妊娠時の超音波検査(エコー)ってなに?赤ちゃんに影響はない?

1. 超音波検査って何?

妊娠時の超音波検査は、妊婦健診では必ずおこなわれるものです。

超音波検査が妊婦健診ではじめて導入されたのはおよそ40年前ですが、その頃はほとんどの産院で使用されていませんでした。

超音波検査が全産院に普及したのは、1990年になってからなのです。

妊娠時に使用される超音波検査は、膣に挿入するタイプの「経腟超音波検査」と、お腹に直接あてる「経腹超音波検査」の2種類があります。

妊娠時に超音波検査をすることによって、何が分かるのでしょうか?

今回は、妊娠時の超音波検査についてまとめました。

2. 超音波検査はどのように行われるの?

先ほども述べたように、妊婦健診における超音波検査は、「経腟超音波検査」と「経腹超音波検査」があります。

経膣超音波検査とは?

膣に「プローブ」と呼ばれる器具を挿入することで、子宮や膣内の様子を超音波を通して観察することができます。

プローブはその都度消毒され、専用のコンドームをつけて使用されます。

経膣超音波検査の手順は?

プローブに潤滑油となるゼリーをぬり、膣内に挿入します。

痛みはほとんどありませんが、まれに出血することがあります。

妊娠初期は経膣超音波検査をする

妊娠初期(妊娠11週頃まで)は、まだ胎児が小さいため、経腹超音波検査では子宮や胎児の様子を確認できません。

経膣超音波は、子宮や膣内の様子をより確実に確認することができるのです。

妊娠中期以降でも使用されることも

妊娠中期以降に子宮頸管の長さを調べたり、子宮の様子をより細部まで確認する必要がある場合は、経膣超音波検査をすることがあります。

経腹超音波検査とは?

お腹に直接プローブをあてて、胎児の様子を観察する検査です。

経腹超音波検査の手順は?

超音波の通りをよくするためのゼリーをおなかに塗って、プローブを徐々に滑らせるようにあてていきます。

ゼリーは少しヒヤッと冷たいですが、からだに害はありません。

胎児の向きに合わせてプローブを動かしていきます。

経腹超音波検査は妊娠12週以降に

経腹超音波検査は、妊娠12週以降におこなわれます。

この頃になると、胎児がだいぶ大きくなるため、経膣超音波検査では胎児の大きさを測定できなくなります。

3. 超音波検査で何が分かるの?

妊娠時の超音波検査をすることで、何が分かるのでしょうか?

超音波検査で分かることとは?

妊娠時でおこなわれる超音波検査では、以下のことが分かります。

  • 子宮内膜に着床しているか・多胎妊娠の有無
  • 胎児のからだの確認(臓器、手足など)
  • 胎児の大きさ
  • 胎児の付属物(胎盤・臍帯・羊水)
  • 子宮頸管の長さ
  • 子宮内のトラブル

子宮内膜に着床しているか・多胎妊娠の有無

妊娠初期では、受精卵が子宮内膜に着床しているかが大切なポイントになります。

もし、卵管など子宮内膜に以外の場所に着床している場合、「子宮外妊娠」と診断されます。

また、超音波検査をすることで、単体妊娠か多胎妊娠かを見分けることができます。

胎児のからだの確認

超音波検査をするときに、まずは胎児の心拍があるかどうかをチェックします。

心臓は、超音波でみるとチカチカと規則的に動いています。

妊娠週数がすすむにつれて胎児のからだが徐々にできあがってきます。

臓器の確認や、手足、首などの様子も確認します。

胎児の付属物

超音波検査では、胎児だけではなく、胎盤や羊水、臍帯の様子も観察します。

胎盤

胎盤が正しい位置にあるかどうか、胎盤の大きさは正常かなどを確認します。

羊水

羊水の量が正常の範囲内かどうかを確認します。

臍帯

臍帯とは、胎児と母体をつなぐへその緒のことです。

臍帯が正しい位置にあるかどうか、臍帯の長さはじゅうぶんかなどを確認します。

胎児の大きさ

胎児の大きさは、頭の先からお尻までの長さをはかります。

さらに、頭の大きさ(BPD)、大腿骨の長さ(FL)、腹部の大きさ(AC/APTD x TTD)をはかることで、おおよその体重をわりだすことができます。

推定体重はあくまで目安なので、医師から特に説明がなければ大きな問題はありません。

子宮頸管の長さ

子宮頸管のとは?

子宮頸管とは、膣と子宮の入り口をつなぐ器官のことです。

妊娠中の子宮頸管の長さは?

妊娠中の子宮頸管の長さは、約40mmが正常と言われています。

臨月に入ると、子宮が下がってくることで子宮頸管は徐々に短くなり、出産にいたります。

臨月以外で子宮頸管が短くなると「切迫早産」と診断されることがあります。

切迫早産を早期発見するためにも、子宮頸管の長さをチェックすることが大切になります。

このため、妊婦健診時に毎回経膣超音波検査をして、子宮頸管の長さを観察する産院もあります。

子宮内のトラブル

妊娠中に子宮内にトラブるがないかどうか確認します。

子宮内のトラブルは以下のようなものがあります。

  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮頸管ポリープ

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮内にできる良性の腫瘍のことです。

ホルモンの影響で、妊娠中に大きくなることがあるため、子宮筋腫がある人は経過観察が大切です。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜にポリープができる症状です。

ほとんどは良性ですが、ごくまれに悪性である場合があります。

妊娠にともない、大きくなることがありますが、産後には元の大きさに戻ります。

子宮頸管ポリープ

子宮頸管に、ポリープができることです。

妊婦健診のときに偶然発見されるケースが多いです。

ほとんどは良性ですが、まれに悪性の場合があります。

専用のピンセットで簡単に取れることがあるため、内診のついでに取ることもあります。

妊娠中は子宮頸管がやわらかくなるため、ポリープから出血しやすくなります。

4. 超音波検査は妊婦さんに害はない?

超音波検査をすると、胎児や妊婦さんに害が出ると不安になる人もいます。

動物実験では安全性が確認されている

超音波は、人間が耳で聞くことができる音波より、はるかに高い周波数です。

超音波検査は、動物実験において安全性が確認されています。

妊娠中に使用する程度の超音波検査では、胎児や母体に害が出るとは考えにくいでしょう。

超音波検査をしないことのリスクは?

超音波検査は強制ではないため、不安な場合は拒否することも可能です。

しかし、超音波検査をしないと、先ほども述べたようなさまざまなチェックができなくなります。

超音波検査をするリスクと、しないリスクを天秤にかけた場合、しないリスクのほうが高いことは明らかでしょう。

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