の排卵障害があります。

2. 排卵障害とは?

排卵障害とは、排卵がスムーズに行われない障害で、不妊原因の1つです。

不妊に悩む約30%ほどの女性が、この排卵機能障害だといわれています。

排卵とはどんな現象?

排卵とは、卵巣にある卵子を包んだ部分から、卵子が飛び出してくる現象のことです。

1回の生理周期の中で、成熟する卵胞は約20個ほどです。

そして最も大きく成長した卵子だけが、成熟すると卵胞を破って飛び出し、卵管に向かいます。

排卵しないと自然妊娠は不可能

排卵した卵子は、そのまま卵管を通り子宮内に入ります。

そして、そこで精子と出会い受精すれば、受精卵になります。

つまり、排卵が起こらないと、妊娠は成立しません。

2つある卵巣の働き方

ちなみに、卵巣内で一度に育つ卵胞は左右に1つずつあり、ほとんどの人の場合、交互に働きます。

しかし、規則正しく交互に働かない体質の人もいますし、婦人科系の疾患により、片方しか働かない人もいます。

どうして排卵機能障害が起こるの?

排卵障害が起こる原因は1つではなく、原因が明確でない場合もあります。

おもな原因としては、ホルモン分泌量の乱れや、子宮や卵巣などの異常、太り過ぎなど体型の問題も原因としてあげられます。

排卵機能障害の可能性は、普段の生活から見つかることも

普段から、生理不順に悩まされているような方は、注意が必要です。

それは、排卵機能障害の可能性があるからです。

生理不順の方は、早めに病院を受診することで、高い治療効果が期待できます。

よって、生理不順を放置せずに、早めの診療をおすすめします。

3. 排卵障害の検査

病院によっても多少の違いがありますが、基本的に3つの検査で、排卵機能障害を調べます。

  • 基礎体温測定
  • 血液検査
  • 経腟エコーの検査

それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

基礎体温測定

女性の基礎体温は、1回の生理周期の中で排卵のタイミングを境に、高温期と低温期の2層に別れます。

このため、毎日基礎体温を測定することにより、排卵のタイミングを調べることが可能です。

しかし、基礎体温が2層に別れているだけでは、排卵障害がないとはいいきれません。

そのため、他の検査と併用して行われることがほとんどです。

血液検査

血液検査では、血液に含まれるホルモンを検査することによって、排卵障害を調べます。

ちなみに、生理周期によって、ホルモン検査の内容は、以下のように変わります。

  • 月経3〜4日目…黄体化ホルモン・卵胞刺激ホルモン
  • 高温期…卵胞ホルモン・黄体ホルモン
  • 全時期検査可能…乳汁分泌ホルモン・甲状腺ホルモン

これらのホルモン分泌量検査によって、下記のような、排卵障害の原因を突き止めることができます。

黄体化ホルモン値・卵胞刺激ホルモン値が低い

脳の視床下部や、下垂体機能に問題がある可能性があります。

この場合、更に検査をすることで、どちらに原因があるか調べることができます。

黄体化ホルモン値だけが高い

多嚢胞性卵巣の可能性があります。

この場合、更にエコー検査にて卵巣の状態を調べます。

エコー検査で多くの卵胞が確認されると、多嚢胞性卵巣と診断されます。

卵胞刺激ホルモン値だけが高い

卵胞刺激ホルモンの基礎値が10mlU/mlより高い場合、卵巣機能の異常が疑われます。

そして、基礎値が20mlU/ml以上になると、妊娠が難しい状況といわれています。

黄体ホルモン値が低い

高温期の中頃に測定した黄体ホルモンが、10ng/ml以下の場合、黄体機能不全と診断されます。

黄体機能不全は、流産や着床障害などの原因に繋がります。

乳汁分泌ホルモン値が高い

乳汁分泌ホルモンは、別名をプロラクチンといいます。

乳汁分泌ホルモン値が高い場合、高プロラクチン血症と診断されます。

値が異常に高い場合は、医師の判断で、脳下垂体に腫瘍がないかを調べるMRIの検査に進みます。

甲状腺ホルモン値の異常

甲状腺ホルモン値が高い場合でも低い場合でも、不妊の原因に繋がります。

この場合は、婦人科の治療だけではなく、甲状腺の専門医とも連携して不妊治療や検査が進みます。

経腟エコー検査

経腟エコー検査とは、膣内をエコー(超音波)を用いて、子宮や卵巣などを検査する方法です。

子宮や卵巣の疾患などを見つけることが可能です。

この検査では、卵胞の様子が一目瞭然なので、多嚢胞性卵巣症候群の発見に非常に役立ちます。

4. 排卵機能障害のおもな原因

排卵障害には、複数の検査があるように、原因にもさまざまなものがあります。

ここでは、排卵障害のおもな原因をご紹介します。

視床下部・脳下垂体の機能の異常(卵巣機能不全)

脳の視床下部と下垂体は、体内のホルモン分泌をコントロールする、司令塔の役目を果たしています。

これらの部分に異常があると、ホルモンの分泌量が乱れ、無月経や排卵障害に繋がります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCO・PCOS)

多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞が卵巣の中にたくさんできる症状です。

卵胞は、ある程度の大きさに成長はしますが、排卵が起こりにくくなります。

多嚢胞性卵巣症候群は、英語の病名の頭文字で、PCOSまたはPCOとも呼ばれます。

黄体機能不全

女性の体は排卵後に、卵巣の中で黄体という組織を作ります。

黄体は黄体ホルモンを分泌し、子宮内膜を厚くしたり、妊娠の準備を促進します。

しかし、この黄体機能が異常を起こすと、黄体機能不全となります。

よって、着床しにくくなったり、流産しやすくなったりと、結果的に妊娠しにくい体になります。

高プラクチン血症

高プロラクチン血症とは、プロラクチンの血中濃度が高くなってしまう疾患です。

そもそもプロラクチンは出産後に向けて分泌されるホルモンで、出産後すぐ妊娠しないよう排卵を抑制する働きがあります。

よって、高プロラクチン血症は、排卵を制御し、排卵障害の原因に繋がります。

甲状腺の異常

甲状腺は、体全体の代謝をコントロールしている部分で、喉仏の下にあります。

甲状腺機能低下症などの、甲状腺ホルモン値の異常が排卵障害を引き起こします。

早期閉経

閉経とは一般的に50代で迎えるものですが、近年20代〜30代でも閉経してしまう方もいます。

このように閉経の年齢が早いものを、早期閉経といいます。

早発閉経の症状は、少しずつ生理の回数が減り、やがて来なくなります。

もちろん生理が来ていませんので、排卵も起こりません。

太り過ぎ・瘦せ過ぎなど体型の問題

体重と排卵には、非常に深い関係があります。

太りすぎも痩せすぎも、血行不良などを引き起こし、結果として排卵に悪影響を及ぼします。

また、無理なダイエットが原因で排卵しなくなる場合もあります。

5. 排卵障害の治療法

このように、排卵障害にはさまざまな原因があります。

それに伴い排卵障害は、それぞれの原因に合わせた治療が行われます。

ホルモン分泌量の治療

ホルモンの分泌量に異常が見られた場合は、薬の服用や注射などでの治療が行われます。

また、軽度の多嚢胞性卵巣症候群(PCO・PCOS)の治療でも同じ治療法が行われます。

薬の服用での治療

排卵障害が比較的軽度の場合などに、有効的な治療法です。

クロミフェンやシクロフェニールなどを、医師の指示により服用します。

不妊の原因が排卵障害だけの場合、薬の服用で排卵が起これば、1年で60~70%の方が妊娠するといわれています。

排卵が遅れたり、時々排卵がない生理周期がある方などに有効的な治療法です。

排卵誘発剤の注射

薬の服用で、排卵の効果が得られない場合、排卵誘発剤の注射にステップアップする場合があります。

MGやFSHなどの、卵巣の卵胞に直接働いて、卵胞を発育させる働きのあるあるものを筋肉注射します。

注射の方法や注射する量などは、排卵障害の原因や程度によっても変わります。

重度の多嚢胞性卵巣症候群(PCO・PCOS)の治療

基本的に、軽度の多嚢胞性卵巣症候群の場合は、薬の服用や排卵誘発剤の注射での治療となります。

しかし、重度の多嚢胞卵巣の場合、腹腔鏡手術を行う場合もあります。

腹腔鏡手術では、卵巣に小さな穴をたくさんあけて、排卵を促します。

この手術の効果は、1年から1年半ほど有効です。

黄体機能不全の治療

黄体機能不全の治療でも、ホルモン分泌量の治療と同じように、薬の服用や排卵誘発剤の注射での治療を行います。

その他にも、黄体ホルモン自体を薬や注射で補充し、治療する方法などもあります。

高プロラクチン血症の治療

プロラクチンが高くなる原因は特発性といって、大きな原因はみつからない場合が多いです。

特発性の場合の治療は、テルロンやパーロデルという薬を服用して、プロラクチンを下げるという治療が行われます。

しかし時として、脳下垂体の腫瘍や甲状腺機能低下症なども原因になります。

脳下垂体の腫瘍が疑われる場合には、手術の可能性もあります。

甲状腺の異常

甲状腺の異常が原因で排卵障害が起きている場合、甲状腺の専門医の指示を仰いで治療を行う場合があります。

おもに、薬の服用による治療を行います。

早期閉経の治療

早期閉経を治療する場合、自然に卵巣機能が回復することはほぼありません。

そのため、女性ホルモンを補充する治療などが行われます。

もしくは、まだ卵子があるうちに卵子を採取して、人工授精などに進むことになります。

太りすぎ・瘦せすぎなど体型の問題

太りすぎや瘦せすぎが原因で、排卵障害が起こっている場合は、カロリーコントロールや食事の見直しをして、改善を狙います。

どうしても、うまくいかない場合には、排卵誘発剤を使用して排卵を起こします。

6. 排卵機能障害でも妊娠できる?

排卵障害と診断された場合、妊娠できないの?と不安に思う方も多いと思います。

しかし、排卵障害と診断された場合でも、検査で原因を突き止め、しっかりと治療することにより、妊娠の可能性は大いにあります。

なかなか妊娠できないとお悩みの方は、早めに不妊検査を受けることをおすすめします。

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